コダチアロエの育て方
育てる環境について
生息地が熱帯である事から暑さに大変強い植物です。アロエと言うと寒さに弱いイメージがありますが、このコダチアロエはアロエベラよりも寒さに強いアロエになります。その為、日本の環境でも育てやすい植物になります。アロエの花が咲かない場合には、寒さに強いアロエですが凍らせないようにし越冬させましょう。
春から夏にかけては日光をたっぷり浴びせ肥料を十分与えるようにしましょう。また、真夏の暑い時期には水分を与えず、やがて秋の頃には花房が見えるようになります。育てる環境はあまり選びません。比較的育て方も簡単で、どんな環境でも育ちやすいのが特徴ですが、出来るだけ日当たりの良い場所で育てると強いアロエになるでしょう。
冬の寒さにも強く、0度まで耐える事が出来ますが、霜に何度もあってしまうと枯れてしまう場合があります。その際は部屋の中に入れたり調節する必要があります。あまり寒い地域で無ければ、軒下などに鉢を置くだけでも良いでしょう。それほど環境は気にしなくても大丈夫ではありますが、若干寒さだけには気をつけましょう。
また、夏の暑い季節は炎天下でも十分育ちます。それほど水をあげなくても育つ事が出来るので、栽培しやすい植物です。放置していても、あまり寒い地域で無ければ自然に育つ事が多いでしょう。初心者でも育てやすい植物なので、是非成長を楽しんでみましょう。きれいな花を咲かせると大変見応えがあるので、観葉植物としても重宝されます。
種付けや水やり、肥料について
コダチアロエを育てる場合は根が出るまでは水を控えめにしましょう。5月~9月の生育期には液体肥料を一週間に1回か、10日に1回くらいのペースで与えるようにしてみましょう。アロエは生育が早く、鉢植えで育てている場合鉢が小さくなってしまうと鉢ごとひっくり返ってしまう場合があります。その為、重い陶器の鉢に植えるか大きくなった葉の部分を切り取るようにしてみましょう。
葉が多少赤くなったり、外周部の葉が枯れてくることもありますが、中心部の葉が緑色なら元気な証拠なので安心してください。葉が赤くなるのは根の出てくるサインです。それほど水をあげなくても枯れる心配がないので、比較的初心者でも安心して育てる事が出来るでしょう。乾燥に大変強いので、数か月水をあげなくてもしっかり育ちます。
逆に水の与え過ぎは水に耐える力が低下してしまうので枯らしてしまう原因になってしまうので注意が必要です。水をあげる場合は、土の表面が乾燥してから与えるようにしましょう。アロエは、肥料がなくても育つ植物ではありますが、出来れば使用する土には多めに腐葉土を配合しておくと良いでしょう。
肥料をあげる際は有機肥料がお勧めです。化学肥料でも特に問題はありませんがアロエ自体に肥料が直接触ってしまうと根を傷めてしまう事もあるので、使用する場合は注意が必要です。また、あまり肥料をあげすぎてしまうと大きくなりすぎる場合があるので、適度な量をあげるようにしましょう。
増やし方や害虫について
コダチアロエは害虫の心配もあまりなく、乾燥に大変強いので数か月水がなくても生きています。しかし状態によってはカイガラムシやアブラムシが付く場合があります。カイガラムシはそのままにしておくとアロエの栄養を吸い取ってしまうので、歯ブラシなど利用して落としましょう。
このアロエを増やしたい場合は株分けとさし木で増やす事ができます。5~9月頃が増やすのに適している時期になります。親株の周りに子株が出来ているので、鉢から株を抜いてナイフなどで切れ目を入れて株を分けていきましょう。さし木の場合は切り取った茎を利用します。
切り取った茎は切り口から水分がたくさん出るので数日間、日の当たらない場所で乾燥させ用土を入れた鉢に挿していきましょう。アロエの切り口部分をしっかり乾燥させておかないとそこから雑菌が入ってしまい腐ってしまう場合があるので必ず乾燥させてから使用させましょう。さし木をした状態のままですと、根も張っていないので不安定な状態です。支柱を立てて倒れないようにしっかり支えておきましょう。
増やし方も簡単なので、どんどん増やす事が出来ますが、あまり増やしてしまうと冬の季節に室内に入れる際、起き場所に困ったりする場合があるので適度に増やすようにしましょう。害虫もつきにくく、環境もあまり選ばないアロエなので、手間いらずで育てる事が出来ます。また増やし方も初心者でも簡単にする事が出来るので、十分楽しむながら育てる事が出来るでしょう。
コダチアロエの歴史
アロエの種類は約300種類にものぼり、大変種類が多い植物になります。日本で良く見られるアロエは”コダチアロエ”と呼ばれ、南アフリカ原産のユリ科の多肉植物になります。別名”キダチアロエ”とも呼ばれ、アロエの葉の汁は昔から薬としても利用されて来ました。エジプト王朝時代にはもうすでに薬用として人々に使われていたと言われています。
その為、火傷、胃腸などにも効く万能薬として大変重宝されてきました。日本に入ったのは鎌倉時代といわれており、一般的に民間に知られるようになったのは、大正時代に花の鑑賞用として広まってからです。比較的栽培が簡単な為に、アロエの中でもコダチアロエが一般的に普及していきました。
その後中国で薬として使われていた蘆會と同じような薬としても効果があることが知られていき、鑑賞用として利用されていたこのアロエは、民間薬として徐々に人々に広まっていきました。「医者いらず」と呼ばれるくらい薬としての効果が高いと言われてきました。コダチアロエはアラビアやペルシャ、中国を経由して日本に伝わりましたが、
現在では様々な用途で人々に利用されています。アロエの中でもコダチアロエは苦味が強い為、食用にされているのはアロエベラになります。昔から薬としても効果が高いこのアロエは長い歴史の中で、人々の間で便利に利用されてきた植物です。育てる環境もそんなに難しくないので、徐々に日本各地に広がっていきました。
コダチアロエの特徴
トゲトゲのある肉厚の葉が大変印象的なコダチアロエ。コダチアロエの紅色の花は大変鮮やかで人の目を引くきれいな花になります。アロエの葉は肉厚で中身はゼリー状になっています。このゼリー状の部分を切り傷ややけどに塗り込めば効果があると言われています。夏には花を咲かせ、太く長い花茎の先に筒形の小さな花を咲かせます。
全体的に葉の厚い多肉植物であり鋭いトゲがあるのが特徴です。また、なぜコダチアロエ(木立アロエ)と呼ばれるようになったのかというと、育つと木のような幹ができることからその名が付いたと言われています。このコダチアロエはアロエベラが放射状に葉をつけるのに対して、枝を伸ばすように葉をつけるのが特徴です。
コダチアロエの葉はアロエベラよりゼリー状の部分が少なく苦味が強くなっています。その為、アロエベラは食用として使われ、コダチアロエは薬用として使われる事が多いでしょう。また、きれいな紅色の花を咲かせるコダチアロエは、観賞用としても庭先を彩り、見た目にも大変インパクトがある植物になります。
このコダチアロエはバルバロインという成分が大変多い植物です。バルバロインには消化器系を改善する効果を持っています。その為、胃を丈夫にしたり、便秘を解消することが出来るという事が特徴になります。薬用としても効果が高くなりますが、食用として使用する場合は乾燥させて粉末状にし、お茶などに利用される事が多くなっています。
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