フリーセアの育て方
育てる環境について
フリーセアは、ブラジルや南アメリカ、中央アメリカ、そして西インド諸島等の暖かい場所を生息地としている植物です。熱帯地方を中心に生息している植物の為、暑さには強いという特徴がありますが、寒さには弱くなります。ですから、育て方としては、
冬場は暖かい室内で、育てる事を意識しておく事がお勧めです。春先から秋頃までも、室内でも良いですが、屋外での栽培でも構いません。屋外で育てる場合、半日陰で、室内で育てる場合は、直射日光を当てるのではなく、レースのカーテン越しの日光程度が望ましい状態となります。
熱帯地方で育つ植物言えば、直射日光がなければうまく育たないのではないかと考えてしまう人もいるでしょう。ですが、フリーセアというのは、強い光を必要としないという特徴があります。熱帯地方原産の植物なので、日当たりの良い場所でも良いのですが、
観葉植物として楽しむ場合、葉っぱの美しさを維持する事が重要になってきます。強い光や直射日光は、葉焼けの原因となり、観葉植物としての葉っぱの美しさを損ねてしまう事があります。ですから、直射日光が当たりやすい場所よりも、やや日陰に近い場所を選んで、育てていく事がお勧めです。
冬場でも気温が寒くなり過ぎない地域であれば、庭に地植えをして楽しむという事も可能ですが、多年草の為、様々な季節を乗り越えていく事を考えると、鉢植えの状態で育て、気温に合わせて場所を移動させながら栽培していく事がお勧めです。
種付けや水やり、肥料について
種ではなく、基本的に株分けをして増やしていく事になります。そんなフリーセアの育て方で、独特なのは、水やりの方法です。フリーセアは、パイナップルと同じ葉っぱのつき方をしていく植物で、葉っぱの内側は筒状になっています。葉っぱが筒状になっているのは、その筒の部分に水を貯めておく為です。
そして、この貯まった水を使って育っていく事になります。自然の中で育つフリーセアは、雨水をこの筒の中に貯め、その水で育っていくという特徴があるのですが、観葉植物として育てる際も、この特徴を活かして育てていく事になります。春から秋にかけての水やりは、
この筒の中に水を貯めるようにしていきます。そして、筒の中の水がなくなったら、また新たに水を継ぎ足す感じで、水やりをしていきます。それに対して、冬場、寒い環境に置いておく場合、筒の中に水を貯めておく事は良くない為、筒の中には水を貯めずに、
土に水を与えるようにしていきます。冬場は、土が乾いてきたと感じた時に、水を与える程度で構いません。常に水がある状態を維持するよりも、冬場は、やや乾かし気味で育てていく事で、耐寒性がつき、更に育てやすい状態へと変わっていきます。
フリーセアを育てていく上で、水は重要になってきますが、肥料はそれ程、必要としません。肥料は春から秋にかけて、1回から2回程度、与えるだけで良く、何度も肥料を与えなくても、育っていく為、フリーセアは比較的育てやすい植物といえます。
増やし方や害虫について
フリーセアを増やしたいと考えた場合、株分けによって増やしていきます。実際に、株分けを行なう場合、5月から9月頃に行います。株分けに使う株は、花が咲いた後に生えてきた子株を使います。この子株は、花苞が枯れてきたら生えてくるもので、
良い子株を育てたいと考えるのであれば、花苞が退色したり、枯れたりしてきた時点で、カットして子株を育てるようにする事がお勧めです。そして、子株の葉が7枚から8枚程度になるまで育て、そこまで育ったら、子株を親株から切り離していきます。
子株が出てきたら、少しでも早く株分けをしたいと考える人も少なくありませんが、子株の葉がある程度、増えた状態にならないと、うまく根がつかない事があります。ですから、ある程度育てた子株を使う事が大切です。そして、良い大きさになった子株は、水ゴケ等に植え付けていきます。
植えた子株に根が生えてきたら、株分けは完了となります。フリーセアにつきやすい害虫として有名なのが、カイガラムシです。カイガラムシは、一年を通して発生しやすい害虫で、その被害を抑える為には、カイガラムシの存在に気づいたら、早めに駆除をしていく事が大切です。
更に、春から秋にかけては、斑点病が発生する事もあります。斑点病が発生したら、病気に侵された部分を切除して取り除いていく事が重要になります。早めに切除して取り除く事で、斑点病の被害が広がる事を、食い止める事に繋がっていきます。
フリーセアの歴史
フリーセアとは、ブラジル等、熱帯アメリカ原産の、パイナップル科の植物です。有名な生息地はブラジルですが、この他、中央アメリカや南アメリカ、西インド諸島等に、約250種が分布しています。パイナップルといえば、松ぼっくりに似た形の果実が実る事で有名ですが、
