コールラビの育て方
育てる環境について
コールラビは基本的に大きな野菜の様に実る植物です。その実り方は大根と似ていて、野菜肉の部分が地中から芽を出す様に顔を出します。そして、その上から長く大きな、コロポックルの妖精の雨傘みたいな大きな葉を上へと伸ばして散らしますので、
家庭菜園の花類と思って育て方を実践するのはNGになります。大根と同じく種を撒く場合は1つ撒いて、次の合間の距離を置いてまた1つ撒く、という手法が必要になり、それだけコールラビを育てる為には大きめの畑や菜園が必要にもなります。
もしくは植木鉢に1つか2つの種を植えてミニマムに育てるという手段が必要になります。日当たりは良い花壇や畑が必要でもあります。もし植木鉢で育てるならば、ベランダなどで育てる事となると思いますが、出来る限り日当たりが午前7時から午後4時まで日時計の配置で
言って常に陽が当たる位置に配置するのが望ましいです。土に関しては魚の骨などを砕いたものを撒いた栄養価の整えをした畑や土などを使うのが好ましく、花などで用いられる腐葉土よりも水はけの良い土を用いるのが推奨されます。大根などは程々に柔らかい土の中に進んで真っ直ぐ伸びて野菜の身を成り立たせますが、
コールラビの場合は地中の根深く野菜の肉身が埋没する訳ではないので、土は程々に固い水の保水力の良いモノを優先して使うのも1つの手でもあります。ただ、葉は大きくなるので防虫ネットなどを設置する必要があり、それを無視した場合は害虫の蔓延に繋がる危険性があります。
種付けや水やり、肥料について
種付け前の畑や土の整えは、おおよそ2週間前の時点で苦土石灰と堆肥を、その畑の規模に合わせて適量を撒いて整えておき、2週間後に本格的に種や苗を植えるのが好ましいです。コールラビに用いる肥料は基本的に液体肥料でも固形肥料でも構いません。
その代わり、コールラビはこの手の肥料との融和性が高い利点はありますが、定期的に切らさずに肥料を撒く必要性があります。コールラビは土の栄養を比較的摂取する植物ですので、大きく育てる場合には必要です。コールラビの水やりは朝方に水をあげるのが好ましく、
雨などが降り、数時間連続で水受けをしていた場合には翌日はお昼頃か午後2時ぐらいまで水はけの程を把握してからお水をあげるのが好ましいと言えます。もし水害に遭った場合には本葉が生きているならば早期に別途の植木鉢などに新しい土と一緒に
植え替えて土がある程度乾燥するまで待つのも必要です。これは何故かと言うと地中海沿岸が生息地であるのを示す様に、比較的温暖な気温や土の温度の中での生育を好む為です。ただ、寒さにも暑さにも耐えますが乾燥に弱い為、後日の水やりをする際に
土の水はけの状態の把握が水害などで不可能に近い状態の場合は、水やりのタイミングを失って乾燥をさせてしまってダメージを与えてしまいかねないからでもあります。日本の場合だと平均気温が一年を通して温暖な頃合いが25度前後でもあるので何より、
太陽の陽射しに浴びれば1日2日で水はけ分というのは直ぐに乾燥で消化してしまう場合もあるので、水をやって陽を浴びせて育てるというサイクルを崩してしまいかねない危険性もあるからです。
増やし方や害虫について
コールラビは本葉が2枚になった倍には5~6cm程の合間を作る為に間引く必要もあります。そこから畑の中での間隔を置いた苗の増やしをする必要もあります。種の取り方は、大根の花と似ていて、コールラビを放置していると茎が成り始めて登頂に黄色い花を咲かせ始めます。
これは白色などの場合もあります。そしてこの花が新しい種を作り出し始めます。そのままわざと放置して、コールラビ自身が種蒔きをするサイクルを待つというのも1つの手ですが、もし採取する場合には、ちゃんと種が成ってから採取し、半日から1日程、
太陽の陽射しに浴びせて軽い成熟を促してから種蒔きをした時と同じ、間隔を置いた大根の種蒔きと類するやり方で、次世代分のサイクルを成り立たせていく必要があります。コールラビに沸く害虫などは、ナメクジなどが日本では多く見られます。
これは他の農作物でも同じ害虫問題ですが、コールラビの場合だと表面は比較的固いので中身に侵食される事はあまり無いのですが、コールラビの葉にナメクジがコミュニティを作り糞害を撒き散らす事もあるので、なるべく塩撒きなどを定期的に行うのが推奨されます。
他には葉が大きい為、イモムシなどが沸いてコールラビの葉を食い散らし、光合成を阻害するケースもありますので防虫剤などをある程度用いる必要性も出てきます。推奨されるのは、イモムシに限らず虫は牛乳や唐辛子やお酢の臭いを嫌う傾向にあるのでそれを用いた薬品無使用の自家製防虫剤などを散布するなどの対策になります。
コールラビの歴史
