カマッシアの育て方
カマッシアの育てる環境について
育て方のポイントは日当たりの良い場所においてあげる事です。日当たり時間は短くても十分育ちます。半日程度の日当たりでも花が咲くことがあります。しかし乾いた風が吹く場所に置くと土が乾燥してしまい生育に影響をあたえるので乾燥状態は、なるべく避けるようにします。
とても暑さには強いのでとくに気にする必要はありません。耐寒性も十分あり、南関東より南地域であれば、十分生育が期待できます。夏になると地上に出ている部分が枯れて休眠状態に入ります。土壌はやや湿り気があっても水はけのよい土を使うことが大切です。
水はけが悪いと根腐れをおこしてしまう可能性があるからです。芽がでて花が枯れていく生育期には湿気のある土を使った方が生長がよく、乾燥状態にならないように気を付けます。土の状態は赤玉土が7割、腐葉土が3割のものを使うと理想的です。
ホームセンターなどで適合する土を購入して利用すると便利です。花が下から咲いていくので咲き終わった花は切り取っていきます。全部の花が終わったら花の茎ごと切り取ります。株が込み合って来たら、葉が枯れたころをみはからって取り上げて株を分けます。
ただ二年から三年の間は植えっぱなしでも大丈夫です。むしろ植えっぱなしの方が花の付きがよくなるといわれています。花が下から咲いていくので満開になる事はありませんが、球根の花としては遅咲きで長く花が楽しめます。花の見どころは4月から5月の間です。
種付けや水やり、肥料について
時期としては10月ごろに10センチというやや深めの深さを掘って植えてあげます。もし鉢に植える場合は5センチ程度の深さがよいでしょう。鉢植えは二週間から三週間に一回の割合で液体肥料をあげます。庭植えの場合は堆肥にあらかじめ草木灰をまぜこんであるものを使います。
草木灰とは植物を燃やした後にできる灰のことです。根や茎を丈夫にするカリ成分が含まれている有機肥料のことです。長時間緩く効いていくタイプの肥料が良いでしょう。花がでたあとにはカリ分の多い肥料と草木灰をあたえてあげます。
追加の肥料として花が咲く前に3月ごろ株の根元に化成肥料を与えます。種付け時期は10月ごろが適当です。芽が出てくるまでは水分をたっぷり与えて乾燥しないように十分注意して育てていきます。大型種を庭植にする場合には15センチから20センチの間隔で球根を置いて、
深さを10センチから15センチにします。また、小型種の場合は10センチから15センチの間隔で球根を置き、深さは3センチから6センチの深さにします。もし鉢植えにする場合は若干つめて球根を置いた方が花が咲いたときにまとまってみえるのできれいに見えて見栄えが良いです。
一度植え付けたら2~3年はそのままにしておいてあげた方が球根が十分大きく肥えていきます。また花の付きもよくなるのでそのままにしておきます。もし分球する必要が特にないならそ特に植え替えは必要ありませんのでそのままで大丈夫です。
増やし方や害虫について
カマッシアには特に病害虫が付くことはあまりありませんので神経質になる必要はありません。増やし方としては2年から3年に一回を目安として球根の株を分けます。花が順調に生育している間は特に何もしなくても、植え替えなくても十分生育します。
花が咲き終わった後にある程度たつと葉が枯れてきます。そのときに球根を掘り起こします。掘り起こした球根は、ネットのような通気性のよいものにまとめていれておきます。それを風通しの良い所において秋になって植え付けの時期がくるまで保存しておきます。
もしくは秋になるまで掘り起こさず、秋になったらすぐ掘り起こして球根を分けてすぐに植え付ける方法もあります。カマッシアは分球根のほかこぼれた種でも増えていく事もあります。プランターや鉢の場合は2~3年を目安にして植え替えをしてあげると良いでしょう。
カマッシアは増やし方も簡単でほっておいても良く花が咲くので栽培がとても楽です。また特に神経質になる害虫もいないので安心して栽培することができますしかし、球根に特有の害虫というのは存在するので害虫について知っておく必要はあります。
その一つが灰色カビ病です。株の中にカビが生えてしまい葉っぱに斑が出現します。その場合はゲッター水和剤で駆除します。イチョウビョウというのもあります。高温多湿の時期に葉がどんどんきいろくなってしまいます。発生した株は捨てるしかありません。ベンレート水和剤で防除します。
カマッシアの歴史
カマッシアの原産は北アメリカ合衆国の北西部です。生息地も北アメリカ合衆国を中心に6種類が分布されています。カマッシア・ライヒトリニーはユリ科に属する多年草です。カマッシアというのはネィティブ・アメリカンのチヌーク族の呼び名からきています。
そのチヌーク族の言語の「カマッシア」からきています。カマッシアもしくはカマシアと呼ぶこともあります。カマッシアはネィティブアメリカンの食料源とされており、根茎や球根を食料にしてきました。でんぷん質で甘みがあるといわれています。
原住民の間では、非常食またはとても大事な食料とされてきました。しかし、生の球根は有毒なのでそのまま食べることはできません。名前のライヒトリニーというのはドイツの植物愛好家のマックス・ライヒトリン氏からつけられています。
ライヒトリニーというのはライヒトリンさんのという意味です。ユリ科カマシア属に属しています。カマッシア・クシッキーという種類もあります。和名ヒロハナユリです。こちらも多年草で北アメリカのオレゴン州からアイダホ州にかけてが主な原産地です。主に湿った地域に分布されています。
クシッキーの名前の由来は、アメリカの植物学者であるウィリアム・クシッキー氏の名前にちなんでいるとされています。時に、キュシッキーとよばれることもあります。日本ではカマッシアは主に筑波山に分布しています。和名のヒロハナユリは広い葉のヒナユリからきており、花言葉は「無垢な心」です。
カマッシアの特徴
カマッシアは薄い青、紫、白の花をつける球根植物です。花が横に大きく咲くのが特徴です。葉っぱは硬く線もしくは剣状の形をしています。球根に近い部分はさや状になっていきます。多年草で60センチから120センチの高さになります。花びらは6枚つくのが通常で、星形に開いていきます。
花の後にできる実はさく果(熟した後下部が裂けることで種子が分布されていく)です。丈夫で育てやすい品種です。宿根草としても扱われています。宿根草とは多年草で冬期に地上に出た部分だけが枯れて死んでしまい休眠するもののことです。冬に休眠した後、春に再び生長していきます。
長く伸びた花の茎に30個から50個ぐらいのつぼみを付けて下から順番に花が咲いていくという特徴も持っています。湿り気を好みますが比較的乾燥に強いですが極端に乾燥させないようにします。環境に適合すれば、数年は植えっぱなしでも大丈夫です。
小型の品種もありますが、大型、小型共に栽培方法は同じです。球根はタマネギと同じ鱗茎(りんけい)上で高さが5センチぐらいのタマゴ形をしています。栽培もしやすいので鉢植えもしくは露地上でもどちらでも十分育ちます。まとまって植えると良いでしょう。
お手入れ方法としては、葉っぱの出ている時期には、極端に乾燥させてしまうと生育が衰えてしまうので注意が必要になります。もし、乾燥しやすい土の場合は根元を腐葉土で覆ってあげるか、もしくは落ち葉で覆ってあげると良いです。
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