ジャカランダの育て方
育てる環境について
ジャカランダは熱帯地域の植物と言うこともあり、いくつかの点に注意して育てる必要があります。夏の暑さには強いので夏季は特に心配が要りませんが、植木鉢で栽培している様なサイズの場合には、冬の時期は室内に入れるなどの対応を取った方が良い地域もありますので注意しておくようにしましょう。
基本的には日当たりのよい場所から明るめの日陰に於いておくと良いとされています。しかし光が弱過ぎても葉が落ちてしまいますので、日の光の無いところには置かないようにしましょう。冬の時期に寒さを避けて室内に入れる場合も、ガラス越しに日光に当てる様に対応することが大切です。
その様な配慮をすることでしっかりと育つのがジャカランダなのです。植木鉢サイズではせいぜい2メートルくらいまでが限度であると言えるでしょう。その大きさで良しとするのであれば剪定をしっかりと行っておく必要があります。
放置すると枝が乱れる性質がありますので、乱れた枝や混み過ぎた枝は剪定して落としておくことが望まれます。そうすることによって大きさのコントロールをすることが出来るでしょう。庭木としてジャカランダを育てるのであれば環境に応じてかなり大きくなります。
原産地の気候においては大きなもので15メートルを超える樹木に育つケースもあります。日本の気候でどこまで大きくなるかは明確ではありませんが、かなり大きくなる品種であることを理解し、その想定の範囲内で剪定をすると良いでしょう。
種付けや水やり、肥料について
ジャカランダの植え付けや植え替えは一年に一回程度は行う必要があります。庭に植えて庭木にするのでなければ植木鉢での栽培を行うのが一般的ですが、観葉植物として楽しむミニサイズの尾のであっても生育に応じて植え替えを行うことで健康に育ちます。
その最適な時期としては5月上旬から9月下旬の比較的暖かい季節であると言えます。株の植え替えの場合には古い土を3分の1程度落とし、それまでよりも大きな鉢に移し替えると言う対応を行うことが推奨されます。その際に延び過ぎている枝があれば切り落として置くような対応をすることが望まれます。
自由気ままに枝を伸ばしてしまうと収拾がつかなくなってしまいますので思い切った剪定を行う必要があると言えるでしょう。水やり葉土が乾いてきたら行う程度で十分です。夏の時期は土を乾かさないように配慮する必要もあるでしょう。庭に植えておく場合には、
余程腫れが続かない限りは心配ないと言えますが、鉢植えの場合にはかなり乾きやすいものですので注意が必要です。しかしながら冬の時期に関してはやや乾かし気味に対応することが大切になりますので注意しましょう。肥料は元気に育てたいのであれば、
春から秋の生育期において緩効性化成肥料を2か月に1回程度使用すると良いでしょう。又は月に二回程度液体肥料を施すのも良い選択肢であると言えます。使用するのであれば5月から10月いっぱいの育つ時期にかけて用いるのが有効であると言えるでしょう。
増やし方や害虫について
ジャカランダを育てるのにあたり、有効な増やし方としてはさし木があります。このさし木の適切な時期は5月中旬から7月にかけての時期であり、緑枝ざしをしますが伸び始めた枝が固まってから用いるのが一般的です。5~6節程度付けてから枝を切り、
下の方の葉を3分の1程度落としてせんたんのはも 半分程度カットしましょう。その様にして赤玉土にさしておけば1~2か月ほどで根が出てくるでしょう。この状態から十分に根が出たら丁度良いサイズの鉢植えに移して1~2週間程度は明るめの日陰で育て、
新しい葉が開いてきたら直射日光のあたる場所に置くと良いでしょう。この様にして育てるジャカランダですが、心配しなくてはならない病気があります。例えばすす病はその代表例ですが、このすす病は年間を通じて発生する可能性があります。原因となるのは、
害虫であるカイガラムシとされており、この虫を除去することで予防できるため防虫対策が重要になります。心配な害虫面では上記のカイガラムシの他にオンシツコナジラミの心配があります。これらの害虫はジャカランダの正常な発育に悪影響を及ぼしますので発見したら、
すぐにでも除去のための方策を練る必要があります。具体的な方法には様々な種類がありますので、自分自身で調べて目的に合った方法を選択すると良いでしょう。かなり多くの虫が付いた場合には思い切った対策を取らなければ枯れてしまう可能性もありますので注意しましょう。
ジャカランダの歴史
ジャカランダは世界三大花木の一つとして知られており、日本では数多くあるジャカランダの品種の内の一部が栽培されています。日本にもたらされたのは東京オリンピックの行われた1964年とされており、ブラジルの宮崎県人会の人から宮崎県総合農業試験場亜熱帯作物支場に、
ジャカランダの種が譲渡されたのが始まりであるとされています。このジャカランダの種からの育成には成功しており、宮崎県下での栽培がおこなわれましたが、気候の違いで多くが枯れてしまい、それほど多くは定着しませんでした。
しかしそれでも道路沿いや庭先にジャカランダが咲いている様子を見ることが出来るのは宮崎の特徴です。この様に日本におけるジャカランダはブラジルから持ち込まれたものであるという特徴があります。日本においては紫雲木と命名されている様に紫色の花が咲くのが特徴の樹木とされており、
数多くあるジャカランダの一部が定着したことになるでしょう。日本で最もジャカランダの栽培に力を入れているのは日南市と言われており、200本以上の群生している姿を見ることが出来ます。この様な環境が整えられているのは日本の中でも宮崎県の日南市だけであるとされていますので、
美しい花の姿を見たいのであれば宮崎県に出向く必要があると言えるでしょう。日本においては一般的な花ではありませんが、南の国へ旅立った日系人が日本の桜を偲んで紫の桜と呼んでいるケースもある美しい花なのです。
ジャカランダの特徴
ジャカランダは熱帯アメリカを原産とする植物で、ノウゼンカズラ科キリモドキ属に分類されています。生息地である熱帯アメリカには約50種類のジャカランダが生息しており、日本において観葉植物として栽培されているのはそのうちの一部となっています。
比較的よく見かけるのはボリビアやアルゼンチンを原産とするジャカランダ・ミモシフォリアと呼ばれる植物です。常緑で高く育つのが特徴であり、自生している地域では高いもので15メートルのものも存在しています。葉は緑色で対生するのが特徴で、
2回羽状複葉と呼ばれる仕組みになっています。5月から6月にかけての下位は期には紫や青紫、あるいは白色をした花を見ることが出来ます。園芸用に民主改良されたものでは、葉に黄色い斑点がはいるサマーサンバや、白い花を特徴とするホワイトが人気を集めています。
この他にはブラジルを原産とするジャカランダ・カロパやジャカランダ・ブベルラと呼ばれる品種も栽培されています。いずれも濃い紫色の花を咲かせるためにインパクトが強く、園芸用に最適な植物として高い人気を誇っています。寒さにはやや弱いですが暑さには強い品種であるため、
日本においても広い地域で栽培が可能です。そのため栽培の難易度もそれほど高いものではありませんので育て方を理解しておけば上手に栽培することが出来る観葉植物であると言えるでしょう。庭に植えて大きく育てることもでき増すので様々な楽しみ方が可能です。
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