ユキヤナギの育て方
ユキヤナギの育て方・植え付け
植え付けに適した時期は、2~3月です。けれど、移植や植え付けは9月下旬から梅雨入りまで行えます。真夏を避ければ、いつでも植え付けは大丈夫なほど丈夫です。苗の植え付けは根鉢の周囲の土をくずして根を出し、根鉢より一回り大きな植え穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や少量の完熟堆肥などを混合して植えつけます。
多少根が傷んでも、とても丈夫なので枯れることがほとんどなく根付きます。秋植えの際は、地面の際で、枝を切ってから植えつけても構いません。新しい枝を出すために、浅めに植え付けします。生育旺盛なので、どんな土壌でもよく生育しますが、開花させるためには日当たりのよい場所に植えましょう。
また、枝が密生すると病害虫が発生しやすくなるので、植え付けには風通しのよい場所を選びましょう。ユキヤナギは、痩せた土地でも、ある程度生育するので難易度からいっても、とても易しく、初心者向きで育てやすい植物と言えるでしょう。育てる際に1番簡単なのが株分けです。
掘り上げて地際からでている枝を分けます。庭に植える際は、水やりは雨水で十分ですし、こまめな追肥もいりません。二月と、花が咲き終わった後に根本に固形の緩効性肥料、油かすと骨粉を7:3や腐葉土をやると花付きがよくなります。地面に直接植える場合は、肥料をやらなくても例年並みに咲いてくれます。花が終わった後に、剪定を行うことも怠らないようにしましょう。
ユキヤナギの剪定
非常に生育旺盛なので枝の伸びの勢いが強く、手入れを怠ると枝が沢山出てきて、無造作なボサボサの株になってしまいます。ですから剪定は毎年行いましょう。剪定の仕方によって、大株にも小さめにもできます。花後の剪定を怠るとますます大きくなり、そのまま伸ばしていると樹高は2メートルを超えるほど大きくなりますので注意が必要です。
作業の適期は花の終わった頃~5月下旬です。植え付けてから何年も放置すると、大株に成長し、それはそれで見応えがあります。ユキヤナギの剪定は色々な方法があります。1つに、花後に株元まで切り詰める方法があります。切り詰めても夏の間に十分、枝を伸ばします。
公園などは何本も植えてある場所では、一定の高さで揃えて剪定していますが、ユキヤナギらしく枝が垂れるように剪定するのが良いでしょう。枝が密に重なり合うと風通しが悪くなり株が蒸れたり、株の内部まで充分日が当たらなくなり、枯れ枝や生長の弱い細い枝がでやすく、病害虫(アブラムシやカイガラムシ)やうどんこ病も発生しやすくなります。
重なり合って混み合った部分を間引いて、風通しをよくすると生育が良くなります。また、樹形を整えることも、重要です。株が古くなると花付きが悪くなり更に、枯れた枝も目立つようになり見栄えが悪くなります。
古株は思いきって株元から数十センチほど残してばっさりと刈り込みましょう。新しい枝を出させることにより、株を若返らせることができます。秋口に春の花芽がつくられるので、夏までに剪定を行いましょう。
ユキヤナギの増やし方
開花後から1ヶ月程度で、大きさ2ミリ程の種ができます。種で育てるには、非常に時間がかかるので種付けよりも、株分けを行った方が手軽に増やすことができます。株分けの方法は地面から出ている枝の本数が、ちょうど半分になる位置で分け、スコップやハサミで切り分けます。
多少根が傷んでも増えますので心配は無用です。そのまま、植えるのでなく1度水上げを行ってからの方が、根が張りやすくなります。花後のお礼肥として粒状肥料「マイガーデン植物全般用」(住友化学園芸)を1㎡当たり150g、株の根元にまくのも、生育が良くなるでしょう。
ユキヤナギは、挿し木も容易に行えます。地面の際から30センチ程度の枝を切り、地面に10センチ程度枝を埋めます。しばらくは、水切れしないように水やりをすれば温かい時期ですと10日ぐらいで根がつきます。すぐに花を咲かせたい場合の挿し木は、落葉している3月に、前の年に伸びた枝を長さ10cmほどで切り取ります。
1時間ほど水揚げをしてから切り口に植物成長調整剤ルートン(住友化学園芸)を薄くまぶして、赤玉土の小粒や挿し木用土に挿すと良いでしょう。たっぷりと水やりをして、日陰の風が当たらない場所に置いて、乾かさないように管理すれば、4~5月に新芽が出て、発根します。新芽を落とさないように、植え替えすれば完了です。
ユキヤナギは、非常に栽培が容易で初心者向けの植物になっています。沢山の肥料なども必要なく、自然の雨水での水やり程度でも成長します。ユキヤナギの楽しみ方として開花の際には、桜や菜の花の側に植えると春のカラフルな色彩を楽しめます。
また、秋の紅葉の時期は、モミジの紅葉と同じ時期なので、秋には落ち着いて風情のある色彩が楽しめるでしょう。場所があれば、枝を長く伸ばし花壇や塀から垂れ下げるのも、しだれ桜のように魅力的です。
ユキヤナギの歴史
古くから花壇や公園によく植えられているユキヤナギは、関東地方以西の本州や、四国、九州など広範囲に生息しています。生息地は、温かい気候が多い東北地方以南です。もともとは中国が原産で、中国で栽培されていたユキヤナギが野生化した説もありますが、今のところ日本が原産国と言われています。
最近では、フジノ・ピンクなどの花弁の外側がピンクの品種が植えられることも多く、真っ白で神秘的な美しさのユキヤナギにもバリエーションが増えてきました。白色意外の花を咲かせる主な品種として、ベニバナユキヤナギ、ユキヤナギピンク、フジノ・ピンク、黄金色で美しいオウゴンヤナギもあります。割と目にする機会の多い植物ですが、自生種では少なく、石川県では絶滅危惧Ⅰ類に指定されているなど、地域的には絶滅が危惧されています。
ユキヤナギの特徴
バラ科シモツケ属の落葉灌木で、低く弓なりに垂れ下がった枝は、柳のように細い葉を持っています。柳のように、枝が垂れていますが柳の仲間ではありません。3月下旬~4月中旬になると白くて小さくて、まるで雪のような小花を沢山咲かせます。
特に花は4月頃が見頃です。葉が出る直前か、少し前に咲きます。大きさは6ミリ~8ミリ程度で、枝に真っ白な小花がびっしりと密集して咲きます。葉の長さは3センチ程度で、お米のような細長い形で、周りがギザギザとしています。夏の暑い時期には、勢いよく枝も伸び分かれます。
開花後、秋になると葉も黄色、赤みがかった茶色に色づき、冬前には落葉します。別名で小米花(こごめばな)、小米柳(こごめやなぎ)とも呼ばれています。小米花(こごめばな)散った花が小米(砕いた米)を撒いたように見えることから。小米柳(こごめやなぎ)小さい米のような花に、柳のような葉をつけてることから。
白い多数の花が雪をかぶったようにも見え、その姿から気品も感じ取れます。丈夫で、生育も非常に旺盛なので、開花後に地面の間際から刈り込んでも、秋までには新しい枝が1m以上伸び、翌年にはまた開花します。
庭木としてだけではなく、切り花としてもよく活用されています。まれに、刈り込んで生垣に使用するケースもありますが、性質に合っていないので、枝を自然に広げられるような広い場所での植え込みが適しています。ユキヤナギは、日当たりのよい場所で育てます。多少なら、日当たりが悪くても育ちますが、花つきに影響します。
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