スモークツリーの育て方

育てる環境について
スモークツリーの育て方では日当たりが良く水はけの良い土壌に植えるようにします。暑さにも強く真夏の日差しにも耐える性質があるので、特に日よけなどをする必要はありません。耐寒性もあり庭木でも防寒対策をせずに済みます。ただし根が浅く張るので、
強い風が吹いた時には枝が折れたり倒れてしまうことがあります。そのため庭に植える時には、風が強く吹き込むような場所は避けるようにしてください。風の対策としては、根がしっかり張るまでは支柱で固定しておくようにして、支柱の使用は1年間を目安としてその後は外しておきます。
花穂を多く出したり樹木の形を整えるためには、葉が落ちてから剪定を行うようにします。弱々しい細い枝や密集している部分の枝を切って、風通を通すようにして日当たりを良くしていきます。この剪定には病害虫を防ぐ目的もあるので、同じ時期に毎年行うようにしてください。
樹木の形を乱す徒長枝は、そのままにしておくと栄養分がそこに流れてしまうので、花が終わった後に剪定するようにします。古い枝を残しておくと次第に花付きが悪くなってくるので、思い切って剪定おくと新しい枝が伸びて、その後の花付きが良くなります。
スモークツリーは前年の枝に花が咲く旧枝咲きなので、不要な枝を切る時には先端を切り戻すのではなく、枝の分かれ目や枝元から切るようにしてください。国内では北海道南部から沖縄までの大抵の地域で栽培ができ、比較的手軽に育てられる庭木です。
種付けや水やり、肥料について
花穂の先端になる実がスモークツリーの種になり、花穂のうぶ毛はタンポポの綿毛のように種を遠くに飛ばす役割も担っています。種まきは9月から10月に行いますが、種の時点では雌株と雄株のどちらなのかは判断がつきません。種をまく時は、赤玉土などの水はけの良い土を使用します。
植栽をする時には、気温が低くなる厳寒期を除いた11月から3月頃に行い、傷を付けないように根をほぐしてから植付けをします。土壌は深く耕してから、あらかじめ堆肥や腐葉土を混ぜておき、根付くまではしっかりと水を与えるようにします。日常の水やりでは、
もともとスモークツリーは乾燥をした場所を好む性質があるため、雨が降らずに日照りが続いたとき以外は水やりは行いません。鉢植えの場合は、表面の土が乾いた時にたっぷりと水をあげます。鉢植えする時に使用する土は赤玉土、腐葉土、川砂などを混ぜた水はけの良いものを使います。
ただし乾燥に強いからといって水切れしてしまうと枯れてしまいます。夏場は特に水分が蒸発して水切れを起こしやすくなるので、土の表面を確認して水やりを行うようにして、ある程度の水分量を保つようにしてください。
スモークツリーは植栽時以外には肥料はそれほど必要ありません。肥料をたくさん与えると大きく育ってしまうので、樹木の大きさを保ちたい時には肥料を控えるようにして、生育が悪くなったときや鉢植えで栽培しているときには12月から2月頃に緩効性の肥料を与えます。
増やし方や害虫について
スモークツリーは種まきで増やすことが一般的な方法になりますが、挿し木でも増やせます。挿し木にする枝を準備したら、水をしっかり吸わせた後に10cm程度の長さにカットして下葉を取り除いておきます。この挿し木を水はけの良い赤玉土に挿しこんでおきます。
挿し木した鉢は明るい日陰に置いておき、水を切らさないようにします。または、根元から伸びてくる細い枝(ひこばえ)を地際でカットして株分けする方法もあります。スモークツリーは病気になりにくく害虫が付きにくい植物ですが、うどんこ病にかかったりカイガラムシがつくことがあります。
うどんこ病になると全体的に白い粉が付いたようになり、生育が遅くなってしまい症状が進んでくると枯れてしまうことがあります。白くなるのはカビが原因で、4月から10月くらいに多く発生します。うどんこ病を発見した時は白くなった葉を取り除いてから、
重曹や薄めた木酢液を散布して対処します。放置しておくとカビの胞子が広がり他の葉にも症状が出てくるので、被害の範囲が広い時には薬剤を散布します。カイガラムシは植物に付着して樹液を吸います。体長は2~3ミリから大きいものになると10ミリくらいになる種類もあり、
数が多いため外観を損ねます。カイガラムシが繁殖すると排泄物の表面にカビが生えてきて、表面が黒くなるすす病が発生し、生育が悪くなってきます。カイガラムシは有効な薬剤を散布して駆除しますが、幼虫と成虫では薬剤が変わってくるので、種類に応じて薬剤を使い分けるようにしてください。
スモークツリーの歴史
スモークツリーはウルシ科コティヌス属の雌雄異株の落葉樹になり、イングリッシュガーデンなどのシンボルツリーとして多く利用されています。和名はケムリノキ(煙の木)と呼ばれていて、花が咲いた後に出てくる細かく毛が生えてふわふわとした糸状の花穂が煙のように見えることから名付けられました。
