セダムの育て方

セダムの育てる環境について
セダムを育てるのに、やはり、それに適した環境というものが必要になってきます。とは言っても、セダムという植物は、それほど栽培するのが難しい品種ではありませんので、必要以上に神経質になることはありません。たとえば、かつて大都市の屋上にセダムが多く見られてた様に、
あまり植物の生育には適していないと思われるという様なところでも、元気よく育ってくれます。日本では、屋上緑化以外でも、高速道路や山道などで壁面緑化や法面(のりめん)緑化には、現在も変わらずセダムが多く用いられているのは、天然雨水のみで生育でき、
潅水装置などといった大掛かりでコストのかかるものを必要としないローメンテナンス性が高く評価されてのことです。セダムは、他の植物では生育できないような乾燥下や、民家の屋根の上、海岸沿いの岩壁の隙間、或いは人工地盤の上のわずかな土壌といった、
通常、他の植物では生育するのが大変困難と思われる環境であっても、たくましく育つことが出来るほど強い植物です。ただし、温度変化や乾燥には強い一方、梅雨時など、蒸し蒸しした環境では、あっけなく枯れてしまうこともあるので注意が必要です。
なお、頑強な植物というイメージが強いセダムですが、全く天然雨水が当たらない様な場所では水やりが必要ですし、また、この植物は、踏圧、つまり直接踏まれることに対して非常に弱い為、芝生などの感覚で人が頻繁に立ち入る様なところへの植栽には向きません。
言い換えれば、一般的な家庭菜園のような環境でさえあれば、セダムにとってはまたとない生育環境と言え、園芸初心者であっても、それほど失敗することなく、元気に育てることが出来るでしょう。
セダムの種付けや水やり、肥料について
セダムは、特段のことをしなくても自然と種を付けます。また、種から育てることももちろん可能ですが、一般的には、株分けなどをするケースの方が、簡単で確実性も高いです。水やりについては、全く天然雨水が当たらない様な場所では水やりが必要ですが、
本質的にこの植物は非常に乾燥に強い為、他の植物に与えるのと同じ様に毎日じょうろで水を与える、といったようなことはする必要がありません。マンネングサ属の植物は、総じて乾燥に対する耐性が他の植物に比べて格段に高く、かんかん照りの一般家屋の屋根の上の乾燥した小さな土だまりの上であっても、
たまに降る雨で水分を吸収して、枯れることなく元気で育つことが出来るほどの耐乾性を持っています。また、肥料についても、元々野生種が分布していた環境というのが、水分に乏しい上、土壌の栄養もほとんどないような環境であったということもあり、ほとんど必要とせず、
そのため、園芸種として日本で広範に栽培されるようになって今でも、市販の肥料を根元に混ぜ込んだりする、といったようなことは、基本的にはする必要がありません。むしろ、初心者がしてしまいがちな失敗としては、肥料を与えすぎてしまったがために、異常繁茂を起こしてしまい、
それに連鎖して蒸れなどで、一気に辺り一体のセダムが全滅してしまったなどということです。元々栄養をそれほど必要とせず、乾燥に強いこの植物には、必要以上に肥料を混ぜ込んだり、水をやりすぎたりしないように気をつける、ということがまずは一番大事となってくるでしょう。
セダムの増やし方や害虫について
セダムを増やすには、いくつか方法がありますが、種から育てるというやり方の他にも、株分けや、挿し木、葉ざしといった方法があり、園芸家の間では、種から育てるやり方よりも、株分けなど、それ以外の方法の方が、より多く用いられています。
株分けは、大きく育った株を植え替えする時に刃物を使って切り分け、その切り口を半日ほどしっかりと乾かしてから植えつければOKです。刃物を使わなくても、手で裂くことが出来れば、それでも問題ありません。また、挿し木は、茎が長く伸びる様な種の育成に適しています。
茎の先端から5~10cm程切り取り、土に挿す下の方の葉を取り除いた上で、一週間程陰干しして切り口を乾燥させ、土に植え込みます。時期的には9~10月頃が適当でしょう。葉ざしは、葉の厚みがあって、茎が短い種に適しています。葉を手で捻り取り、土の上に並べておくとそこから根が出てきます。
