シクノチェスの育て方
育てる環境について
シクノチェスの育て方としては初夏から秋までの期間はなるべく日当たりが良くて風通しの良い環境で育てることが大切で、日本の真夏の気候は日差しが強すぎるのである程遮光をした場所で育てる必要があります。秋が終わって気温が下がってきたら室内で栽培をして窓辺で育てるようにします。
鉢植えで育てる場合には必ず素焼きの鉢を使うようにして、表面にはミズゴケを植える必要があります。ミズゴケを植えることによって土の表面の乾燥を防ぐことができるので、シクノチェスがよりよい環境で生育することができます。またラン科の植物は乾燥を極端に嫌うという性質があるので、
土の状態が乾ききる前に水やりをして、室内が乾燥してしまう冬の時期には植え込み材料の表面が乾燥してきたら、多めの水を与えることが重要です。秋には葉が落ちてしまうのですが、その落ちた葉をそのままにしておくと栄養分が行き渡らないので、根本から取り除く必要があります。
新芽が伸びている時期には開いている部分に水分がたまってしまうことが多いので、水がたまってしまったら場合には株を逆さまにして水を除去するという作業を必要とします。植え付けや植え替えは早春の時期に行うことが良いとされていて、
花が咲き終わってから株の根元から新芽が伸びてくる前にこの作業をしておくと、コンディションを良いままに保つことができます。また自生しているラン科の植物の中にはワシントン条約で取引などが禁じられているものがあるので注意が必要です。
種付けや水やり、肥料について
水やりに関しては初夏から秋までのシクノチェスが成長している期間には十分に水やりをすることが重要でこの時期にしっかりと水分を吸収することで美しい花を長持ちさせることができます。秋になると葉が落ち始めるのですが、その場合には水やりの頻度を減らすようにして、
土の表面をある程度の乾燥状態のまま維持しておきます。しかしあまりにも乾燥してしまうと逆にコンディションが悪くなることがあるので、乾燥し過ぎにも注意が必要になります。冬は窓際などで生育させることが一般的なのですが、
ミズゴケなどの植え込み材料が乾燥し始めたら水やりをしてある程度の湿気を保つようにします。肥料に関しては花の咲く時期には液体肥料を週一回の間隔で与える必要があるのですが、同時に固形の有機肥料なども植え込み材料の上の部分に1回だけ置いておくと十分に栄養分が行き渡るようになります。
液体肥料に関しては不足するとシクノチェスの生育に影響を及ぼしてしまうので、必ず秋の取り込みの前までは十分に与えなければなりません。開花期は秋の10月から冬の3月くらいまでで、それ以外の期間は植え付けを行ったり、鉢植えにして肥料を与えてコンディションを整える期間にすることが重要で、
一年を通してしっかりと管理をすることによって美しい花を咲かせることができます。またラン科の植物に関しては菌類との共生も考えておかないと栽培が難しくなるので、初心者が栽培を行う場合には経験者による適切なアドバイスが必要です。
増やし方や害虫について
病気に関しては風通しが悪い場合に葉の裏側にハダニという小さなダニがつくことがあります。このダニが付いてしまうと葉の部分が傷ついてしまうので、湿らせた布などで綺麗に拭き取っておく必要があります。ハダニという生物は植物の栄養分を吸い取ることで生きている寄生虫なので、
葉の裏に寄生してしまうと汁をどんどん吸い取ってしまいます。このダニをそのままにしておくと表面からは白い斑点が見えるようになるので、数が多くなってくると肉眼でも十分に確認することができるようになります。また大量に繁殖をすると白い塊ができるので、
被害が進行する前に取り除くことが必要になります。被害が進行すると葉の色が悪くなるだけではなく、落葉してしまって最悪の場合には枯れてしまうこともあります。庭木などとして育てている場合でも体力が衰えてしまうので翌年の花の付き方に影響を及ぼしてしまう可能性があります。
またラン科のシクノチェスのような植物は観賞用として栽培されているのでハダニによって、見栄えが悪くなることが美しさが損なわれるので避けなければなりません。このダニは水分に弱いので定期的に葉の裏側に霧吹きなどで水をやると効果的で、
室内の場合にはハダニの繁殖が非常に速くなるので専用の薬剤を使用する必要があります。見つけ方としては葉の裏側に白い紙を置いて、軽く叩くとダニが落ちてくるので、動きを見ているとどの程度のダニが繁殖しているのか確認できます。
シクノチェスの歴史
シクノチェスはラン科の植物で独特の花を咲かせることから世界中で人気となっている品種で、15000種以上の品種があるとされているのですが、日本では230種類程度が園芸用の品種として栽培されています。また栽培や品種改良が進められている現在でも、
自生している品種の採取が続けられているので絶滅にひんしている種類も数多く有るのが現実です。この植物は南極を除く全ての大陸に自生しているもので、歴史的には最も新しい植物であるとされています。地球上に誕生してから歴史が浅い植物なので急速に環境に、
適応してきたので種族の間の遺伝子の違いがあまりないので、様々な品種ができやすい植物であるともいわれています。シクノチェスなどのラン科の花はとても個性的なので観賞用として世界に愛好家がたくあん存在しています。そのために絶滅の危機にひんしている種類も出てきているのですが、
自然界に自生しているラン科の植物の中でも交配が進んでいくと新しい品種ができる可能性があるのでそれらを求めて歩く愛好家も数多くいます。欧米では18世紀以降に観賞用として栽培が始まったのですが、より美しい花を咲かせるために多くの交配が行われたために15000種もの品種が誕生してきました。
今後もこの数は増えることが確実視されていて、東南アジアなどでは重要な産業になっている地域もあります。とくに中国や日本では古くからランを珍重する文化があるので、東洋のランは野生で採取されたものが中心となっています。
シクノチェスの特徴
シクノチェスの特徴は6枚の花びらが左右対称になることやリップと呼ばれているヒダの部分は唇弁とも呼ばれていて、ラン科のシクノチェスなどの植物の特徴ともなっています。シクノチェスなどのラン科の植物の花粉は塊になっていることが多いので昆虫などが受粉をするときにまとめて花粉が運ばれていきます。
また昆虫に関しては全ての昆虫を対象にしているわけではなく、特定のハチなどを対象にして適応しているので、それらの虫と共に進化をしてきたとも考えられています。基本的にはあまり大きくならない品種が多いとされていて、品種によっては葉の数が少なかったり、
独特な形のものがあるのですが、殆どの種類では厚くて硬い葉を持っているのが特徴となっています。また自然の中では地面にそのまま生えているものも数多くあるので、これらの品種に関しては地生ランと呼んで区別をしています。シクノチェスなどは根が太くなっていて、
この根の部分には菌類が共生しているので、菌根とも呼ばれていて、シクノチェスなどのラン科独特の構造となっています。この植物の種はホコリや花粉のように細かいので生息地などでは菌類が矯正して栄養分を供給する仕組みになっています。
原産地は世界じゅうにあるのですが、自分自身は光合成せずに菌類に頼って生きていることが多いとされています。また共生している菌をなくして栽培する方法は無菌播種という技法で、この技法を使うことで菌を必要としないでシクノチェスなどを育てることができるようになります。
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