ソテツの育て方
育てる環境について
この植物の生息地としては主に南の方となっていますが、栽培する環境が南に限られているわけではありません。公園などでも見かけることがありますから、必ずしも本州で育てられないわけではありません。東海道五十三次においては赤坂宿においてこの木が描かれている部分があります。この地域においても植えられて育てられていたことがわかります。
では寒さに関してはどれくらいであれば耐えることが出来るかですが、マイナス3度ぐらいとされています。関東地方においても真冬で0度ぐらいですからなんとか育てる環境としてはギリギリになりそうです。東北地方や北海道となると外で冬に育てようとするには少し無理があるかもしれません。南国情緒を漂わせる通り沖縄などでは道においてよく植えられているのを見かけます。
それからわかるように日当たりが十分あったほうが育てやすくなります。本州においてはどうしても10度以下などの寒くなる状況が想定されますから、寒い時には霜よけなどをしたほうが良い場合があります。そうすることで傷みにくくすることができます。
日当たりに関してはできれば1日あるところのほうが良いですが、他の木の陰になるようなことがあって必ずしも常に日当たりに置くことができない場合もあります。それでもなんとか育てることは可能です。風通しにおいては十分取れるようにします。他の植物とあまり密集させてしまうと風通しが阻害されてしまうので注意が必要です。
種付けや水やり、肥料について
育て方をどうするかについてはそれぞれの家庭で異なりそうですが、理想としては移動が出来る状態が良さそうです。植えこんでしまうとそれはできません。またどんどん大きくなります。植木鉢であればそれなりに大きさなども制限されます。夏などは外に出しておき、冬場に室内に置くことも可能になるので育てやすくなりそうです。
植え付けの時期としては4月から8月頃に行うとされます。鉢植えで利用する用土に関しては水はけが良いように調整しておきます。ホームセンター等においては観葉植物用として販売されていることがあり、そちらについてはそれなりに水はけが考慮されているのでそのまま使うことができます。パーライトを少し混ぜて調節することもあります。
自分で作ることもでき、赤玉土の小粒タイプを5割に対し、腐葉土を3割、パーライトを2割ぐらいにするとちょうどいい土を作ることができます。西日本の太平洋側になってくるとそれ程冬の気温も下がりませんから庭植えを行うこともできます。庭に植えるときは他の植物を重ならないように注意をします。
植え替えに関しては特にする必要は無いですが、鉢植えの時には5年に一度ぐらいの割合でしておくと良いようです。行うのは夏になる前の4月から5月程度で、用土に関しては最初に植え付ける時と同じような配合にします。もちろん新しい清潔な土を利用するようにします。水やりは夏にはしっかり、涼しくなってきたら控えめに行います。
増やし方や害虫について
増やすことが出来るのがこの植物の楽しみです。株分けをすることで行うことができます。植え替えをしようとするときに子株ができていればそれを分けて別の植木鉢などで育てるようにします。種まきで増やすこともできます。ただし種まきで増やすには種が必要になります。種を取るには花がさく必要があります。
更にこれは雄と雌があり、それらがうまく受粉をして実をつけることになりますから、最初から増やす目的なら雄株と雌株を用意しておかなければいけません。実ができればそこから種を取ります。種まきとしては5月頃に行います。数箇月発芽まで時間がかかりますから根気よく待つようにします。
育ってしまうとあまり水分に気を使わなくてもいいですが、発芽を待っているときはそれなりに水が必要になるので水を切らさないようにしなければいけません。増やすときにおいては肥料をいれておくとより育ちやすくなります。春の時期において固形の油かすであったり緩効性の化成肥料を与えるようにします。そうすることで株に元気を与えてくれます。
南国の植物のイメージがあり自然にも南国中心なので冬に心配になりますがなんとか本州でも育てることができます。霜には弱いですから、それに気をつけるようにします。水の量を減らすことで寒くても霜はできないようにしておけばいいでしょう。寒さで葉が黄色くなっているものがあります。このような場合には葉を根本から切っておきます。新しい葉が生えてきます。
ソテツの歴史
昔からの言い伝えにおいては正しいもの、科学的な根拠があるものもあれば、たまたまその時にうまくいったことが伝わっているものもあります。つまりはあまり科学的な根拠がなく、逆にそれをしないほうが良いようなこともあります。植物といいますといろいろなことから名前が付けられていますが、あることをしたら元気が出るとのことで名前が付けられた植物があります。
