ディモルフォセカの育て方
育てる環境について
育てる環境として理想的なのが、日当たりが良く、水はけの良い場所です。庭に地植えをして楽しむ事も出来る植物ですが、秋に種を蒔き、冬を越して、春に花を楽しむ事になるので、庭に種を蒔いて育てる際は、冬場は霜よけ等の寒さ対策も必要となってきます。
春先になると、日当たりの良い場所でも良いのですが、花が咲き始めると、やや日陰になる状態の方が、花が美しく咲き、そして長持ちしやすくなります。ただ、日が全く当たらない状態になると、今度は花が咲かない事になってしまいます。
ですから、綺麗な花を咲かせる為には、ある程度の日当たりはしっかりと確保しておく事が大切です。ですから、種を捲く時は、季節によっての日当たり等も考えておく事がお勧めです。ただ、これは、秋頃に種を蒔く事を考えた場合の、育てる環境の選び方です。
ディモルフォセカは、種から育てる他に、苗を購入して育てるという方法を選ぶ人も多い植物の一つです。苗の場合、春先に植え付けていく事になる為、植える段階で、花に適した環境選びをする事が大切になります。ディモルフォセカの開花時期は、2月から6月と、
苗で購入し、栽培をする場合、既に開花のタイミングになっている事が殆どです。ですから、春先のタイミングで、花にとって良い日当たりを確保する事ができる場所を選んで、植えていく事が大切です。種から育て、冬を越させるのが大変だと感じる場合、無理をせずに苗から購入する事がお勧めです。
種付けや水やり、肥料について
種を蒔くのに最適な時期は、9月から10月頃の秋口です。秋に種を蒔き、そのまま冬を越させ、2月から6月の春頃に花を咲かせていく事になります。苗の場合は、3月から4月頃に植え付けていきます。この場合、根を大切に、深植えをしないようにしていかなければ、
早く枯れる原因となるので、注意をしておく必要があります。開花時期が長い植物ですが、長く綺麗な花を楽しむ為には、咲き終わった花は、枝分かれをしている上の部分で摘み取っていく等、手入れをしておく事がお勧めです。それにより、長い期間、綺麗な花を楽しめるようになります。
水やりは、鉢植えの場合、種を蒔いた直後の9月から11月頃、そして花が咲く春先の3月から6月頃は、しっかりとした水やりが必要となります。土の表面が乾いている事に気づいたら、しっかりとした量を与えておく事が大切です。それ以外の季節は、
土の表面が乾いていたら、少し与える程度で良いでしょう。庭に地植えしている場合もまた、土が乾いたら水やりは必要ですが、湿度が高くなり過ぎると根腐れの原因となります。ですから、適度な水やりを心がける事が大切です。肥料は、種を蒔いてから、
花が咲き終わる頃まで、2週間に1回程度のペースで与えていく事がお勧めです。冬場は、やや回数を減らしても問題はありません。ですが、春先になり、花が咲き始めたら、2週間に1回程度のペースでの肥料を、意識しておく事で、綺麗な花を咲かせやすくなります。
増やし方や害虫について
増やしたいと考えた時、種蒔きで増やしていく事が一般的です。種を撒く場合、9月から10月頃に蒔いていきます。ディモルフォセカは種からでも育てやすい植物です。ただ、冬を越す事になるので、霜が下りるような寒冷地などの場合、冬場は寒さ対策が必要となってきます。
種以外にも、苗から育てるという方法もあります。ディモルフォセカは基本、一年草ですが、交配等により、多年草となっているものもあります。多年草となっているものの場合、挿し木で増やしていく事が可能です。挿し木をする場合、9月から10月頃に、刈り込みをした枝を使って行っていきます。
葉っぱを5枚から6枚程度残した枝の上部を切り取り、更に下の葉っぱを数枚落とした状態で、地面に植えておくと、しばらくすると根が出てくる事になります。根がつきやすい植物なので、挿し木の基本的なやり方さえ覚えていれば、比較的簡単に、その数を増やしていく事が出来ます。
増やしたいと考える場合、一年草か、多年草かによって、選べる増やし方が変わってきます。害虫は、アブラムシがつきやすい事が特徴です。特に、春先に新芽につきやすいので、春先は、アブラムシがいないかしっかりと確認しておく事がお勧めです。
早めにアブラムシの存在に気づき、駆除をする事ができれば、その後の発生数を減らしていく事に繋がります。病気は、3月から6月ごろに起きやすく、それを防ぐには、咲き終わった花や枯葉をしっかりと取り除いておく事が有効です。
ディモルフォセカの歴史
ディモルフォセカは、南アフリカ原産のキク科の一年草で、日本名ではアフリカキンセンカと呼ばれています。よく似た花に、多年草のオステオスペルマムがあります。ディモルフォセカは黄色やオレンジ、白色等が多いのに対し、オステオスペルマムはピンクや赤等の色合いが多くなります。
色合いや、一年草か多年草か等、異なる点がある植物ですが、切花等の形で販売される時は、同じ花として扱われる事があります。同じ花として扱われる原因となっているのが、交配種です。一年草と多年草で、元々は異なる種でしたが、交配によって、
色や育ち方も変わってきたものが多く、現在は、どちらの花も、ディモルフォセカとして扱われている事があります。その為、元々は一年草ですが、一度植えると、何度も花を楽しむ事が出来る多年草としての特徴を持っているものもあります。
一年草と多年草では育て方等が大きく異なるのではないかと考える人も少なくありませんが、基本的な育て方は変わりません。一年草の場合は、時期がくれば種を蒔き、花が咲き終われば、また次の種蒔きに備えて後片付けや準備をしていく事になりますが、こうした手間がある以外は、
水やりの仕方や肥料の与え方等、育て方の基本は変わりません。多年草の特徴を持っている事もありますが、基本は一年草の植物なので、花が咲き終わったら、また新しい種や苗を植えていく必要があるという事を意識して、育てるようにしていく事がお勧めです。
ディモルフォセカの特徴
南アフリカを生息地としているディモルフォセカの特徴は、花の鮮やかな色合いです。伸びた茎の先に一輪だけ咲く花は、マーガレットのような形状をしています。中心の雌しべはオレンジのような色合い、雄しべは濃い茶色をしている事が多く、
そしてその外側にある花びらは、光沢があり、黄色やオレンジ等、とても美しい色合いをしています。茎は細めで一見、華奢な植物ですが、花は一輪毎にしっかりとした存在感があり、開花時期は、一輪でも多くの花が咲いている状態でも、見ている人の目を楽しませてくれます。
色は白や黄色、オレンジ色等が中心となります。赤やピンク色も売られている事がありますが、その場合は、オステオスペルマムとの交配種の可能性があります。オステオスペルマムの場合、多年草となりますが、どちらも基本的な育て方は変わらず、育てやすい植物として安定した人気を誇ります。
そんなディモルフォセカの特徴の一つに、花の咲き方があります。花は、日中のみ開き、夜になると閉じてしまうという特徴があります。ただ、この特徴は、庭や植木鉢に植えて育てている場合のみの話です。切り花にし、部屋に飾る場合、夜になっても花が閉じる事はありません。
ディモルフォセカは、花びらが雨に濡れると、それだけで枯れてしまう事があります。ですから、雨が多い事が分かっている場合、庭や植木鉢で育て続けるのではなく、切り花にして、室内で花を楽しむようにするのも良いでしょう。
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