オキシペタラム(ブルースター)の育て方
育てる環境について
ブラジル南部を生息地とするオキシペタラム(ブルースター)は耐暑性には優れる品種です。初夏から秋まで咲き続けます。耐寒性は普通となっており、暖かい地域では戸外で1年中栽培できます。関東地方でも、霜がつかないように気をつければ戸外で冬越しができます。
多年草なので、冬越しができれば何年も綺麗な花を楽しむことが出来ます。ただし、何年も植えていると株が弱ってきますので、何年かに一度は更新する必要があります。栽培環境としては、日当たりがいい水はけの良い場所が適しています。雨に当たってしまうと、
花や葉にしみができることがあるので、鉢植えの場合には、梅雨などの雨の多い時期には雨が当たらない場所に移動することをおすすめします。また、強い霜が降りてしまうと枯れてしまいます。育て方の注意点としては、冬に霜が下りる地域では、室内に置くなどの対策をする必要があることがあげられます。
栽培中の作業としては、花がら摘みあります。基本的には、花が咲き終わったら1輪づず摘みましょう。1輪ずつ摘むのが面倒な場合には、側枝に咲いている花が全部終わったタイミングで、茎を切り戻しましょう。花がら摘みをしないとタネがついてしまうので、
タネをつけたくない場合には、必ず行うことをおすすめします。タネがついても良いという方はそのままにしても大丈夫です。また、オキシペタラム(ブルースター)は半つる性の植物なので、倒伏しやすくなっています。支柱を立てるか倒伏したら切り戻す作業を行いましょう。
種付けや水やり、肥料について
植え付けの時期は、霜が下りる心配がなくなった時期である4月下旬から5月となります。この時期にホームセンターなどで、苗を購入して植え付けを行うことになります。庭などの花壇に直接植えるのであれば、20cm間隔で苗を植えていきましょう。
オキシペタラム(ブルースター)は直根性となっていますので、根を傷めないように気をつけて植え付けをする必要があります。なお、鉢植えの場合には、そのままで大丈夫です。オキシペタラム(ブルースター)の苗を植えつけた場合、5月から10月の上旬までの長い期間、花を楽しむことができます。
また常緑性の植物なので、花が終わった後は緑の葉を楽しむことも可能です。さらに、多年草でもありますので、次の年にはまた花を楽しむこともできます。花が終わった後も水やりをして枯らさないようにして、何年も花を楽しむことをおすすめします。
肥料については、植え付け時に緩効性化成肥料を用土に混ぜます。その後、生育盛んな初夏から秋までの間、追加で液体肥料などを施しましょう。水やりは土が乾き始めたらたっぷりとあげます。過湿を嫌いますので、その点に注意して水をあげましょう。
用土は水はけや通気性がよく、適度な保水性のあるものがよいとされています。市販の草花用培養土を用いると便利です。自分の庭にある土などを利用する場合には、赤玉土小粒5、腐葉土4、牛ふん堆肥1の割合で配合したものを用土として利用しましょう。
増やし方や害虫について
オキシペタラム(ブルースター)をふやしたい場合、春にタネをまくか、さし芽をするかになります。タネまきする場合には、注意点があります。それは、発芽から開花まで4~5ヶ月もかかってしまう点です。苗であれば、すぐに花を見ることができるのですが、
タネまきの場合には待つ必要があるのです。そのため、早まきをしたいところですが、発芽適温は20~25℃と高めになっています。4月頃、屋外ではなく室内や育苗器でタネをまくことをおすすめします。また、直根性なので移植を嫌いますので、ポットで育苗をし、
根が回らないうちに花壇やコンテナに移植しましょう。発芽から2~3節伸びたら摘心をしてわき芽を増やします。摘心を若い内に繰り返し枝数を増やすことをおすすめします。タネをまいた年はあまり花が咲かない可能性がありますが、冬越しすれば、翌年立派な花が咲くことが多いです。
また、オキシペタラム(ブルースター)は花がら摘みをしないとタネをつけます。タネはたんぽぽのように綿毛がついたものとなっています。このこぼれダネでもふやすことが可能です。さし芽の場合には、穂木を切り取り用土に差します。切り取った際には白い乳液が出てきますので、洗い流してから差すとよいでしょう。
オキシペタラム(ブルースター)の害虫としては、アブラムシがあげられます。春に花の茎につくことがあるのです。アブラムシを見つけたらすぐに駆除しましょう。数が多い場合には、駆除剤を利用すると便利です。数が少ない場合には、粘着シートで捕獲することもできます。
オキシペタラムの歴史
オキシペタラム(ブルースター)は和名では瑠璃唐綿と呼ばれるトゥイーディア属キョウチクトウ科の植物です。原産はブラジル南部のウルグアイとなります。日本が原産ではないので、輸入されて鑑賞や栽培ができるようになりました。ブルーの花の色が特徴でしたが、
現在では園芸用に品種改良されて、ピンクや白のものもあります。オキシペタラムという名前の語源はギリシア語にあり、オキシは「鋭い」、ペタルムは「花弁」という意味があります。花の形状から名前がつけられたと言われています。現在、園芸店で見かける花弁は丸みのあるものが多いですが、
元々は細身の鋭い形だったのです。和名については、花が瑠璃色で花型がトウワタという植物ににていることから瑠璃唐綿と呼ばれています。さらに、英語名ではサザンスターといいます。オキシペルダム(ブルースター)はアメリカやヨーロッパでは、
男の子の赤ちゃんが誕生した時によくプレゼントとして贈られています。その花の色であるブルーがラッキカラーとされているためです。また、フラワーアレンジメントや結婚式のブーケなどでもよく利用される花となっています。ブルーの色の花がとても珍しく、
ブーケなどの色合いに重宝されているのです。また、オキシペタラム(ブルースター)には信じあう心、幸福な愛という花言葉があります。この花言葉は結婚式を上げる新婦にはぴったりの花言葉です。花言葉もブーケに利用される理由の一つかもしれません。
オキシペタラムの特徴
オキシペタラム(ブルースター)は小さな5枚の花弁が星形のように見える青い花です。その花の形状からブルースターと呼ばれているのです。花の中央には副花冠があって、そのなかから蕊柱が飛び出しています。咲き始めの花弁の色は紫がかった薄い青色で、だんだんと青みが強くなっていきます。
そして、咲き終わりの頃にはピンク色も帯びてくるのが特徴です。花の色が時期によりすこしずつ変化していくので、その変化を楽しみながら栽培することができます。花の色は青色の他に、ピンクや白の花や八重咲きのもありますが、こちらは切り花として花束などに利用されることが多いようです。
もちろん、青色の花も切り花としてよく利用されています。その草丈は40cmから100cmとなっています。多年草の花なので、1度栽培を始めると何年も花を楽しむことができます。また、常緑性で開花期間が長いので、1年中葉の緑を楽しんだり、花を楽しんだりできます。
なお、オキシペタラム(ブルースター)の葉や茎を切ったりして傷つけると、白い乳液が出てきます。この乳液にはアルカロイドという有毒成分が含まれています。触れるとかぶれることもありますので、肌の弱い方は注意が必要です。
園芸用や切り花として利用されるオキシペタラム。実は、現在もその品種改良は続けられています。品種固定されるまで、誕生から10年かかるということで、今後まだまだ新しい品種が発表される可能性がある品種となっています。
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