マツバボタンの育て方
マツバボタンの種付けと植え替え
4月から5月の中旬ごろ、ビートモスとパーライトを同量混ぜた土、または種付け用の培養土を入れた育苗箱やビートバンに細かい種をばらまきます。しかしマツバボタンはあまり用土は選ばないので、あまり栄養豊富な土ではない方が株がしまってマツバボタンらしい姿の花に育ちます。
種をまいたら、種が細かく光を好む性質があるので、上から土をかぶせることはせず軽く押さえておくようにしておいたら種付けは完了です。水をやるときには種が流れないように土の速から水を吸わせるか、霧吹きなどを使います。その後は雨にあたらないような場所においておきます。乾燥には強い植物なのでやや乾燥気味にし、水をやりすぎないように注意をします。
発芽したら込み入っている苗は間引きをして丈夫そうなものを残していきます。発芽の適温は20度から25度で気温が高くなってから種付けをするのが良いでしょう。本葉が3枚から5枚になったら、日当りと水はけの良い場所に植え替えます。株と株の間を15cmから20cmくらいにして植えていきます。
庭植えをするときには腐葉土を敷き、鉢植えなら赤玉土と腐葉土を7対3くらいで混ぜた土を用い、肥料はほとんど必要としません。2週間に一度くらいの割合で、液肥をやるくらいで十分です。植え付けの際、小さな苗はまだきちんと根がついていないので、根を傷めないように注意しながら行います。
上手な育て方、日常の手入れ
茎が伸びてきたら芽の先端をつみとります。そうすることでわきの方から数本、新しい茎が伸びてくるのです。このように摘み取ることを数回繰り返すことで枝数が増えて形の良い株になり、バランスよく株が茂ってくるのです。茎の先端に花が咲くので、茎が増えるとその分、花の数も多くなるということです。
そして花が咲いて枯れてしまったものはこまめに摘み取っていくようにします。枯れた花を放置していくと、その花に種を作ることに栄養が取られてしまい、それ以上の花が咲かなくなってしまうのです。ただ種をとる目的があれば摘み取らずにおいておくようにします。
栽培のポイントと増やし方
植えるときにはできるだけ日に当たる場所を選びます。日当りが悪いと成長も花付も悪うなってしまいます。また乾燥を好み多湿を嫌うので、水をやりすぎたり、雨によく当たってしまうことで根腐れをしたり、茎が伸びても弱々しく伸びてしまうので、雨の当たらない場所で栽培をすることが大切です。あまり伸びすぎずしっかりとした茎のマツバボタンの花は美しく、株姿もよいものになります。
マツバボタンの株を増やすときには種付け以外にも差し芽で増やすことができます。挿し芽は気温の高い時、いつでも行うことができます。茎を適当な長さに切って下部の葉を取り除いて土に挿します。すると簡単に根つき、また株が大きく育ってきます。
マツバボタンの育て方
マツバボタンはこのように乾燥や暑さに強く、肥料もあまり必要としないので、ガーデニングの初心者にも育てやすい花です。一年草ですが、こぼれ種や挿し芽で増やしたり、こぼれ種で翌年にも芽が出たりするので、長く楽しめる花です。水は土が乾いたころにやるようにし、雨にあまり濡れない、しかも良く日の当たるところで栽培をします。
一年草なのであまり植え替えをする必要はありませんが苗を植えかえるときに根を傷めないように丁寧に扱うこと、伸びてきた茎の先端を摘み取ることなどに注意をして栽培すれば株もきれいに増えていき、たくさんの花を咲かせることとなるでしょう。マツバボタンはほとんど病気にはなりませんし、病害虫はアブラムシがあるのでアブラムシを予防する殺虫剤をスプレーするとつきにくくなるでしょう。
とにかく日に良く当てることと、水をやりすぎないこと、肥料は2週間に一度くらいの割合で水溶性の液剤を与えるようにすることが重要なポイントとなります。そしてさらに上手な育て方として茎の先端を摘み取ってわきからの茎を増やしてやること、咲いた後しぼんだ花はこまめに摘み取ってやることです。
これらの上手な育て方を理解して、いろいろな種類のマツバボタンを植えることで夏のベランダや庭が華やかになります。一番初めは種付けをしなくても、ホームセンターなどで苗を買って来て土に植え替えてやるとよいでしょう。値を傷めないようにそっと植え替えて栽培のポイントを抑えていくと夏の間きれいな花を楽しむことができ、次の年からその種を植えてまた育てることができます。
挿し芽をするときには長く伸びた茎を根元に近い部分からはさみで切り取って土に植え替え、直後はたっぷりと水を与えます。複数本同じように挿し芽をすればその分株が増えて花もたくさん咲くということです。初心者でも簡単に栽培できる花なので、夏に色とりどりの花を楽しみたい時にはマツバボタンが適していることでしょう。
マツバボタンの歴史
原産地はブラジルで日本には江戸時代に入ってきたといわれるマツバボタンは、コロンブスがアメリカに進出したことでヨーロッパに伝わり、その後16世紀に日本に入ってきたものです。学名ではポルチュラーカという名前ですが、その名前はラテン語で門をさします。
花が昼に咲き夜には閉じることからそのような名前になりました。日本では年々種ができてまた新しい花を咲かせるので、「不亡草」と書いてホロビンソウと呼ばれています。
マツバボタンの特徴
アルゼンチン、ブラジル南部、ウルグアイを生息地とし自然に分布する植物です。スベリヒユ科に属し、小さなボタンが咲いているように可愛いらしい花です。一重のものも八重のものもあり、花の色も白、赤、ピンク、黄色、オレンジ色などがありとてもカラフルです。葉は肉厚の棒状で松の葉に似ています。松葉に似た葉と牡丹のような花をあわせてマツバボタンと言われます。
春まきの一年草で夏の定番草花の一つで、夏の花壇や鉢植えに広く利用されています。茎も葉も肉厚で水分をたくさん含んでいるため乾燥に強い植物なので、やや乾燥気味になるように心がけて育てます。暑さにも強いので、ガーデニングの初心者にも育てやすい花です。
茎は細いですが細かく枝分かれをして這うように広がっていくことが特徴です。開花期は6月から9月、茎の先端につぼみを付け大きく膨らみ、大きくなったものから順次花が咲いていきます。咲いた花の命は短く、1日や2日でしぼんでいきますが、次々と新しい花が咲いていくので夏の間は長く楽しむことができます。
マツバボタンの基本的な性質として、曇り空や日陰では花が咲きにくいということがありますが、最近は改良をされてきているので、そのようなその限りではありません。種は細かくこぼれだねでも繁殖することができますが、枝さ気を爪で切って挿せば簡単に増やせることもできることから「ツメキリソウ」とも呼ばれています。
寒さに弱いので冬には枯れてしまう一年草ですが、暖地では葉を枯らして宿根して冬を越す宿根マツバボタンというものもあります。挿し芽で簡単に増やすことができ、庭に直接挿しても簡単に根がつくので、真夏の草花としても人気があります。
南米が原産地らしく、可愛いカラフルな花が咲くので、マツバボタンを植えているだけで花壇が彩ってきれいです。暑さや乾燥に強く、肥料もあまり必要がなく栽培方法も簡単なので、育てやすいでしょう。
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