別名ハグマノキ(白熊の木)ともいい、このハグマとはチベットからヒマラヤを生息地とするウシ科のヤクの白毛のことで、槍などの飾りにしたり仏具の払子に使われたりしていました。この呼び名もふわふわの花穂が由来になっています。原産地は中国からヒマラヤ、
ヨーロッパ南部にかけて広く生息していて、日本に伝わってきたのは明治時代になってからです。スモークツリーの幹から採取した染料は生地を黄色く染めるのに利用され、原産地の中国では皇帝が着用する衣類に用いられていました。スモークツリーは雄株と雌株があり、
スモークツリーの特徴である綿のような花穂が見られるのは雌株で、園芸店でよく見られる物も雌株になり、雄株はそれほど出回っていません。楕円形の葉は秋になると美しく紅葉し庭の四季を楽しむことができます。樹の高さは3mから5mほどまで育ち、
とても大きくなるので庭木向きになりますが、冬には葉が落ちるので寒い時期に日が陰る心配もありません。スモークツリーは葉や花穂の色もたくさんあり、小さめに育つ矮性種もあるので、庭のテイストに合わせて園芸品種を選ぶことができます。
スモークツリーの特徴
スモークツリーの特徴はやはり綿あめのような花穂にあります。5月から7月頃に花が咲くのですが、直径はわずか3ミリほどになり、とても小さいのであまり目立ちません。花が終わるとふわっとした産毛の生えた、羽毛のような花穂が伸びてやがてその先に平らな楕円の実がなりますが、
品種によっては実らないこともあります。花穂の色には赤、ピンク、白、グリーンなどがあります。栽培品種として市場に多く出回っていて、比較的生長が早く胴葉と赤紫の穂が艶やかな「グレース」、希少な紫の葉が美しい「ロイヤルパープル」、
明るいライムグリーンの葉とピンクの花穂のコントラストが見事な「ゴールデン・スピリット」、黄緑色からやわらかく薄いピンクへ花穂が変化していく「ヤングレディ」、小型化して鉢植えとしても育てられる「ベストピンク」などがあります。また、生長が早くよく枝分かれするので、
花穂が付いたときには切り花として室内に飾ることもできます。暑さと寒さに強く病気にも強い性質なので、庭木の他に、公共の公園や学校などにも植えられています。スモークツリーの花言葉には賑やかな家庭といった意味がありますが、それ以外では後悔や憂い、
はかない青春といったものもあり、スモークツリーの煙のようなぼんやりとした花穂の雰囲気を表しています。スモークツリーはウルシ科なので、皮膚がかぶれてしまうことがあります。そのため剪定などを行うときは手袋などで肌を保護しておくようにして、切った部分からはヤニが多く出るため、衣服に付着しないように注意してください。
-
-
オレガノの育て方
オレガノは、もともとはヨーロッパの地中海沿岸を生息地とする植物です。ギリシャの時代からあり、ヨーロッパの文化の一員になっ...
-
-
マクワウリの育て方
マクワウリと言えば、お盆のお供えには欠かせない野菜です。メロンの仲間で、中国や日本で古くから栽培されるようになりました。...
-
-
マンゴーの育て方
マンゴーは、ウルシ科のマンゴー属になります。マンゴーの利用ということでは、熟した果実を切って生のまま食べるということで、...
-
-
ナスタチウム(キンレンカ、金蓮花)の栽培
ナスタチウム(キンレンカ、金蓮花)は、南米原産のノウゼンハレン科のつる性の一年生です。開花時期は5月から10月過ぎる頃ま...
-
-
ガクアジサイの育て方
一般名として、ガクアジサイ(額紫陽花)といい学名はHydrangeamacrophyllaf.normalis。分類名は...
-
-
ダイアンサスの育て方
ダイアンサスは、世界中に生息地が広がる常緑性植物です。品種によって、ヨーロッパ・アジア・北アメリカ・南アフリカなどが原産...
-
-
トロロアオイの育て方
トロロアオイは花オクラとも呼ばれるアオイ科の植物の事です。見た目はハイビスカスみたいなとても美しい花を咲かせます。この花...
-
-
アメリカノリノキ‘アナベル’の育て方
白いアジサイはアメリカノリノキ、別名セイヨウアジサイの園芸品種であるアナベルという品種です。アジサイの生息地は世界ではア...
-
-
ゼノビアの育て方
ゼノビアは日本国内ではスズランノキという名前でも呼ばれる北米を原産地とする植物です。同様にスズランノキという名前で呼ばれ...
-
-
へらおおばこの育て方
へらおおばこは我が国に在来しているプラントのオオバコの仲間であり、またオオバコに似ているとされていますが、へらおおばこは...
スモークツリーはウルシ科コティヌス属の雌雄異株の落葉樹になり、イングリッシュガーデンなどのシンボルツリーとして多く利用されています。和名はケムリノキ(煙の木)と呼ばれていて、花が咲いた後に出てくる細かく毛が生えてふわふわとした糸状の花穂が煙のように見えることから名付けられました。