挿し木と同じく、9~10月頃に行うのが良いでしょう。また、マンネングサ属の植物がかかりやすい害虫には、ナメクジやカタツムリ、アブラムシ、ヨトウムシなどがあげられます。アブラムシは、葉や茎に集団で取り付いて、植物の汁を吸いあげます。
そのまま放置してしまいますと、植物が枯れてしまいますので、アブラムシを見つけ次第、ただちに薬剤を適宜、散布して駆除する以外、対処方法がありません。また、ナメクジ、或いはカタツムリやヨトウムシは、葉を食べてしまう、いわゆる食害する害虫です。
夜間に活動することが多いため、昼間見かけることはそれほど多くはないのですが、放置しては、せっかく大事に育てたセダムが枯れてしまいますので、こちらも見つけ次第、徹底的に、かつ確実に捕り除きましょう。
セダムの歴史
セダムとは、ベンケイソウ科マンネングサ属(マンネングサぞく、学名: Sedum)に属する植物の総称で、園芸の世界では、学名の「Sedum」をそのままカナ読みにした「セダム」の名で一般的に知られています。マンネングサ属は、かつてはベンケイソウ属と言う和名で呼ばれていましたがベンケイソウなどが、
ムラサキベンケイソウ属に分割されたのを受けて、現在はマンネングサ属と呼ばれています。園芸品種として広く一般に流通しているメキシコマンネングサやニジノタマなどの種がこのマンネングサ属に属しています。マンネングサ属の生息地は、北はグリーンランドから、
南はアフリカに至るまで、およそ400種以上が分布していると言われています。日本原産の品種なども17種程あり、それらに加えて、変種・亜種の数も大変多く、それらまで含めると相当数の品種が世界中に存在していることが広く知られています。日本においても、
セダムは古くから石垣などの被覆に日常的に用いられるなど、ごく身近な植物として人々に親しまれてきました。また多肉植物という点に注目されて、栽培されているものが多いようです。セダムは、温度の変化に強く、夏場の高温や冬季の低温環境にもよく耐え、
また、乾燥や塩害、さらにはアルカリ性に強いということもあって、都市における、屋上緑化に適した植物として、かなり期待され、実際、利用もされてきましたが、高温多湿という日本の特徴的夏の環境下では、乾燥に強いものの蒸れに弱かったセダムは、病気にかかることが多くなり、徐々に衰退してきました。
さらに、マンネングサの葉は小さく、その葉がCAM型光合成を行うという特性上、どうしても、肝心な水分蒸発量が少なくなってしまうという問題が生じた為、結果、セダムを用いた緑化による冷却効果は、それほど高くないと評価され、近年、屋上緑化に用いられることは少なくなってきました。
セダムの特徴
セダムの特徴ですが、園芸品種として栽培が比較的容易な為、園芸初心者でも基本的な育て方さえ覚えてしまえば栽培することが出来る、ごくごく一般的な春秋生育型の多肉植物です。生育形態も多種多様で、マンネングサ属の植物は、ベンケイソウ科の中では総じて小さめなことが多いのですが、
その分、盛んに枝分かれすることでよく殖えてくれます。また、背の低いものもあれば、やや大きく育つものもあり、葉の形状は、棒状であったり粒状であったりします。開花の時期には白や黄色の花が咲き、花序は集散花序で、その一部は総状花序となり、花序には葉状の包がつきます。
岩肌の隙間に出来たような、他の植物にはちょっと厳しい環境であっても、わずかな土壌さえあれば、乾燥に耐え、かつ貧栄養状態も、ものともせずに生育する、非常に丈夫な植物です。なお、マウンド状に群生するものには、コーラル・カーペットやセダム・アクレのような品種があり、
茎が上向きに伸び群生するものには、虹の玉や八千代のような品種があります。さらに、茎が下垂するものには、新玉つづりや玉すだれのような品種などがあります。一般的に、日本国内で流通するセダムには、耐寒・耐暑性に優れていて、強健な品種が多くなっています。
また、キリンソウや、ミセバヤなど、一部の日本原産の種は山野草としても楽しまれ、園芸家に人気です。また、かつて、頻繁に都市の屋上緑化に用いられていた品種には、ミドリレンゲや、メキシコマンネングサといったものがあります。
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