コールラビとは、学名をBrassica oleraceaと言い、英語名をKohlrabiと綴ります。その形は球根とキャベツを合わせた様な形をしており、食用としても用いられてきた歴史があります。かつては地中海沿岸地方やヨーロッパ圏などで栽培されてきたと言われており、原産地もその地区に当たると言われています。
その食用として用いられてきた歴史は古く、おおよそ14世紀頃には既に、その形状と食用性に着目されて原産地周辺圏の人々に食用として食べられてきた知名度があり、もっと古い時代に遡れば古代ローマの時代、紀元前一世紀の時代から用いられてきた説などもあります。
そしてそれ以降の歴史で言っても、4世紀頃のフランク王国時代などでも用いられてきたと言われている説もあり、部分的な点在ながら諸説の形で足跡が残っています。文献資料においては、イタリアの植物学者のピエトロ・アンドレア・マッティオリの残した
資料文献などが歴史の在り処を示す有力な資料として存在しています。それ以降はアイルランドでの大規模栽培の記録資料や、そこに連なりヨーロッパ圏での伝播が色濃く残っている栽培資料記録などが散見されます。アジア圏に伝来したのは18世紀頃と言われており、
日本に伝来してきたのは明治時代の頃と言われています。ですが、日本では土着した植物という訳でもなく多く栽培されておらず、加えて外来資料と位置づけられる確証資料が少なく、詳細は不明でもあります。
コールラビの特徴
コールラビの特徴は、前述した通りのその「球根とキャベツ」を合わせたかの様な形状にあります。これが意味するのは文字通り、食用植物としての価値の高さ、そして食用に適した実りの多さがハンディとして地中海沿岸地区やヨーロッパ圏で土着してきた理由であるとも言われています。
これは類似する部分で言えばジャガイモなどの実りやすく量が多く取れる野菜や植物などが関連性として高いと言えます。コールラビは切断してみると、中身は真っ白であり、タマネギみたいに何重にもなっている訳ではなく、どちかかというと大根やカブみたいに一面的になっているのが特徴です。
中肉は白く、外皮周辺は見た目の緑色の外表膜のままの色合いとなっています。そしてコールラビは歯が多く増えている場合だと、一見したらカブと区別が付きにくくなるのも特徴です。見分け方としては、革が張りがあり固く、サイズはカブと比べて大きすぎたりしない点などにあり、
カブは小判型に実り易いのに対してコールラビは横恰幅太く実りやすいというのが特徴です。そしてキャベツやカブと見た目が似ているのもあり、古い時代の人々が植物は類似するものは似た調理法方に用いる事が多かったのもあって、コールラビとは野菜スープなど
に使われる事が多く、現代で言えばEU圏などでは家庭料理のホワイトシチューなどにも使われる事のある野菜の1つとして認知されています。日本ではマイナーですが、原産地周辺では知名度のある野菜であるのも特徴です。
-
フジバカマの育て方
フジバカマはキク科の植物で、キク科の祖先は3,500万年前に南米に現れたと考えられています。人類が地上に現れるよりもずっ...
-
シャコバサボテンの育て方
現在観葉植物として流通しているシャコバサボテンはブラジルのリオデジャネイロを原産地とする観葉植物であり、標高1000~1...
-
ブドウの育て方
ブドウはブドウ科ブドウ属に分類し、種類はヨーロッパブドウ、アメリカブドウ、欧米雑種の3つが挙げられます。ヨーロッパブドウ...
-
月下美人の育て方
月下美人とは、メキシコを中心とした中南米を原産地とする多肉植物です。名前は、夜に咲き始めた美しい花が翌朝にはしぼんでしま...
-
園芸初心者でもできる枝豆の育て方
枝豆の育て方のポイントは以下のようになります。枝豆の生育適温は25~28度で、高温には強いですが、低温と霜には弱いので、...
-
クルクマの育て方
クルクマは歴史の古い植物です。原産としての生息地がどこなのかが分かっていないのは、歴史が古すぎるからだと言えるでしょう。...
-
ムシャリンドウの育て方
ムシャリンドウという花は名前を聞けばリンドウの仲間なのではないかと考える人は多いでしょう。ですが実際は、リンドウとは何の...
-
バラ(ピュア)の育て方
その特徴といえば、たくさんありますが、特徴を挙げるとすれば、その香りが最大の特徴ではないかと考えられます。もし、いくら花...
-
ニーレンベルギアの育て方
ニーレンベルギアはナス科の植物で、紫色や白色などの花を咲かせる草花です。古くから人気が高い草花の一種であり、杯状に整う花...
-
レウイシア・コチレドンの育て方
この植物の特徴は、スベリヒユ科、レウイシア属になります。園芸上の分類としては山野草、草花となることが多くなります。花の咲...
コールラビとは、学名をBrassica oleraceaと言い、英語名をKohlrabiと綴ります。その形は球根とキャベツを合わせた様な形をしており、食用としても用いられてきた歴史があります。