カイランの育て方
カイランの育てる環境について
カイランはまき時の幅が広いのが特徴ですが、夏どりが中心の場合は6月頃に種まきします。直まきの場合は、畦間80~90㎝、株間15~20㎝、3粒まきとし、本葉3~4枚時に1本立てにします。育苗の場合は、128穴程度のセルトレイで育苗し、本葉が3枚程度で、畦間60㎝、株間・条間15~20㎝程度の2条で定植します。
セルトレイを使って植え付けると良品が揃って育てられるようになるので、セルトレイを使った方法で栽培する方がいいかもしれません。カイランは乾燥を嫌うので、白黒マルチや防虫ネットを使用すると害虫対策にもなりよいでしょう。収穫時期は、花茎が伸びて花蕾が十円玉くらいになった頃が適期です。
先端から15~20㎝程度、手で折れるような柔らかい部分を切り取ります。乾燥や肥料切れになると、茎が硬く細くなってしまいます。十分に潅水し、定植後には液肥を月1~2回程度追肥するとよいでしょう。栽培は簡単ですが、害虫対策には気をつけなければいけません。
苗のころにはアオムシなどの害虫が発生しやすく、放置するとごっそり食べられてしまうこともあります。虫がつかないようにネットで覆うなどして対策する必要があります。まだまだ日本では一般的になじみのない野菜ですが、
東南アジアでは重要な野菜の一つです。タンパク質やビタミンなどの栄養も豊富で、どんな調理法でもおいしく食べられるカイランは、これから需要が増える野菜かもしれません。
カイランの種付けや水やり、肥料について
カイランは、種のまき時の幅が広い野菜です。露地栽培では平均気温が18℃以上になってから行うと失敗がすくないのでおすすめです。夏どりが中心なら6月頃が適期です。種まき後50~60日で収穫できる野菜です。そのため乾燥、肥切れをさせないように一気に育てることが重要です。
乾燥を嫌う植物なので、梅雨明けの後は定期的な潅水をすることで、品質の良いものが育ちます。種まきの20日前までには、完熟堆肥と油かす、化成肥料を全面に耕しこんでおき、50㎝間隔にまき溝を作り、3~4㎝四方に1粒くらいの間隔で種をまいていくとよいでしょう。
育つにつれて間引き、最終的には株間を10㎝くらいにします。途中には2回ほど追肥をして、肥料が途切れないように注意して育てます。そうすると柔らかくておいしいカイランに育ちます。カイランの栄養価は高く、タンパク質、脂質、炭水化物を含み、
ミネラルではカルシウムや鉄を多く含み、ビタミンやカロチンも豊富に含まれています。この点でもキャベツやブロッコリーと同じ仲間の緑黄色野菜ということは間違いないですね。このため目の健康維持や白内障の予防にも効果があるとされています。
また中国料理には欠かせない材料でもあり、アクをとるためにさっと湯がいてから使用します。肉類やきのこ類と炒めたり、魚介類と煮込んだり、天ぷらなどにしてもおいしく食べられます。独特の少し苦みがありますが、加熱すれば無くなり甘さがまします。
カイランの増やし方や害虫について
害虫が付きやすいので、早めに発見し、防除をする必要があります。防除の方法としては、ベタ掛け素材が適しています。トンネル状に覆ってあげると、虫が飛んでくるのを防ぐことができるので効果的です。害虫にはアオムシ、バッタ、キスジノミハムシ、カメムシなどがあります。
アオムシは、幼苗のうちは捕獲しないと丸坊主にされる危険があります。株が大きく育っている場合には放置しておきます。バッタは、1株に2、3匹くらいなら放置しておきます。キスジノミハムシ、カメムシは、放置していても大丈夫でしょう。
収穫は高さが15㎝位になった頃が適期です。若葉や蕾の部分は揚げ物、天ぷら、炒め物が適しています。また茎の部分はサラダやおひたしなどにするとおいしくいただけます。日本では茨城県をはじめとして、各地で栽培されていますが、生産量は少なく主に中国料理などの飲食店に卸されているものが多く、
一般のスーパーなどにはほとんど出回っていないためあまり目にする機会がないと思います。ただ育て方が簡単で早く収穫できる野菜なので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。カイランは暑さに強く、夏場に収穫できる緑黄色野菜です。
種をまいてから50~60日で収穫することができるので、家庭菜園でも簡単に作ることができます。ただし初夏から夏にかけては害虫との戦いになるので、それは覚悟しておかなければいけません。家庭菜園ではネットのトンネルが不可欠かもしれません。
カイランの歴史
カイランは、アブラナ科の緑黄色野菜です。別名チャイニーズブロッコリーともいい、キャベツやブロッコリーの仲間で、カイランサイとも言います。原産地は中国広東省で、生息地は、中国南部から台湾、東南アジア方面です。ルーツは地中海沿岸で栽培されていたブロッコリーが伝わり、
それが変異もしくは改良されて今の形になったとされています。南中国ではポピュラーな野菜ですが、日本国内では収穫が少ないことと、主に中国料理店への卸しが大半なので、あまり目にすることがなく、そのため卸高級食材として扱われています。
カイランは暑さに強く、栽培は簡単に行うことができます。葉はキャベツに似ていますが、早くから茎が太く伸び、その伸びてきた柔らかい花茎を食します。キャベツの仲間だけあって、葉はキャベツに似ています。葉は緑黄色から淡緑色で、表面にはキャベツと同様にろう質があります。
花弁は白または黄色です。低温にあうと花芽ができます。早くから茎がぶんぶんと伸び、成長が速いのも特徴です。50~60日程で収穫することができるので、育てるのが楽しみですね。原産は南方系なので、耐暑性があります。比較的あたたかい地位でも栽培できる野菜なので、
暑い日本の夏でも、育てることができます。随時間引きを行いますが、最終的な目安は10㎝ほどです。ただ耐暑性があると言っても、気温が35℃を超えると生育が悪くなり、また乾燥には比較的強いものの、茎が硬くなってしまいます。
カイランの特徴
カイランは、高級中国野菜の代名詞とも言える緑黄色野菜です。キャベツの一種で、別名チャイニーズブロッコリーとも呼ばれています。葉はさわやかな苦みがあり、茎は甘味があるのが特徴です。軸はアスパラガスのような食感がし、特に癖がなく非常においしいことから、
日本国内では高級な中国野菜として知られています。耐暑性のある南方系の野菜であり、中国南部から東南アジア方面では夏野菜として幅広く栽培されています。とう立ちさせて、花蕾、花茎を食べるのが一般的です。若菜や花蕾は炒め物や揚げ物にし、花茎の部分はサラダによく使用されています。
カイランには、花色が白、黄、葉が平滑、縮んでいるものなど、さまざまな品種がありますが、日本では白花の品種がポピュラーで、固定種が主に市販されています。あまりスーパーなどで目にすることがありませんが、家庭菜園などでも簡単に栽培することができる野菜です。
カイランは栄養豊富な野菜ですが、中でもイソチオシアネート(ITC)は、発がん物質の解毒酵素であり、ガン細胞を死滅させる働きがあると言われています。この物質はマスタードオイルとも呼ばれているもので、辛味成分のことです。
これはキャベツやブロッコリーなどに多く含まれるもので、中国野菜の中ではカイランが多く含んでいます。これはチンゲン菜の3倍、カリフラワーよりも多く含まれています。また循環器系の健康によい効果もあるとされているので、体の中から健康になれそうですね。
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