レシュノルティアの育て方
育てる環境について
レシュノルティアは地植えや庭植えなどは難しく、鉢植えで育てるのが適しています。屋外で植える場合は、ロックガーデンなど水はけが良い場所にしましょう。必要な環境は、日当たりの良い屋外でしょう、一年を通して日当たりが求められますが、生育期や花が咲く開花時期などにはさらなる十分な日光が必要です。
日当たりの良い場所であれば、室内でも育てることが出来ますがその場合でも窓際など日当たりの良い場所を選ぶようにしましょう。多少耐寒性のある植物ですが、霜が降りたり凍結したり季節なら霜よけを行ったり室内の暖かく日当たりの良い場所に置きましょう。しかし高温や多湿には弱いので、玄関など風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
梅雨時期などは多湿により枯れてしまう場合がありますので、軒下など雨に当たらない工夫も必要です。室内で育てる場合は、品種によってもその環境設定が違います。例えばピンクやオレンジなどの「レシュノルティア・フォルモーサ」は秋咲きの品種ですので、日照時間が短くならなければ花芽を付けてはくれません。
室内の場合は、長く照明が当たる環境は良くありません。出来るだけ乾燥した環境を整えてやり、花芽を多く付けられるように調節してやることがうまく育てるコツだと言えるでしょう。また用土などは、弱酸性の土を好みます。割合は、(赤玉土小粒3/酸度無調整ピートモス3/鹿沼土小粒2/腐葉土1/パーライト1)を配合するとうまく育ちます。
種付けや水やり、肥料について
水やりのタイミングには土の状態を見るということがかかせません。水やりには「土が乾いてから与える」・「土が乾く前に与える」などそれぞれにタイミングがありますが、レシュノルティアは多湿を嫌うため、土が乾いてから与えるが適しています。しかし注意したいのは、乾燥しすぎると苗を痛めてしまうと言う点でしょう。
季節にもよって水やりの感覚は違いますが、それにプラス環境にもよって変わります。こまめに観察し、土の表面が完全に乾いたかを確かめて我が家のレシュノルティアがどのタイミングかをしっかりと確認しておきましょう。水やりの方法にも注意が必要です。鉢の植からバサーっと水を与えるのではなく、花や葉などに水がかからないように与えましょう。
葉をかき分けて株元めがけて静かに与えるのがコツです。肥料は真夏を避けて与えます。高温であり、湿度の高い環境下では、生育が緩やかになり休眠状態になっているため、その状態で肥料を与えると株を帰って痛める結果になります。肥料を与える間隔は、液肥などを10日に一回か、もしくは二週間に一回程度でしょう。
緩効性化成肥料、IB化成肥料などは2ヶ月に1回程度株の根本に与えましょう。肥料が切れて栄養分が少なくなると、下の葉から枯れて姿がすぐに乱れてしまいます。三月から六月下旬、九月から10月下旬にしっかりと肥料を与えることで生き生きとした状態をキープすることが出来ます。しかし決められたことは目安でしかなく、自分自身で感じる感覚を?む事が大切だと言えるでしょう。
増やし方や害虫について
レシュノルティアの増やし方は、挿し芽や挿し木・株分けなどが主流でしょう。挿し芽や挿し木で適した時期は、三月・五月・六月・九月です。行きよいのあるしっかりとした枝を選び、五センチから十センチ程度切り取ります。切り口を下にして水に漬けておき、三十分程度水揚げを行いましょう。
ピートモス・赤玉土を使用した土や配合土(パーライト2・バーミキュライト1)にしっかりと挿します。直射日光の当たらない明るい半日陰において、水やりを行い葉や茎などが乾燥してしまわないように霧吹きもかかせません。順調に芽が出て枝が伸びたら摘芯(先端にある芽を摘む)をしてわき芽を増やします。
こうすることでバランスの良い株を作ることが出来ます。また株分けに適した時期は、三月から五月あたりです。土に中で親株から少し離れた場所に子株が出来ることがあります。それを切り離して植蹴ることで増やすことが出来ます。また育成期には根もどんどん大きくなり、根詰まりを起こしやすくなります。
株分けで同じ時期に株を根本で割り、大きな鉢に植え替えてあげましょう。これを繰り返してあまりにも大きな株になってしまった場合は、株自体が弱ることがありますので、挿し芽や株分けなどで増やしましょう。害虫は、「ハマキムシ」などが考えられますので、
適した殺虫剤などを散布して撃退しましょう。また「灰色かび病」にかかることがあります。開花時期である秋口の十月から来年の五月あたりに発生しますので、かからないようにするためには、花が咲き終わったらこまめに花柄を取り、枯れた葉などは早めに取り除くことが大切です。
レシュノルティアの歴史
レシュノルティアはその姿から草花を思わせますが、よく見てみると低木性の花木です。花の大きさは、15~20mm程度でピンク・オレンジ・ホワイト・レッド・イエロー・ブルーととても多くの色があります。ブルーにも深い色や淡い色など色の発色も違い、お庭を彩ってくれること間違いなしでしょう。
上記でも記載したようにホワイトやブルーなどは「レシュノルティア・バローバ」と呼ばれ冬咲きの品種です。またピンクやオレンジなどの「レシュノルティア・フォルモーサ」は秋咲きの品種です。咲き方にも特徴があり、通常5枚の花びらがありますが、ピンクやオレンジのフォルモーサはそのうちの大きな花びら3枚の花びらが上向きに広がります。
またブルーやホワイトのバローバは大きな3枚の花びらが下向き加減に開きます。これだけでもとても面白い違いですね。5枚のうち小さな花びら2枚は一見分からないほどの大きさです。そのため花びらは3枚だと勘違いされがちですが、よく目をこらすとあるので園芸店などで観察してみましょう。とても人気の高い品種なので多くの産地が栽培しています。
また花の色で青色はとても種類が少なく希少なため、日本でも毎年研究を重ねて様々な品種を改良しています。開花時期は10月頃から翌年の5月頃まで咲くため、長く花を楽しむことが出来るのが特徴の一つでしょう。ハツコイソウという名前は、栽培業者などが名づけたとされていますが、可憐な姿や淡いパステル調のカラーから連想されたのだと想像できます。
レシュノルティアの特徴
レシュノルティアは世界中で見ることが出来ますが、生息地であるオーストラリアが原産国です。この植物は世界中に26種類あると言われていますが、オーストラリアにはそのすべての種類が自生しています。またそのうちの20種は、ウエスタン・オーストラリア州の南西部だけに自生するという固有種です。
これだけみてもオーストラリア特有の植物であることが窺えますね。日本でも栽培が始められたのは、1970年代ですが育て方や栽培方法が的確に?むことが出来なかったため広く広まることはなかったようです。レシュノルティアの和名は「初恋草」なんとも可愛らしいさわやかな名前です。
Lechenaultiaの名前は、フランスの植物学者であるレシュノー(LeschenaultdelaTour)からつけられたと言われています。このレシュノーは1800-1804年頃にオーストラリアを踏査したことでこの植物を発見したようです。しかしよく見てみると属名に記載されているLechenaultiaのスペルでは、Leschenaultの名前のスペルにある「s」がありません。
これは登録した際に記述ミスだと言われています。これもまた豆知識ですが、本来なら「レシュノルティア」の表記になりますが、日本の植物学上では「レケナウルティア」とありますが、これはラテン語読みです。また色によっても名称が異なり、レッドやイエローの花なら「レシュノルティア・フォルモーサ」、ブルーの花なら「レシュノルティア・バローバ」と呼ばれています。
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