フウセントウワタの育て方

育てる環境について
フウセントウワタの種まきは4月の中旬から5月にかけて行い、肥料は5月から9月下旬にかけて施します。植え付けや植え替えは、5月から7月の上旬にかけて行い、開花時期は6月の中旬頃から9月にかけてとなり、果実が出来るのは8月から10月頃になります。
育て方のポイントは耐寒性が弱く、耐暑性が高めであることからも、日当たりが良い環境を作ることが大切です。また、水はけが良い肥沃な土壌を作り出す事が大切で、盛り土を行う方法や、腐葉土などの有機物を利用して土壌改良をしたり、パーライトなどを加えて土壌を改良してあげます。
成長する中で株が大きくなりますので、一般的には庭植え向きですが、鉢植えで栽培する場合は出来る限り大きな鉢を選ぶと良いです。用土は水はけを優先して作ることが大切で、水はけが悪いと根腐れを起こしてしまうので注意が必要です。
通気性を持つ土を選ぶ事が育て方のポイントでもあり、赤玉土を6、腐葉土を3、パーライトを1の割合で配合して用土を作る方法や、市販されている草花用培養土を利用しても良いです。尚、フウセントウワタは毎年花を咲かせて果実をつける多年草なのですが、
耐寒性が弱いことからも地域により1年で枯れてしまう事も有ります。そのため、地域にもよりますが、園芸の中では春に種をまいて、その年の夏から秋に開花や結実を楽しみ、枯れた後に種を収穫して、毎年種をまいて栽培を行うと言う、春まき一年草として考えるのが一般的と言います。
種付けや水やり、肥料について
フウセントウワタは、日当たりが良く、水はけの良い土壌の環境が必要ですが、土が乾いた時にはたっぷりと水やりをしてあげます。また、肥料は元肥として緩効性化成肥料を使って土壌に混ぜて植え付けを行い、追肥については、鉢植えの場合は5月から9月の間に窒素成分が少ない液体肥料、
もしくは緩効性化成肥料を月に1度の割合で施してあげます。但し、多肥にしてしまうと花つきが悪くなってしまったり、草姿が綺麗にまとまらなくなるので多肥は禁物です。肥料の量については植物の状態を見ながら適量を与えることが育て方のポイントとなります。
フウセントウワタの発芽適温は25度以上と高めであり、種まきは4月中旬から下旬にかけて行い、ポリポットに種をまいて1cmほど覆土を行います。この後はたっぷりと水をあげて発芽をまちますが、発芽は2~3週間となります。植え替えは、気温が更に高くなる5月から7月上旬に行い、
ポリポットで育てた苗木を植えつけてあげます。尚、株張りが良い事からも、鉢植えで行う場合は大き目の鉢を選び、庭植えで行う場合は苗木の植え付け間隔を30㎝から50㎝ほどの余裕を持った形で植え付けを行います。植え付けを行った後は、
肥料を多肥に注意をして定期的に施してあげる事、土が乾いたらたっぷりと水を上げる事など管理が大切です。また、多年草ではありますが1年で枯れてしまう事もあるので、果実が熟した後に種が出来るので、その種を収穫して種まきを行う事で毎年楽しめるようになります。
増やし方や害虫について
増やし方の方法には種まきと挿し木が有ります。種まきの場合は、最初に種とりを行う必要が有りますが、花が咲き終わり、果実が出来た後、自然に果実は割れて中から綿綿と種が飛び出します。しかし、種獲りは果実が熟して割れる前に採取する事がコツであり、
ここから種を取り出して保存をしておきます。因みに、果実のついた切り株を水に生けておいても種を取ることが出来ます。4月中旬から下旬にかけて種をまいてあげれば発芽して育てることが可能になるのです。挿し木は、冬越しを行った株の場合に可能になる増やし方であり、
暖かい地域などでは挿し木による増やし方も可能です。春になって伸びた枝を切って、それを挿し木にする事で栽培が可能になります。フウセントウワタの害虫と言うのは、アブラムシが天敵となります。アブラムシは、蕾や葉などに群生する性質があり、
汁を吸いとってしまうので生育を阻害することに繋がります。アブラムシ対策としては、風通しが良い環境に変えてあげる事と、アブラムシを見つけた時は殺虫剤を利用して駆除していく事が大切です。また、風通しが悪いとアブラムシは多く発生する事になるので、
風通しが良い環境にしてあげることが大切です。尚、フウセントウワタの育て方のポイントとしては、暖地などでは冬越しが可能になりますが、冬場に低温になる地域などでは枯れてしまうので、毎年種まきをして栽培をする事になります。また、種まきをする場合は4月中旬から下旬にかけて行うなどになります。
フウセントウワタの歴史
フウセントウワタ(風船唐綿)は南アフリカが原産の植物で、丸い形をした実には複数の棘があり、晩秋の頃になると実が割れて中から綿毛と種が出て来ると言う不思議な実を持ち、棘は柔らかいので触っても痛くはありません。因みに、フウセントウワタには誕生花と花言葉が有りますが、
