エボルブルスの育て方
エボルブルスの育て方
エボルブルスは日当たりの良い場所に植えるのですが、土は水はけの良いものがベストです。夏の暑さには強いので一年を通してしっかりと日をあてて栽培してあげましょう。鉢植えであれば小粒の赤玉土7と腐葉土3を混ぜ合わせたものを使うようにします。
日当たりが悪いと花付きが悪くなって、茎だけが間延びしてしまい、株が弱くなってしまうので気をつけなければいけません。冬は半冬眠のような状態になりますが、最低でも5度を保つようにします。ベランダですと寒風も吹くことがあるので注意が必要です。
水は土が乾いていたら与えるようにし、育て方のコツとして過湿にならないように水の与え過ぎはやめておくほうがいいです。エボルブルスは過湿にしてしまうと根が腐りやすいのです。エボルブルスは長い期間花を咲かせ続けるので、その間は肥料を与え続ける必要があります。
10日に1度くらいでいいので1000倍に薄めた液体肥料を水の代わりに与えるようにします。冬は肥料を与える必要はありません。そしてエボルブルスの敵はアブラムシとハダニです。ハダニは高温乾燥の時期に発生します。ですから春から秋にかけては栽培しながらよく気をつけてチェックしておかなくてはいけません。
肉眼で見ることが難しいほど小さな虫で、葉の裏について大切な養分を吸い取ってしまうのです。葉に極小の白い斑点が無数に現れたり、葉がかすり模様のようになったらハダニがいる可能性が高いです。1匹でもついてしまうと被害はあっという間に広がってしまいますので、殺ダニ剤などの薬剤を使用して駆除するのが育て方のコツの一つです。
ハダニの予防方法として栽培中に簡単にできるのが葉に霧吹きなどをしておくことです。ハダニは水に弱い性質なのでこうしておくことである程度は発生を予防することが可能となります。
種付けしたらどうすればいい?
エボルブルスは花が咲いた後に実ができます。この実の中に種付けされているのです。球形をしており、熟すと下の部分が裂けて種付けされてる種が地面へ落ちるようになっています。ですから栽培している時に種付けされてるなというのがわかったら注意深く観察して種が落ちる前に採取してしまいます。
花は茎が伸びた先にしかつきませんから摘芯や切り戻しをしてあげることで花がたくさんつくように育て方の上での工夫をしておくのが良いでしょう。摘芯や切り戻しをしてあげるとわき芽が出てきますのでそこにまた新しい花がつきます。切り戻しとは花が咲き終わった後でつぼみもなくなった時に全体の3分の1ほどをカットしてしまうことです。
種以外では挿し木や株分けで増やすことも可能です。株分けをするのであれば3月頃がオススメです。鉢から株を抜いて手で2つもしくは3つに分けます。傷んでいる根などはその時に取り除いてしまいましょう。そして分けた株は鉢植えに植えます。1か月ほどは根がしっかりとつくのに時間が必要なので、その間は肥料は与えないようにします。
挿し木のほうは3月から4月頃か9月から10月頃が良いです。枝先を2節から3節分くらいの長さで切り取って1時間ほど水に挿しておきます。そうして吸水させてから湿らせてある赤玉土などに挿しておきます。管理は半日陰で土が乾かないようにしておきますと1か月ほどで根が出てくるのでそれをビニールポットや小鉢に植え付けます。
エボルブルスの品種は?
日本国内でよく流通しているものにはブルーデイズという花付きが良く、ハンギングバスケットなどに向いているものがあります。花の直径は約3cmほどあるので少し大きめだといえます。またブルー・コーラルという種類もあります。こちらは節と節の間が狭いので花が連なって咲いているように見えます。
またアメリカンブルーは基本的にはその名の通りブルー色をしていますが、新種のものには白色の花が咲くものもあります。アメリカンホワイトと名付けられたそれは1cmから2cmほどの小さな花を11月始め頃まで咲かせます。フランス語で青い空という意味があるブルーシエルという名前の品種もあります。
全ての枝の先に花が咲きますのでピンチをしなかったとしてもボリュームを出すことができるのが特徴です。そしてサマーコーラルスカイという品種もあり、こちらはアメリカンブルーよりも若干青色が薄めです。ただ花の直径は2cmから3cmとアメリカンブルーとほとんど変わらないくらいの大きさがあります。
少し変り種を育ててみたいという方にはアメリカンブルーでもクリーミーパフという品種がオススメです。クリーミーパフは一般的なアメリカンブルーの花に白色の斑模様が入っており、涼しげな見た目になっています。
基本的な性質は同じですから育て方などはアメリカンブルーのものを参考にして大丈夫です。洋風にも和風にもアレンジしやすいのが淡いブルーの花を咲かせるテルノアフロディーテです。お好みでいろんな品種を植えてみるのも楽しめます。
エボルブルスの歴史を知ろう
エボルブルスは原産地が北アメリカや南アメリカ、東南アジアでヒルガオ科です。約100種類ほどがあり、ほとんどがアメリカ大陸に生息地を持ち、東南アジアでは2種類ほどがあることがわかっています。日本にエボルブルスが日本国内へ渡来したのは1980年代のことです。
現在日本で多く栽培されているのはアメリカンブルーと呼ばれるもので、これは南米原産のエボルブルス・ピロススを元にハワイで花付きが良く綺麗な青い花をたくさん咲かせる個体を選抜して作り出しました。ブルー・デイズと名付けられています。
鉢花として国内に普及し始めたのはそれから10年後の1990年代になってからでした。開花している時期が長く育てやすいことや可愛い青い花が人気が出た理由といえます。ブルー・デイズはBlue Dazeと書き、蒼い幻惑という意味があります。
日本に渡来した時には正式な園芸品種の名前が伝えられないままだったので輸入業者はそれぞれ自分達がつけた名前で販売をしていました。そのため混乱が起きていましたが、そのうちアメリカンブルーという名前で流通するようになりました。そしてこのアメリカンブルーをもとにして品種改良が行なわれています。
エボルブルスの特徴とは?
草丈は20cmから50cmほどで横に這うようにして伸びていきます。花の大きさはわずか1cmから2cmほどです。鉢植え、寄せ植え、花壇の前方、吊り鉢などに向いています。特に吊り鉢は茎が伸びてそこから花が咲きますのでとても美しくブルーの花が目立ちます。
玄関先などに吊り下げておくとふと目を向けてしまうような存在感がエボルブルスにはあるのです。開花が6月頃から11月頃までで、曇りの日や夕方になると花は閉じてしまいます。葉や茎には産毛のような小さな毛があります。花言葉は少年の潔き心やあふれる思い、二人の絆などです。
花は杯状で、花の真ん中は白いです。属名であるEvolvulusには地を這って伸びるという意味があります。そして種子名のpilosusには軟毛のあるという意味があります。国内に自生する同属のものには沖縄の朝顔柄草があります。雄しべは5本あり、長く白い糸をたてるようにして花びらを飾っています。
耐暑性はありますが、冬は半冬眠のような状態になります。寒さによって葉の色も悪くなってしまうので、霜などにも絶対にあてないように気をつけましょう。6月25日や7月6日の誕生花です。
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