ラナンキュラスの育て方
ラナンキュラスの種付け
ラナンキュラスは種付けというより球根から植えることが多いです。9月から10月ごろが植えるのに適した時期ですが、球根はかなり乾燥した状態で販売されているのでそのまま土に植えると急激に水分を吸って腐ってしまいます。
そこでティッシュペーパーやキッチンペーパーなどを濡らして球根を包み、日陰で一晩おいておくことで球根は土に植えても腐らない状態になります。また軽く湿らせたバーミキュライトに球根を埋めて冷蔵庫で一週間ほど吸水させるという方法もあります。
吸水させた球根を軽く湿らせた土に、3cmくらいの深さのところに10cmから15cmの間隔をあけて植え付けます。突起が集まっているほうが上で先端が下になるように植えます。鉢植えの場合は直径15cmほどの鉢に球根を3個から5個植えるのが適量です。その4、5日後からは土の表面が乾いたらたっぷりと水をやるようにします。
種から種付けを行う場合は10月ごろの15度前後のころに種付けをします。20度を超えると発芽しないので注意が必要です。種付けから発芽までには2、3週間かかります。その間は乾かさないようにすることが発芽するための育て方です。
ラナンキュラスは水はけの良い有機物に富んだ土を好みます。酸性土は嫌うので赤玉や腐葉土などの配合土に有機石灰やリン酸分の多い暖効性化成肥料を混ぜた土が適しています。市販の培養土でもよいでしょう。
ポットに植え付けをした場合、球根から根とたくさんの芽が出て葉がポットからあふれるようになったら庭などに植え替えます。時期的には11月の中旬から12月中旬ごろが良いでしょう。良く育っている株は冬の間も葉が良く茂り太い花茎が立ち上がってきます。
そして一株からたくさんのつぼみが出てきます。この時に株が小さかったり、葉の色が薄かったり、茎が細いなどの時には肥料不足と考えられるので肥料を補い、花が咲く時期には水不足にならないように注意をします。
ラナンキュラスの上手な育て方
北風が当たらない日なたで栽培するようにします。苗は霜にあたれば枯れてしまうので霜よけをしたり、室内や屋根のあるとこで管理をします。ただし球根から育てる場合には球根が寒さに当たらないと花が咲かないので、室内に入れない方が良いでしょう。肥料は芽が出て花が咲き終わるまで薄めの液体肥料を10日から2週間に一回くらいの割合で与えるようにします。
花が咲いたあとの手入れ
きれいに花が咲いてその後花が枯れてきたら花茎の下から切り落とします。花弁の淵が枯れ始めたころが切り落とすタイミングです。枯れてきてもそのままにしておくと見た目が悪くなるだけでなくカビが生えて病気になってしまうこともあるので、枯れてきた花や葉はこまめに切り落とし、株を常に清潔にしておくことが栽培のポイントです。
またラナンキュラスの花が咲き終わって葉も黄色くなってきた6月ごろには球根を掘って取り出すようにします。葉を取り除いて土を落とし、しっかりと日に当てて乾燥させてから涼しい場所で保管します。土から出して十分に乾かすことは梅雨や暑い夏の高温多湿時に土の中で球根が腐ってしまうことを予防するためです。
このように掘って土から出した球根をしっかり水洗いして洗浄、消毒などの処理をし、充分乾かしてから保管しておけば秋に植えてもう一度花を咲かせることができます。保管の仕方は紙袋に入れて涼しく乾燥したところにおいておきます。
ラナンキュラスのよい育て方のまとめ
ラナンキュラスは種をまいて栽培することもできますが、多くの場合は球根から植えるか、苗を購入して植え替えて栽培します。球根から植える場合には必ず事前に水分を含ませるようにします。
それをせず乾いたままの球根をいきなり土に植えると球根が腐ってしまうことになります。そして球根を植えるときには20度以下の環境で植えるようにします。ラナンキュラスは耐寒性はある方ですが、霜にあたらないように注意をします。ただ球根が寒さにあたらないと花芽が形成されないので、室内には入れないようにします。
花が咲いた後枯れてきたらどんどん切り落としていくことがきれいな花が次々と咲くような育て方のポイントです。そのままにしておくことは病気になる原因になったり栄養が取られることにもなります。
葉も黄色くなって枯れてきたら梅雨が来るまでに球根を掘り起し、きれいに洗ってから良く日に当てて乾燥させ紙袋に入れて涼しい場所で保管すると次の秋に植えることで再び花を楽しむことができます。ラナンキュラスは色が鮮やかで、一株からでもたくさんの大輪の花を咲かせるので庭が鮮やかで華やかになります。
球根から植えるときには特に注意点もいくつかありますが、それらに気を付けることできれいな花を楽しむことができるのでぜひ球根からラナンキュラスを育ててみることにチャレンジしてみるとよいでしょう。
ラナンキュラスの歴史
ラナンキュラスの原産地は地中海東部沿岸やアフリカ北東部、アジア南西部など北半球に広くあり、十字軍がヨーロッパに持ち帰り改良され園芸用の品種が作られました。フランスのルイ9世が十字軍に加わり帰国するときに花が好きな母のために持ち帰ったとい割れています。
18世紀にはイギリスなどでフローリスト達によって盛んに栽培されました。日本に入ってきたのは1890年ごろだといわれています。名前の由来はラテン語でカエルという意味の「rana」で、同じ仲間の植物が湿地に自生すること、または葉の形がカエルの足ににていることから付けられました。
園芸品種のもととなった野生種はアシアティクスという植物でヨーロッパからトルコ、イランなどの中近東までを生息地として分布します。草丈は30cmから50cmほどで基本的に花弁が5枚の一重咲きのものです。それを原種として改良された場所によって品種があり、トルコ系、ペルシア系、フレンチ系、ピオニー系と、アメリカや日本で改良されたビクトリアストレイン、ドリーマーなど種類があります。
ラナンキュラスの特徴
ハナキンポウゲとも言われ、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草ですが園芸用のものは半耐寒性の一年草として扱われています。球根性の植物ですが、種から育てることもできます。バラの花のような八重咲きのものが人気ですが、カーネーションのように咲くもの、一重咲のもの、花弁が丸まったものもあります。
開花は3月から5月ごろで、赤やピンク、オレンジ、白、黄色など色とりどりの花を咲かせます。球根を植えるのが10月前後で、苗が店頭に並ぶのが2月か3月ごろです。高温多湿に弱いので真夏には枯れてしまいますが球根は生きています。ただ暖かい場所では球根を土から出して日陰の風通しの良いところにおいておかないと球根も腐ってしまうことがあります。
ラナンキュラスは、鮮やかな色で光沢のある花弁が幾重にも重なってボリュームのある花を次々に咲かせていきまあう。花弁を手で触ると、薄くて心地よい感触がします。色鮮やかでアネモネと同じように薄紙が何枚も重なったような大輪の花と、春菊のように切れ目の入った葉が特徴のラナンキュラスは豪華でよく目立ちます。
また、洋風の寄せ植えや花壇にとても似合う花です。花言葉は「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝を放つ」などシルクのドレスのような触り心地と明るく鮮やかな花の色合いにピッタリな言葉が付けられています。
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