風船唐綿の花は10月25日の誕生花、風船唐綿の実は11月25日の誕生花であり、「風船唐綿の花」の花言葉の意味は「隠された能力」、「風船唐綿の実」の花言葉の意味は「いっぱいの夢」とそれぞれ意味が有ると言います。尚、この植物はガガイモ科(キョウチクトウ科)、
属名が「ゴンフォカルプス(Gomphocarpus)もしくはアスクレピアス(Asclepias)」、別名をフウセンダマノキ(風船玉の木)になりますが、学名の「ゴンフォカルプス(Gomphocarpus)」はギリシャ語のゴンフォス(こん棒)、
カルボス(果実)から由来すると言われており、果物の形状に由来しています。ゴンフォカルプス属には約100種ほどが知られているのですが、この中でもフルティコサスとフィソカルパスの2種類がフウセントウワタの名前で流通されていますが、これらは見た目や性質などでは区別がつきません。
白い花は8月から9月に開花を迎え、9月から10月にかけて結実を迎えますが、切り花や生け花などでも利用される植物であり、園芸用の植物として人気が高く庭などで栽培を行う人も多くいます。
フウセントウワタの特徴
フウセントウワタ(風船唐綿)は多年草の植物であり、葉の部分は緑色をしており、細長く対生で生育します。草丈は1m~2m、葉身は10cmほどの大きさであり、夏場の8月から9月頃になると開花をしますが、この花はフクシアにいている白い小花であり、
9月から10月にかけて花は結実をして、緑色の風船のような実を作ります。また、風船のような実には無数の棘の様なものがありますが、実の表面には一定の間隔で葉脈のような筋が入っていますが、この棘のようなものは、葉脈の筋の部分は避けてついているのが特徴でもあるのです。
秋になると風船の姿を見せるのが特徴なのですが、風船唐綿と呼ばれるようになったのは、この後に起きる現象から来ていると言います。果実はやがて弾けて、中からは白い綿毛が付いている種子が飛び出てくるのです。この白い綿毛を見ると、
「風船唐綿」(フウセントウワタ)と言った表現がふさわしい植物であることが解ります。果実の形が面白い事、花はフクシアに似ているなどの理由からも、切り花や生け花などで利用されたり、自宅の庭の中で栽培するなど、人気が高い植物です。
尚、フウセントウワタの原産地は南アフリカですが、国内においても八重山諸島以南の暖かい地方などが主な生息地となっており、比較的温暖な気候を好む植物です。そのため、耐寒性は弱く、耐暑性は比較的強い植物であり、寒い地域などで栽培をする場合には寒さ対策が必要になります。
植物の育て方など色々な植物の育て方に興味がある方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:プテロスティリスの育て方
-
-
カナメモチの育て方
カナメモチの原産は日本や中国などで、国内の生息地は伊豆半島より西側、四国や九州など比較的暖かい地域に分布しています。カナ...
-
-
ヒサカキ(実)の育て方
ヒサカキは、日本でもよく見られる低木ですが、よく神社などにあります。それは榊の代わりに玉串などで用いるからで、仏壇などに...
-
-
アゲラタムの育て方
アゲラタムは熱帯アメリカ原産で、生息地には約40種ほどがあるといわれています。丈夫な植物で、日本でも沖縄などでは野生化し...
-
-
ヒメツルソバの育て方
ヒメツルソバは原産国がヒマラヤの、タデ科の植物です。姫蔓蕎麦と書くことからも知れるように、花や葉が蕎麦の花に似ています。...
-
-
カボチャの育て方
カボチャは、日本国内の分類では「日本カボチャ」と「西洋カボチャ」と「ペポカボチャ」との3つがある野菜です。特に日本・西洋...
-
-
プルモナリアの育て方
プルモナリアはムラサキ科プルモナリア属に属し、多年草です。園芸ではプルモナリアと呼ばれていますが、ハーブティーなどにも使...
-
-
チガヤの育て方
この植物に関しては、被子植物で単子葉植物綱になります。イネ目、イネ科になります。園芸分類上はグラスで、毎年成長する多年草...
-
-
アメリカテマリシモツケの育て方
アメリカテマリシモツケは、北アメリカが原産だと考えられており、現在テマリシモツケ属の生息地はアジア東部や北アメリカ、メキ...
-
-
センリョウの育て方
センリョウは日本や中国、台湾、朝鮮半島、インド、マレーシアなどが原産の、センリョウ科センリョウ属の常緑性の低木です。 ...
-
-
ミニトマトの育て方について
ナス科のミニトマトの育て方について、ご紹介します。ミニトマトは、ビタミンCとカロテンを豊富に含んでおり、そのままでサラダ...
フウセントウワタ(風船唐綿)は南アフリカが原産の植物で、丸い形をした実には複数の棘があり、晩秋の頃になると実が割れて中から綿毛と種が出て来ると言う不思議な実を持ち、棘は柔らかいので触っても痛くはありません。