ヒメオドリコソウの育て方
育てる環境について
オドリコソウは山際の日陰の辺りに沢山咲いているのが見られます。その他にも全国の道端、空き地など日当たりのよい場所でよく見られます。特に果樹園や農地周辺に群生することが多い植物です。寒さに大変強く、霜の降りるうちからよく花を咲かせているのを見かけます。
同じような環境にホトケノザも咲いている事が多いのですが、ヒメオドリコソウはホトケノザよりもやや涼しい場所を好みます、土壌はあまり選びません。砂質土から粘質土まで土壌への適応性は大変高くなります。育てる場合でも、それほど環境や土質は気にしなくても大丈夫です。
道端でも咲いているくらい生命力が強い植物ですから、ちょっとやそっとではだめになったりしないでしょう。庭先に植えたり、鉢植えにしてもきれいでしょう。鉢植えにして、たくさん花が咲くととても見事です。それほど目立たない小さな花を咲かせますが、
日当たりが良いと葉自体が赤紫色に色づき、群生している姿は大変きれいです。ここ数十年で一気に広がりを見せた植物になります。当初は関東で見られていた植物ですが、近年では各地で見る事が出来環境適応能力が非常に高い植物と言えます。
オドリコソウが多年草に対して、ヒメオドリコソウは一年草です。比較的安定した場所にオドリコソウは繁殖しますが、逆にヒメオドリコソウはどんな場所でも繁殖する事が出来ます。育てる場合でもそれほど環境を気にしなくても良いので育て方も簡単です。また、ガーデニング初心者でも容易に育てる事が出来ます。
種付けや水やり、肥料について
植え付けを行う場合は3月中下旬と9月下旬ころに行います。出来るだけ水もちに優れ、排水性の高い用土を使用します。大変丈夫な植物なので、用土は特に気にしなくてもよく育ちます。もし用土をあげたいのであれば赤玉土を2~3割ほど混ぜ、浅鉢に植え付けるのも良いでしょう。花期は2月~5月とオドリコソウより少し早めになります。
秋に芽が出てきて、春先から花を咲かせますが、比較的寒さにも強い植物です。水をあげる際は、用土が乾いたら、水をたっぷり与えるようにしましょう。夏はいつもよりも少し多めの水を必要とします。また、3月と10月の初め頃に、少量の有機質肥料を置き肥しすると良いでしょう。生育期には水をたっぷりとあたえるとより成長を促します。
夏は過湿と高温をさけて出来るだけ涼しい環境で育てると良いでしょう。それほど環境を気にしなくて良い植物なので、それほど水やりや肥料など慎重にならなくても大丈夫です。適度に環境を保ちさえすれば、可愛らしい花を咲かせてくれるでしょう。もし肥料はあげるのであれば置き肥をする程度でも大丈夫です。
秋に種を収穫して咲かせても良いでしょう。育てやすい植物ですので、是非挑戦してみましょう。いくつかまとまって咲かせると見応えがあるので、庭先などに群生させるのも良いでしょう。本当に可愛らしい花を咲かせてくれる植物です。道端に生えているのをつい見落としてしまいがちですが、実際見てみると大変可愛らしくもあります。
増やし方や害虫について
増殖は実生で、秋に種を採り播きして殖やします。また、6月に挿し芽をして増やすことも可能です。一般的に、植え替え時に株分けをする方が一番楽に増やす事が出来るでしょう。ヒメオドリコソウにはアブラムシやハダニがつく場合があるので、その場合は早めに駆除をするようにしましょう。この植物は、比較的増やし方も簡単です。
庭先などに咲いている場合はそのままで増える事もあります。群生している姿は本当にきれいです。公園の片隅などでも見かける事が出来、それほど条件が悪い土地でなければ十分育てる事が出来るでしょう。是非実際に育ててみましょう。帰化植物特有の繁殖力でどんどん増える場合があります。