このフリーセアにはパイナップルのような果実は実りません。ただ、その葉っぱは、パイナップルと似た雰囲気を持ちます。常緑多年草で、葉っぱだけの状態でも、しっかりとした存在感があり、室内で育てる観葉植物としても最適です。鮮やかな緑色が印象的な葉っぱのものが有名ですが、
それ以外にも少し落ち着いた色合いの葉っぱのもの、白やグレーに近い色合いの葉っぱのものなど、葉っぱの色合いだけでも、種類が豊富にあります。緑色が強い葉っぱのものは、葉っぱが外側へまっすぐと伸びていく感じのものが多くなります。
それに対して、白っぽいものやグレーっぽいものの中には、葉っぱが噴水のような形に伸びていくものもあり、その形状だけで、立派なインテリアとなるものもあり、観葉植物が好きな人に高い人気を集めています。ですから、部屋に合わせた色合いやスタイルのものを選び、
育てていくという事も可能です。パイナップルに似た葉っぱの他、育てていくと、赤い花苞が出てきて、黄色い花を咲かせていきます。花の開花時期が長く、緑色の葉っぱと赤い花苞との美しいコントラストを長く楽しめる植物としても人気です。
フリーセアの特徴
フリーセアの特徴の一つに、赤く、印象的な赤い花苞があります。花苞の形等は、種類によって異なる事がありますが、印象的な赤色をしている事が多く、緑色の葉っぱと美しいコントラストを見せてくれます。赤い花苞は、複数の花苞が縦に積み重なり、上へ伸び、
途中で枝分かれをする形で伸びていくものもあれば、左右交互に伸び、麦の穂のような状態で伸びていくものもあります。この他、上に伸びず、下へと花苞を伸ばしていくものもあり、種類によってその姿は様々です。この花苞は一見、花のように見える事がありますが、
花苞自体は花ではなく、花を保護する為にあるものです。ただ、花ではありませんが、花のように昆虫の目に止まりやすいように、鮮やかな色合いや見た目をしている事が特徴です。そんな赤くて印象的な花苞を持つフリーセアの花は、鮮やかな黄色、
もしくは白っぽい黄色をしている事が多く、花苞の間から、出てきて咲いていきます。花が咲く事により、鮮やかな赤色に、美しい黄色が加わり、花が咲く時期は、見る人を更に楽しませてくれる事になります。ただ、フリーセアはとても多くの種類がある植物です。
観葉植物として販売されているものの種類も様々です。ですから、見事な赤い花苞が出来、花が咲きやすいものもあれば、葉っぱを楽しむ事がメインとなる位、花が咲かないものもあります。更に、花苞も赤色ではなく、葉っぱと変わらない色合いで、比較的地味なものも存在します。
観葉植物の育て方など色々な植物の育て方に興味がある方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:グズマニアの育て方
タイトル:キアノティスの育て方
タイトル:エクメアの育て方
タイトル:アフェランドラの育て方
-
ゴデチアの育て方
ゴデチアは、アカバナ科イロイマツヨイ族の植物の総称です。現在では、北米西海岸を生息地の中心としており、20種類もの品種が...
-
オンシジウム育て方
オンシジウムの一種で特にランは熱帯地域で種類も多くさまざまな形のものが見られることが知られています。それらを洋蘭と呼び、...
-
ギンリョウソウの育て方
ショウゾウソウ科の多年草ですが、新エングラー体系ではイチヤクソウ科、APG分類体系ではツツジ科に分類されています。属名の...
-
ドイツアザミの育て方
この花はキク科アザミ属に属します。ドイツとありますが日本原産です。生息地も日本となるでしょう。多年草で、耐寒性があり耐暑...
-
スイカの育て方
栽培スイカの原産地と言うのは、色々な説が在ります。しかし、最も有力とされるのが、1857年にイギリス医療伝道者がアフリカ...
-
スイセンとシクラメンの育て方について
ここでは、植物の育て方についてお伝えします。秋に植えつけをする花といえば、スイセンやシクラメンがありますね。スイセンとい...
-
カリフラワーの育て方
カリフラワーはブロッコリーが突然変異で白くなったもので、原産地は地中海沿岸です。ブロッコリーと同様野生のカンランから派生...
-
スイートアリッサムの育て方
スイートアリッサムはアブラナ科ニワナズナ属の多年草です。高温多湿や寒さに弱い性質があり、大半が夏場に枯れてしまうので、日...
-
プテロスティリスの育て方
プテロスティリスは、オーストラリアの南東部が主な生息地であり、ニュージーランドやニューカレドニア、パプアニューギニアと言...
-
ウツボグサの育て方
中国北部〜朝鮮半島、日本列島が原産のシソ科の植物です。紫色の小さな花がポツポツと咲くのが特徴です。漢方医学では「夏枯草」...
フリーセアとは、ブラジル等、熱帯アメリカ原産の、パイナップル科の植物です。有名な生息地はブラジルですが、この他、中央アメリカや南アメリカ、西インド諸島等に、約250種が分布しています。