ノビルの育て方
育てる環境について
ノビルの育て方ということでは、野生でこれほど広範囲に今も自生しているので、庭に植えておくだけで、育ちますが、日当たりの良い場所というのが唯一の条件ということでしょう。もちろん水はけや、土壌が豊かであれば、繁殖もそれだけ有利にできるということは、他の植物と同じということです。生育温度は15度から20度前後です。
収穫は春ですので、4,5月ということになります。収穫は根の大きさからもわかりますが、15から20グラムが一株の収穫量の目安です。やはり玉ねぎのようにはいかないということでしょう。収穫量も少ないので、昔からあまり栽培されていなかったということのようです。またその必要もないほど、たくさん自生していたということでもあるのでしょう。
しかし都会ではあまり見られないので、栽培をして楽しむのも面白いでしょうが、プランターや鉢植えの大きなもので、育ててみるのも面白いでしょう。5月から6月頃花茎を伸ばしますが、その後9月までは枯葉して休眠します。そして、また秋になると新芽が出てきます。
そして毎年繁殖して株が増えていくという非常に強い植物なので、後はそのままでも増えていきますから、適当に収穫をして料理などで楽しむということになります。植え付けは9月から10月頃で、肥料は毎年3月頃に与えると良いということです。また収穫する時には引っ張ると途中で切れてしまうので、スコップなどで根まで掘って収穫するようにします。
種付けや水やり、肥料について
収穫後の処理ということでは、収穫したノビルを洗面器などに入れて水に浸しておきます。これは小さいので泥を落とすために、そのようにしておくということです。また根も切りますが、その時にまだ泥が残っていたら歯ブラシで綺麗に洗い落とします。それでも落ちない時は、しかたがないので包丁で切り捨てます。
食べ方で面白いものでは、ネギの仲間なので、餃子などに入れて食べるという方法でした。これだと子供たちでも食べることができます。いちばん新鮮な食べ方では、そのまま味噌につけて食べるという方法ですが、韓国のコチュジャンなどで食べると美味しく頂けます。また天ぷらなどでも美味しく頂けますが、
この場合には根の部分だけではなく、葉の部分もかき揚げなどにすると美味しく頂けます。後は醤油漬けにしても美味しいですし、バター炒めでも美味しく頂けます。また臭い消しにもなりますから、肉料理での煮込みでも使うことができます。このように非常に用途が広い食べ物にもなる植物ですので、その点でもガーデニングや家庭菜園、
プランターなどでの栽培などを試してみると良いということになります。手間がかかるのは小さいということでの手間ですので、それはしかたがないということで、手間ひまを惜しまず調理をすると美味しい野蒜料理をいただくことができるということになります。これほど育てやすい植物で食べることもでき、かつ美味しくもある植物もそう無いでしょうから、試してみる価値はあります。
増やし方や害虫について
このように強い植物ですから栽培も楽ですが、漢方薬として利用するという方法もあり、その場合には安眠用にも利用できるということです。不眠症にも効果がある漢方薬ということですが、良く乾燥させたものを煎じて服用するということですので、そのまま料理に使って食べても同じ効果があるということでしょう。
ニラやにんにくの仲間でもありますから、それらの効果にも近いということです。また毒虫などに刺されたかゆみ、ぜにたむし、はたけなどにも効果があるということで、その場合には鱗茎をつぶして、その汁を塗ると良いそうです。これは制菌作用をもつタンニンに似た物質が含まれているからだそうで、制菌作用から来ている効果ということがわかります。
また、はれものや、できものなどにも利用されているということです。しかし日本ではやはり、野菜として食べないともったいないということですし、体にも良さそうなので、自宅の庭などで栽培して、毎年収穫を楽しむということが一番良いということになります。また食味を無視すれば、大玉にもできるようで、
とうが立ち始める5月から6月頃には一番大きくなるようですが、やはり大きさよりも美味しさを求めた方が、昔からの食べ方でもあるので、良いような気もします。また田舎では、川べりの土壌に多く自生しているので、そのような環境を作り出すように栽培すると良いということになります。そのように工夫してみると収穫量も増えるということになります。
ノビルの歴史
植物の面白さは、四季の美しさの中での日本でこそ感じられるものですが、その種類の多さからも楽しむことができます。春の花見などもそのひとつですし、紅葉狩りなども動物でもないのに狩るという言葉で楽しんだりもしています。そんな中でも野草に分類されている植物も面白くて、例えばノビルなどは薬草にもなり、
食べても美味しいということや、日本中の道端や草原や林や森でも見つけることができるということで、昔から人気の植物になっています。またこの植物は帰化植物ではないかとも言われていますが、有史以前に作物とともに渡来したという説もあります。またこの植物はユリ科なので根を食べることができます。
形も玉ネギの子供のような感じですので違和感もないのですが、これが帰化植物かというほど、日本人には馴染みが深いということになります。原産地は多分中国ではないかと言われていますが、東アジア全般に自生している雑草ということになっていて、日本でも道端などや川の堤などの土手などでよく見かけます。
田舎の人達は、それらの自生しているノビルを採集して、今でも食べたりしています。この植物は漢字で書くと野蒜と書きますが、蒜とは、にんにくのことで、野に生えているにんにくという意味で付けられた名前なのでしょう。食べてみると味もぴりっとしていて刺激のある食べ物です。特に玉ねぎと似ているので、同じような調理の仕方で食べられます。味噌汁などに入れると特に美味しくなります。
ノビルの特徴
原産地や生息地の中国では漢方薬としても利用されていて、すりおろして痒み止めやかぶれ等の付け薬にしているということでした。ユリ科は根の球根が食べられるものが多いですが、この野蒜もそうで根を食べることができます。地上には細い葉を出しますが、長さも50センチぐらいに成長させて、表面が白っぽい状態になります。
ですので慣れるとすぐにわかります。花は咲きますが、実はみのらないという不思議な植物でもあります。繁殖は、むかごが出来る事から、それが分離して繁殖していくという事になります。日本でも古くから食べられていますが、万葉集にも出てくるほど古くから知られている植物です。ユリ科のネギ属ということですがネギにも似ています。
またニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウなどとともに有名な野草ということです。野蒜の旬は春で、この季節に美味しく食べることができます。栽培自体はあまりされていませんが、非常に強い植物なので、栽培しても初心者でも簡単にできる植物です。食べ方としては、生で食べられるので、酢味噌和えや味噌汁、また天ぷらにしても美味しくいただけます。
薬味として利用される場合もあり、色々な方法で役に立つ食べ物にもなります。またらっきょうの酢漬けやピクルスのようにしても美味しく頂けます。最近は野菜も高いので、ただで手に入るのですから、これほど役に立つ野草もないでしょう。またガーデニングで植えておいても毎年食べられるということで、野菜の高い時に食べるようにすると良いかもしれません。
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