マユミの育て方
マユミの育て方
錦のような美しい紅葉からニシキギという名がつけられたニシキギの仲間です。木は粘りがある緻密な木材になり、古くは弓の原料となったことから真弓と呼ばれるようになり、現在でも将棋の駒やこけし、木箱などの材料としても広く活用されています。
日向から半日陰の日照環境でも育ちますが、その特徴的な紅葉を美しくさせるためには日向で育てるようにするのがおすすめです。土質は特に選ばないのですが、夏に極端に乾燥するような場所に植え付けるのは避けるようにします。
日本全国の産地などに自生する植物なので、暑さにも寒さにも強く、大変育てやすい花木として公園などでもよく植えられています。植え付けるのは、黄の成長が止まった10月から11月か、あるいは厳冬期以外の落葉木の2月下旬から3月に行うようにします。
鉢植えを買ってきて育てる時には、大きさの2倍の深さや幅の植穴を掘って、掘り上げた土に葉腐葉土や完熟の堆肥などを混ぜて利用するようにします。根はとても粗いので、植え付ける時には根を切らないように丁寧に植え付けるようにします。
そして植え付けた後は根鉢の周りにたっぷりと水を注いで、そのあと棒などでその部分を突いて、植え土と根を土になじませるようにします。枝が横に張るので、しっかりと支柱を立てて誘引します。肥料を与える時には2月頃と8月ごろに油粕と骨粉などを混ぜたものと根元に一握り与えるとよいです。
肥料を与えなければ枯れてしまうといった心配はありませんが、肥料が多すぎると花付きが悪くなるので、与えすぎるよりも施肥は控えめにした方が良いです。用土は水はけの良い土なら何でも大丈夫で、腐葉土や堆肥が多いほうが理想的なのですが、やせ地でも生育します。
水はけの良い土を好みますが、乾燥には弱い性質があり、庭植えをしたらほとんど水やりも必要はないのですが、地域や環境によっては乾燥で水切れを起こすこともあります。真夏に根元に日が当たるときには水切れしやすいため、グランドカバーを植えてみたり、腐葉土を敷き詰めるなどして乾燥を防ぐような栽培方法をします。水切れすると実が落ちてしまうことがあります。極端に乾燥する夏の高温期には朝か夕方に水やりをします。
マユミの剪定方法
マユミは枝数がそれほど多くはなく、成木になると樹形は自然に整ってきます。そのため基本的には剪定は必要なく、落葉木に地面に対して垂直に伸びる枝や混みすぎた枝などを切り取る程度に剪定します。ただしその株をやや小さめにしたい時などは今日剪定することもできます。
とても良く芽を出すのですが、今日剪定するとその数年後には花付きが悪くなってしまいます。マユミはどこを切ってもよく芽を出すため、植えるスペースに応じて好みの大きさに仕立てることができます。ただし、基本的には樹形が乱れた場合を除いてはあまりむやみに剪定せずに、自然な樹形のまま育てるのがおすすめです。
花芽はその年に延びた長い枝には付かず、短くてしっかりした枝につくため、長く伸びた先端部分の枝は枝分かれしている部分から切り落としてしまうか、5目から6目程度を残して短く切り詰め、短い枝の部分を残すようにすると、枝一面に実が付くようになります。剪定に最も適しているのは、落葉した後の12月から2月ごろです。
また、枝が密集すると日当たりが悪くなったり風通しも悪くなり、花芽が付きにくくなるうえ、病害虫が発生しやすくなります。重なり合っている枝や内側に向かって伸びている細かい枝などは間引いて、日当たりや風通しを良くするようにします。盆栽に仕立てる場合には太い幹を株元近くで切り落とし、脇から芽を出させて竹を低くする方法などがあります。
マユミの増やし方
マユミは挿し木または種付けによって増やします。挿し木の場合には落葉木の3月頃か、新芽が芽吹いて固まった7月に行います。枝炊きを5センチメートルほどの長さの所で切り、一時間程度水揚げをしてから、切り口に植物成長調整剤を薄くまぶすようにします。その後、挿し木用土や赤玉土の小粒などに挿し木をします。
その後日陰において春または秋に鉢上げをします。種付けは10月から11月ごろに、熟した果実を採取し、赤色の仮種皮と果肉の付いた部分を水で洗い流して完全に取り除き、中にある白い種だけにします。油分を含む果肉なので、ざるなどを利用して水を流しながら作業するとうまくいきます。
種は乾燥させてしまうと発芽能力が無くなるので、種を取った後はなるべく早く赤玉土小粒などに蒔くようにします。種付けをした鉢などは屋外に置いて、乾燥しないように水やりを欠かさずに管理すれば、春には発芽します。
種を貼るまで保存するときには、果肉を取り除いてからファスナー付のビニール袋などの密閉できるものにしまい、乾燥しないようにして、できれば冷蔵庫の野菜室で保管するようにします。種から育てると個体差が大きく、実の付き方の良しあしや果実の色の濃さなどにばらつきが出ます。
マユミの歴史
マユミはニシキギ科に属しますが、ニシキギという名称は、錦のような紅葉の美しさから名づけられたと言われています。秋になると茶色がかったオレンジ色に紅葉する美しい低木の落葉樹です。そしてその紅葉の美しさにもまして魅力的なのが、朱赤の四角い果実で、熟すと実の中からオレンジ色の種が現れ、葉が散った後にも残ります。
マユミは日本に自生する商物で栽培は簡単で病害虫も付きにくく、日当たりの良いところに植えると毎年美しい紅葉と鮮やかな果実を楽しめるのが魅力です。木の質はとても緻密で粘りがあり、マユミの木で弓を作ったことから真弓と呼ばれるようになったとも言われています。原産地は日本や朝鮮半島で、日本国内の多くの場所が生息地になっています。
マユミの特徴
現在でも将棋の駒などの材料として利用されています。可愛らしい実と、鮮やかで美しい紅葉が特徴で、庭木や鉢植えなどで楽しむほかにも、盆栽にも仕立てることができます。日常のお手入れのポイントとしては、特別なことをしなくて放っておいてもあまり樹形が乱れないため、植える時には十分なスペースのある場所を選ぶようにします。
特に樹形を整える必要性がなければ、剪定をすることも不要で、むしろ自然樹形が美しい植物です。マユミは雌雄異株の樹木なので、雄木と雌木があり、両方とも花は咲くのですが、実をつけるのは雌株だけです。一般に出回っているのは多くの場合雌木なのですが、購入するときにはできれば家訓しておくことがおすすめです。
ただし、一本だけでも実を付けるため、雄木と雌木の両方を用意する必要はありません。生け花の材料になる木で、夏に花が咲いて秋には実がなります。実は多くの場合鳥に食べられてしまいます。病害虫にも強くてほとんど手間がかからないので、公園などにもよく植えられています。
名前の語源になっている弓は一本の木から作る場合と、動物の骨などを使用して組み合わせて作るものがあります。丸木弓は一本の木から作るものです。マユミは大変に強い樹であり、そのうえよくしなる性質があるので、丸木弓の材料としてよく利用されてきました。
そして紙の材料としてもよく利用されていましたが、その役割は楮にとってかわられました。とても良く芽吹いて枝分かれしやすいので、剪定をしすぎるとあちこちから枝が出て全体の樹形が乱れてしまうので、剪定はあくまでも邪魔な枝を切る程度にするのがおすすめです。日当たりの良い場所を好むのですが、多少日当たりが悪くても大丈夫で、大変丈夫で育てやすいのが特徴です。
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