シュウメイギクの育て方
シュウメイギクの種付け
シュウメイギクを種付けする場合は春に種を蒔きます。一旦寒さを経験させて春を迎えさせる為1月~2月頃に蒔く方法もあります。種付けをする際に基本的には覆土はしなくて大丈夫です。その分、種がとても小さいので飛ばされたりしないように種付けをしましょう。シュウメイギクは鉢でも庭にも植えることができます。
苗を植えつける場合は10月~12月、または3月~5月頃が最適とされていて、腐葉土などをたっぷりと混ぜ合わせ、水もちを高めてから20cm~30cmの間隔で植えます。鉢植えの場合は6号鉢に一本の割合で植え付けます。植えつけた後は直射日光が苦手なので、木漏れ日程度が当たるように建物の北側や落葉樹の下などの明るい日影に置きます。寒さにはとても強い植物ですが、地下茎をしっかり伸ばす事で寒い冬を乗り越えます。
シュウメイギクの育て方
シュウメイギクは半日陰の場所を好む性質があります。強い日差しが当たってしまう場所では、乾燥で葉がかさついた感じになってしまい、草丈が十分に伸びなかったりと生育が悪くなりますので育て方には注意が必要です。一方で極端に日の当たりが悪すぎると花付きが悪くもなります。冬の寒さには非常に強いので、冬に間の防寒の必要はありません。
用土は水の保ちがよく、有機質に富んだ弱酸性の土を好みますが、日本の土壌は弱酸性の場所が多いので、育ちやすく、日本では野生化したと考えられています。しかし、打ち立てコンクリート枠の花壇などはコンクリートの成分が土に染み出してしまい、土がアルカリ性に傾いてしまう場合があります。
なので、この様な状況で栽培すると育ちは悪くなります。湿り気のある場所を好むので土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。地植えの場合は、半日陰の湿り気のある場所に植えていれば、水やりの必要はありませんが、地植えの場合も、植え付けした直後から根付くまでの間は水を与えたほうが良いでしょう。
一度根付いてしまえばある程度の乾燥には耐えられます。また、根が伸びてしまえば夏の高温乾燥の時期以外は水をやらなくても育ちます。乾燥の防止の策として、腐葉土を敷き込むのもひとつの手です。水を与える時間帯は早朝や夕暮れ時が適しています。しかし、半日陰の状況なので一度与えれば乾燥しにくくなっており、場合によっては3日~4日水を与えなくても栽培できます。
ですが、お店で販売しているポットや鉢植えの場合には根が詰まってしまっている場合があるので、水をしっかり与えないと枯れてしまいます。この事から購入後はなるべく早めに庭などに移し変える方が良いでしょう。シュウメイギクは湿った場所を好みますが、水はけが悪すぎる場所で栽培すると根腐れや土壌病害が多くなるので注意が必要です。
シュウメイギクの栽培ポイント
シュウメイギクの育て方の中でも肥料に関しては、植え付けの際に元肥を与え、花が咲いた際には花が枯れるまでの間、お礼肥として液体肥料を1000倍に薄めて1週間に1回ほど与えます。花が終わった後も化成肥料や固形の油かすを株元から少し離した場所に置くようにします。これは次の年にも花を咲かせる為の大切な肥料になります。
シュウメイギクは育て方によっては増やす事もできます。株分けで増やすのが一般的ですが地下茎からランナーが育ち、伸びてその先に子株ができます。この子株を掘りあげて他の場所に植えたり鉢植えにします。株分けをする際には、3年に1回を目安として根の状態を確認してから、3月から4月頃行うと良いでしょう。
他にも種から増やす事もできます。その場合は晩秋に取れる綿毛が付いた小さな種をビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に保管し、春になったら蒔く方法です。その他にあまり知られていませんが、晩秋、もしくは早春に根を掘り下げて小さな白い芽がついた根を5cm~7cm程に切って植えつける根伏せという方法もあります。
この方法も比較的簡単で次に迎える秋には花が咲きます。日常的に行う手入れとしては花が枯れた後花が咲いていた茎を切り落としておくようにします。これは翌年も花を楽しむ為に必要な作業になってきます。冬になると地上部分がかれるので、地上際から枯れた部分をしっかりと取り除くようにしましょう。
基本的には強い花ですが新芽やつぼみにアブラムシやヨトウムシが付いてしまう場合もあります。この場合早めに植物用の殺虫剤を使用して駆除・予防しましょう。他にも花茎を食害するシンクイムシにも注意をして、白絹病・うどんこ病の場合には早めに抜き取るようにします。
白絹病・うどんこ病の二つに関しては風通しと水はけの悪さが原因なるので、栽培する環境を良くし、予防に努めましょう。シュウメイギクは根付いてしまえばほとんど手のかかることのない植物です。もし株が込み合ってしまったり周囲に広がりすぎた場合は間引きをしましょう。
シュウメイギクの歴史
シュウメイギクは中国が原産とも言われています。中国では根を解毒・解熱に使用されてきました。日本でも古くから本州、四国、九州の山野や里山に自生する毎年花を咲かせる宿根草で生息地は広域に渡ります。日本では野生化しています。漢字で書くと「秋明菊」とされ、9月~10月の秋に開花する名前の通りの花です。
主に庭園などで栽培されていて、シュウメイギクとネパール原産のアネモネ・ビティフォリアを掛け合わせて作られた園芸品種アネモネ・ヒブリダも、シュウメイギクとして普及しています。栽培されているのはこちらの方が主流ですが、主にヨーロッパで育種されました。本来のシュウメイギクより草丈が高く1.5メートルほどになります。また京都府京都市の貴船山周辺に咲いていたことから、和名では「貴船菊」という別名もあります。
シュウメイギクの特徴
草丈は50cm~1mで、地下茎を伸ばして広がっていく特長があります。途中で茎は枝化されてその先端に、50cmから80cmにまで成長し花径は5cmから7cmほどの紅紫色や白い花を咲かせます。白花種は花びらにふっくらとした丸みがあります。冬には茎・葉が枯れて春に再び芽が出るまで休眠します。
葉は根元に大きいものがありますが、花を付ける茎には小さいものしかありません。近年は、他種との交配品種とされ、弁数が少ない品種や白色の品種が多く栽培されています。花の形も一重咲きの他に八重咲きや牡丹咲きなどもあります。シュウメイギクは秋の秋の風情を感じさせる優雅な花とされ、鉢植えだけでなく、切り花や花壇植えなどにも用いられています。
夏の終わりごろから花茎が伸び出して、先端にまず1輪花を咲かせ、そしてその両わきにまた1輪ずつ、さらにそのわきというように順に花を咲かせる植物です。花びらのように見えるのは萼片で、花弁は退化しています。開花後は綿毛に包まれたタネができますが、品種によってはタネのできないものもあるようです。
暑さには弱く西日や乾燥を嫌いますが、冬の寒さには強く戸外でも栽培できます。開花期は9月~10月で、市販されている鉢植えの販売時期は8月~10月、苗は3月~4月頃です。冬に枯れても春にはまた芽吹いてくれます。日本の気候にとても合っている植物なので、増えやすいです。あまり放置しておくと、他の植物のエリアまで広がっていきますので、あまり増やしたくない場合はランナーを切って遮断した方が良いでしょう。
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