ギヌラの育て方
ギヌラの育てる環境について
ギヌアは4月から9月にかけて植え付けや植え替えを行い、肥料は緩効性化成肥料を4月から10月にかけて2~3ヶ月に1度の割合で施してあげます。また、切り戻しは4月の上旬から中旬にかけて行うのが良いとされます。育てる環境は、日当たりが良い場所を好みますので、
日当たりと水はけが良い環境で管理をしていきます。尚、日光不足になる事で、葉の色付きが悪くなってしまったり、茎が貧弱になるなどの悪影響を与えてしまうため適量の日差しは必要不可欠です。但し、真夏の時期の直射日光や、西日というのは葉を焼いてしまう原因にも繋がりますので、
これらの条件を踏まえて置き場所を選ぶ事が栽培におけるポイントとなります。真夏以外の季節においては、出来る限り太陽の光が当たる場所を選んで栽培する事がコツです。耐寒性についてはそれほど弱くは有りませんが、強いものではないため、
一般的には10度ほどの温度で管理をしていく事が望ましいとされます。10度ほどの気温であれば、株は傷む可能性は少なく、多年生の植物であることや常緑性となる植物であることからも常に葉を成長させることが出来ます。但し、冬場などの季節は室内での管理をしておいた方が安心であり、
昼間は可能な限り太陽の光が当たる場所を選んで置いておくと良いです。また、冬場の窓際と言うのは日中は太陽の光で温かい状態を作り出せますが、夜間などは想像以上に冷え込んでしまいますので、寒い日などは窓際から移動させてあげるのが良いと言えます。
ギヌラの種付けや水やり、肥料について
ギヌラは日当たりが良い環境とともに水はけの良い環境も好みますので、栽培する時の用土は水はけが良い土を選ぶ事が大切です。赤玉土を7、腐葉土を3の割合で配合した用土を利用するのが良いと言えます。また、市販されている培養土を利用する場合も、
水はけが悪い物などの場合は、全体量の1割は川砂を混ぜると水はけが良くなり栽培に適した用土にすることが出来ます。株が大きくなった時や、鉢の底部分から根が出て来る場合は、根が圧迫感を持つようになるため、このような時には植え替えを行ってあげます。
また、下の方にある葉が落ちてしまって、見栄えが悪い時などは、株の切り戻しを兼ねて行うと良いです。ギヌラの品種の一つでもある、パープル・パッションなどはツル性の品種であり、このようなタイプの品種の場合は全体量の1/3ほどに切り詰めてあげても良く、
多少短くしてしまったとしても、脇部分から芽が出て来るので、再び茂るようになります。尚、切り取った茎と言うのは、挿し木として増やす事も出来るので、増やしたい時などは便利です。また、切り戻しを行った株は、鉢より抜き取り、鉢の周囲の土を約1/3ほど落としてから、一回り大きな鉢を利用して植え付けます。
この時、既存の用土を利用するのではなく、新しい用土を利用して植え替えを行うと成長が良くなります。また、植え替えを行う鉢の底部分には、大粒の軽石などのような鉢底石を敷いておくことも忘れずに行います。尚、植え替えのタイミングは4月下旬から8月頃の気温が高い時期に行うのが良いのです。
ギヌラの増やし方や害虫について
水やりについては、控えめの方が茎も間延びしないので良いと言います。しかし、春から秋の生育期と言うのは、土の表面を触った際に乾いている場合はたっぷりと水を与えてあげて下さい。また、冬場は土の表面が乾いて直ぐに水をあげるのではなく、数時間ほどそのままにしてから水やりを行うのがポイントです。
尚、空気が乾燥してくると、美しい葉の色つやなどが悪くなりがちにですので、霧吹きなどを利用して時々水を与えてあげて湿度を保つのがお勧めです。増やし方には、天芽ざしによる方法があり、天芽ざしと言うのは、新芽がついた頂点の茎を利用して行う挿し木であり、
