セイヨウタンポポの育て方
育てる環境について
セイヨウタンポポは前に書いたように、コンクリートの隙間でも生えているタンポポなので、丈夫だとされています。我が国固有のタンポポはヒトの開発が及んでいない地域に棲息しているのに対して、セイヨウタンポポは環境に対して抵抗する力が強いです。また乾燥が進んでいる地域、プラントが育ちにくいアルカリの土でも育つとも言われています。
なので、栽培するに際しては神経質にならなくとも大丈夫です。また発芽に適している温度域も緩やかになっているので、さほどタイミングにこだわりはないとされています。日光を好むとされていますが直射日光が当たるようなところだと、かえって元気がなくなってしまいますし、暑さにはさほど強くはないので、
少し日陰になっているような場所で育てるのがベターです。なお、我が国で見られるのは大半がセイヨウタンポポとなっていて、そういう外来のタンポポが在来のタンポポを駆逐したというのは上記で書きましたが、都会から離れた山林のある田舎であれば、在来のタンポポは実在しているという事実が実在しているので、
都会に適している派と田舎に適している派とが分かれたとする説もあると言われています。ネット上のタンポポに関するサイトで書きこまれている記述によれば、外来のタンポポと在来のタンポポとが交配して作られたタンポポが棲息するようになっているいわれがあるので、区別を付けるという行為は無駄な行為であるとする説も出てきているとされています。
種付けや水やり、肥料について
育て方に関しては、丈夫なタンポポなので、日光のあたるようなところにさえ置いておけば、水やりをさぼってしまっても育ちますし、土のタイプも問われません。また秋になると勝手に種子が飛んでいきます。肥料も与えなくとも何ら差し支えはありませんが、与えるというのであれば、春ぐらいのシーズンに与えておくのがベターです。
また肥料を薄めた上で与えるのが適切だとされていて、いっぱい与え過ぎると葉っぱが大きくなりすぎて、見た目が悪くなります。栽培は容易だと言われている反面、植え替えに関しては難しいとされています。セイヨウタンポポは一直線上に根っこが伸びる特質を持っているので、根っこに傷がついたりすると枯れてしまう場合があるので、
掘り起こす場合は慎重に行ないます。くれぐれも無理やり引っこ抜くというような行為は行なってはいけないです。種子から育てる場合は、土にへこみを作って、へこみの上にタンポポの種子を植えて埋めます。基本的に普通のプラントを種から育てるという感覚で構いませんし、また植え替えにおいては枯れてしまうリスクが高いので、
家の近くで栽培したいのであれば、種子を採集して土に植えて育てるのが適しています。ただ、前の段落で記述したように直射日光には弱いとされているのでそういったところで栽培するのは避けて、影があるところに置いて育てます。要するに、丈夫だからと言って過信するというのはよろしくないというわけです。
増やし方や害虫について
繁殖力が強く、環境が好ましくないような場所でも育ちます。根っこさえ残っていれば、花、茎が刈り取られても再生するとも言われています。道端に生えているので雑草として扱われる場合も少なくないです。余談にはなりますが、セイヨウタンポポが綿毛を作って、飛んでいく特質を持っているのはご周知かと思われますが、こういう種子は実を言うと親のクローンであり、遺伝子の構造も全く変わりません。
言い換えるとおしべとめしべがくっつかなくとも子孫を増やすのが可能になっているというわけです。またそういう特質を持っていればスパンをかけなくとも素早く子孫を増やせられます。反対に我が国にもともと棲息していたタンポポは綿毛を使って繁殖するという特質は持っておらず、めしべとおしべがくっついて子孫を増やすという形式になっています。
話は変わって、害虫対策ですがほぼ心配は無用だとされています。なお、こういうタンポポの茎、葉っぱを切り落とすと白い色をした液が出てくる場合があるとされていて、触れるとべたべたするような感じがします。こういう液はカビなどから守る作用、傷を治す作用を持っていて、
民間療法で傷にタンポポの白い液を塗るという手法が実在するとも言われています。一説によればタンポポを食い荒らす害虫から身を守るために白い液が備わっているとされています。また風味はというと、苦みがあると言われています。外国では、タンポポの乳液をゴムの成分として採取する国の地方も実在しています。
セイヨウタンポポの歴史
セイヨウタンポポは外国原産でそういうところから持ち込まれたタンポポであり、今では我が国を生息地として生えているタンポポです。不名誉ながら我が国からは侵略扱いされている外来種に指定されているプラントです。今では我が国の至るところまで生えているプラントですが、いつ我が国へ持ち込まれたのかといえばいろいろな説が実在するとされています。
19世紀後半の文献では、タンポポの種を食品としてリストに列挙されていたので、食材としてタンポポが持ち込まれたという説が実在しています。なお、某ネットの大手百科事典では、こういうプラントは20世紀初めに国内総生産第一位の国から我が国で最北端に位置する都道府県の県庁所在地の都市に持ち込まれたとする記述がありますが、
持ち込まれたとする年代ではこういうプラントは都道府県内に生えていたと証言している者がいます。ちなみに、セイヨウタンポポは我が国にもともと棲息していたタンポポを駆逐したとする説が出回っているとされていますが、駆逐したのではなく、進む開発などによってもともと棲息していたタンポポの住処を脅かしたのではないかとも言われています。
また外来のタンポポが生えていても在来のタンポポと上手く棲み分けを行なっていたとも言われています。持っている特質にも違いがあり、我が国在来のタンポポが生長するのにだいたい2年もかかるのに対し、外来のタンポポは1年ほどで生長するとされていて、綿毛を飛ばす距離も外来のタンポポは長く飛ばすのが可能であると言われています。
セイヨウタンポポの特徴
既述したように、セイヨウタンポポは我が国固有のタンポポより1年ほど早く生長し、また種も広範囲に飛ぶのが可能なので、分布が広くなりがちになります。また我が国固有のタンポポは虫を媒介として子孫を増やすので、一つの箇所にまとまって生えているという特質を持っているのに対して、外来のタンポポは虫による媒介なしに子孫を増やすのが可能です。
見分け方ですが、外来のタンポポと我が国固有のタンポポとでははっきりとした違いがあり、花弁の下に実在している総包と呼ばれている部分を見れば分かります。我が国固有のタンポポの場合、総包の一部分が反り返っていないのに対して、セイヨウタンポポの場合は反り返っているという特質が実在しています。
ただ、今ではそうした外来のタンポポと我が国固有のタンポポの間に生まれたタンポポが生えているために見分け方が難しくなっていると言われています。総包以外の見分け方も実在していて、我が国固有のタンポポの一つであるカントウタンポポの種子のほうが外来のタンポポより軽いとされていて、外来のタンポポは越冬する特質を持っています。
また我が国にもともと棲息していたタンポポは田舎に生えている場合が大半であるのに対して、外来のタンポポはコンクリートの隙間でも生えています。葉っぱの形は、羽のような形になっているタンポポもあれば、のこぎりの歯のような形になっているタンポポもあり、変化のバリエーションがあると言われています。
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