短期間で日本での生息地を広げたことからその繁殖力の強さが分かります。また、他の植物よりも発芽率が高いので、種を植えた場合でもしっかり育てる事が出来ます。またカビが生えてしまう事があるので注意が必要です。日当たりの関係で葉の色が緑の状態や紫がかった状態になるので、その色の違いを楽しんでみるのも良いでしょう。
ヒメオドロコソウの可愛らしい小さな花を見ていると、なんだか心が癒されてしまいます。また生命力の力強さを感じる事が出来る植物です。その姿もなんとも神秘的で不思議な植物です。小さな花を咲かせ、公園の片隅や道端などでひっそりと咲いている花。そんな花を栽培してみるのも良いでしょう。可愛らしい花を咲かせ、なんとも言えない形をしているヒメオドリコソウはとても素敵な植物ではないでしょうか。
ヒメオドリコソウの歴史
春先の3月から5月頃にかけて花を咲かせるヨーロッパ原産のシソ科の草花である”ヒメオドリコソウ”。学名をLamiumpurpureumといい、帰化植物になります。オドリコソウの方が先に日本に入ってきた植物ですが、その後明治中期頃にはヒメオドリコソウも日本に入ってきました。
これらの植物がいずれも19世紀後半に日本に渡ってきているのは、この時期に日本は鎖国を解いて世界各国と交易を始めたからです。和名は”オドリコソウの小型版”という意味になっていますが、オドリコソウのように花がくっつき輪生することはありません。どうしてこの名前が付けられたのかというと、
花の形が笠をかぶった踊り子の姿に似ているオドリコソウに似ている為、この名前が付きました。またそんなオドリコソウより小型であることから”ヒメ”をつけて”ヒメオドリコソウ”と呼ばれています。生息地を関東一帯に広げた植物ですが、現在では関東だけにとどまらず日本各地で見る事が出来ます。
ふと道端を見ると生えているのを見るくらいメジャーな植物ではないでしょうか。道路脇や空き地など、あまり環境が良くない場所でも生息することが出来る生命力溢れる力強い植物になります。同種のオドリコソウよりも葉の数の方が多い為、地味な印象になってしまいます。
しかし草むらなどで小さな薄ピンクの花を咲かせ群生している姿を見ると、なんだか心がほっこりする存在です。昔から馴染みがあり、誰でも1度は見たことがある植物ではないでしょうか。あまりきれいとまでは言えませんが、可愛らしい小さな花を咲かせ特殊な形をしている為人の目を引く植物です。
ヒメオドリコソウの特徴
ヒメオドリコソウの茎は、断面が四角形をしており、茎の節には唇形をした小さな薄ピンクの花を咲かせます。草丈は10cm~25cmくらいで花期時期は2月~5月の春先になります。葉は対生で葉面に最脈がありシワシワしているのが特徴です。オドリコソウの1/3ほどの大きさの小さな草ですが、オドリコソウと同じように、茎や花に毛が生えています。
中には白い花を咲かせるものもあり、”白花姫踊子草(シロバナヒメオドリコソウ)”と呼ばれています。ヒメオドリコソウの花は、唇形花(しんけいか)または、唇形花冠(しんけいかかん)と呼ばれる特徴的な形をしています。上から見てみると下に行くにつれ葉が大きくなり全ての葉が見える形になっています。
つまり全ての葉に太陽が当たる仕組みになっています。何とも良く出来た植物ですよね。また、日が良く当たる場所では葉が紫色に変わる性質があり、日当たりが悪い場所で育ったものは緑色の葉をしています。その為一見違う植物の様に見えてしまう事もありますが、実はただ日当たりによって色を変えているだけで同じ植物です。
生命力が強い植物ですから場所を選ばずどこでも咲く事が出来ます。その為、道を歩いていても良く見かけますよね。時には雑草扱いされてしまいますが、春には可愛らしい花を咲かせ大変可愛らしい植物です。形も特徴的なので、つい見入ってしまう植物です。近くで見てみると、まさに上から段々と葉が付いており、魅力的な植物です。
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