使ったさし木による方法で、頂点から葉を3~4枚のところで切り取り、半日ほど切り口を乾かした後に、土に挿してからたっぷりと水を与えておきます。暫くすると根が出て来るので、鉢に植え替えてあげ、その後順調に生長して来た時は、新芽を摘んであげてワキ芽を出させる方法になります。
尚、天芽ざしは4月中旬~8月が適期であり、植え替え時の切り戻した茎を利用する事が出来ます。因みに、半日ほど切り口を乾かす理由というのは、水と一緒に雑菌が入らないようにするためです。ギヌラはカイガラムシやハダニなどが発生する事が多いとされますが、
カイガラムシは茎に付着するもので、薬剤が効果的であり、発生量が少ない場合でもその都度防除していく事が大切です。ハダニは乾燥や高温期などに発生し易く、葉裏について吸汁をしてしまいます。ギヌラが弱ってしまうため、見つけ次第薬剤を散布して防除しておきます。
ギヌラの歴史
ギヌラは、アフリカからマレー半島にかけてが主な生息地とするキク科ギヌラ属に属する多年草の植物です。ギヌラ属と言うのは、ユーラシア大陸、アフリカ大陸や、その周辺の島々に約40種が分布していると言われており、園芸品種の「パープル・パッション」は観葉植物として利用されることが多い品種です。
また、「パープル・パッション」はツルビロードサンシチ(蔓天鵞絨三七)と言った和名を持ち、プロクンベンスと言う品種の交配種だと言います。尚、原産国となるアフリカからマレー半島などには100種類もの品種が存在していると言われており、これらの地域に分布する熱帯性の植物は多年草もしくは低木などが有ると言います。
因みに、園芸の中では、ギブラの葉の美しい品種を観葉植物と利用されるのが特徴でもあり、葉に淡桃白色の覆輪斑が入っている「パープル・サンダー」などは人気が高い栽培品種の一つであり、春から秋に開花となるのですが、花からは異臭がする事からも、
開花した時点で切り落とすケースが多いとされます。茎は這うような形でほふくし、表面が緑色であり、裏面は紫色と言った特徴があります。更に、葉は紫色の短毛に覆われており、新葉はとても美しいと言われています。多年草の観葉植物であり、
常緑性が有る事からも、寄せ植えやカラーリーフ、バンキングバスケットなどで利用して栽培をしている人が多いと言われています。また、熱帯性の植物であることからも耐暑性はとても強く、日本の気候でも十分栽培が可能になると言います。
ギヌラの特徴
多年草や低木などの品種を持つギヌラには、比較的育て方が容易とされるオーランティアカやプロクンベンスと言う品種が有名です。オーランティアカと言うのは、ジャワ島の山地を生息地とする低木の品種であり、日本国内には明治時代に伝来されています。
葉や茎などに、紫紅色の軟らかい毛が沢山生えているのが特徴で、ビロードのような形状になる事からも、「ビロードサンシチ」と言った和名で呼ばれています。葉の縁部分には、緩やかに作られているギザギザとしたものが在るのが特徴で、
園芸品種の「パープル・パッション」は茎がつる状に伸びるのが特徴であることからも、吊り鉢として利用する人が多く、花が咲き終わった後は、白い綿毛を持った種をつけます。一方、プロクンベンスと言うのは、西アジアから東南アジアのエリアに広く分布するツル性の植物で、
日本国内には1980年頃に伝来されたと言う、比較的新しい品種です。葉や茎などには、紫紅色の毛が生えるのが特徴で、株元の茎部分は、表面が木肌のようにザラザラとした状態で、とっくりのような形で大きくなります。因みに、ギヌラと言う属名の由来と言うのは、
ギリシャ語のギヌ(雌)、オウラ(しっぽ)から由来していると言われており、「雄蕊のしっぽ」と言った意味を持ち、雌蕊となる柱頭がしっぽのように突き出ている状態からこのような属名が付けられたと言われているのです。 尚、ギヌアの草丈と言うのは、60cmから大きなもので1mになると言われています。
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