それがソテツです。漢字で書くと蘇鉄となります。なぜこのような名前がついたかですが、昔の言い伝えからできているそうです。弱っている時に鉄を根本に埋めたり、鉄のクギを打ち付けると元気を取り戻したため、鉄によって蘇ったとのことでその名前が付けられたとされています。
確かに人間も鉄分が必要ですから必ずしもありえないことではなさそうですが、今のところは科学的な根拠としてはあまり無いとされています。むしろ打ち付けないほうが良いとされています。原産としては日本にもあります。南部を中心に自生していて、九州南部から南西諸島にかけて見られる植物になります。
その他中国などにおいても見られていて、中国では薬として用いられることがあるようです。漢方薬として用いられることがあるようです。日本においてはそのような使い方をすることはないのであまり行わないほうがいいともされています。古くから生えている植物で日本においても馴染みのあるものなので、歴史においても係る部分が多い植物です。
ソテツの特徴
この植物に関してはソテツ目の植物になります。裸子植物の種類に当たり、常緑低木になります。日本においてはこの種類に関しては一種類しか自生していないともされています。木の高さに関しては3メートルぐらいから5メートルぐらいなので一般的な気に比べてそれ程高く伸びていくわけではありません。花が咲き、クリーム色の花を咲かせます。
雄花の花の長さとしては50センチから70センチ位あり、雌花の花序については30センチから50センチぐらいになります。雄株と雌株が異なっているため、一つだけ育てていても増えることはありません。花の形としては雄花は少し尖ったようになっていて、雄花に関しては丸みを帯びた花を咲かせることがあります。
秋においてオレンジ色の実をつけるようになることがあります。生育に関しては決して早くありませんが、成長すればそれなりの高さになります。一旦高く成長してしまうとその後は人の力だけでは簡単に移植が難しくなります。根をしっかりと張る植物になります。幹が非常に太く、枝分かれは全くしないことはありませんがほとんど行われません。
細い枝などは無い植物です。幹の表面に関しては、葉跡によって覆われています。葉っぱに関しては、幹の先に集団状に生えているような形になります。羽状複葉になっています。刃先に関してはかなり鋭く尖っていますから、その部分は人の肌などに当たれば痛みを感じることもあります。種子に関しては日本国外にも輸出されます。
-
シンゴニウムの育て方
シンゴニウムとは、中央アメリカ〜南アメリカが原産のサトイモ科のツル性植物です。現在では熱帯アメリカを主な生息地として約3...
-
ギヌラの育て方
ギヌラは、アフリカからマレー半島にかけてが主な生息地とするキク科ギヌラ属に属する多年草の植物です。ギヌラ属と言うのは、ユ...
-
プルモナリアの育て方
プルモナリアはムラサキ科プルモナリア属に属し、多年草です。園芸ではプルモナリアと呼ばれていますが、ハーブティーなどにも使...
-
オモダカの育て方
オモダカは、オモダカ科オモダカ属の抽水植物、湿生植物で多年草です。草丈は約30〜70cm程度です。原産地はアジアと東ヨー...
-
木立ち性ベゴニアの育て方
木立ち性ベゴニアの科名は、シュウカイドウ科で属名は、シュウカイドウ属(ベゴニア属)になります。その他の名前は、キダチベゴ...
-
セルバチコの育て方
セルバチコはイタリア原産の植物です。イタリア語で「ルケッタ・サルバティカ」といいますが、「サルバティカ」というのは「野生...
-
ゲンペイカズラの育て方
ゲンペイカズラ(源平蔓) クマツヅラ科クレロデンドロン(クサギ)属シソ目 別名はゲンペイクザギ(源平臭木)。アフリカ西部...
-
コルジリネの育て方
コルジリネはキジカクシ科のセンネンボク属に属します。原産地は東南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどでの熱帯から...
-
自宅で植物をうまく育てるには
自宅、特にアパートなどで一人暮らしをしていると、部屋の中の潤いが不足しがちになります。そこで植物などを部屋の中に置いてみ...
-
プチトマトの育て方について
今回はプチトマトの栽培の方法と、育て方について説明します。プチトマトは、カロテンとビタミンCという栄養が豊富なので、体に...
この植物に関してはソテツ目の植物になります。裸子植物の種類に当たり、常緑低木になります。日本においてはこの種類に関しては一種類しか自生していないともされています。木の高さに関しては3メートルぐらいから5メートルぐらいなので一般的な気に比べてそれ程高く伸びていくわけではありません。