セロリの育て方
種付け植え付けについて
セロリは一般的な葉物野菜と比べると苗に育つまでの温度管理を慎重におこなう必要があります。種付けや育て方として、種付けをしてから芽が出てくるまでに時間がかかるため、苗を育ててから畑に移すことがおすすめされています。
種付け前に種を水に漬けておくのも効果的だとされています。また光を感じることで発芽しますので、土を厚く被せ過ぎないようにすることもポイントです。本葉がいよそ3枚くらい出るまで栽培したらポリポットへと植え替えるます。
さらに、本葉がおよそ7枚くらいになってくるまで苗を育てていきます。本葉が7枚から8枚出るくらいまで栽培をしたら、畑に植えかえていきましょう。セロリは風通しのよい涼しい場所を好み高温が苦手ですので、湿潤な土を保つようにしましょう。
土が乾いてしまわないように水を与えてあげるように注意してください。種付けをおこなうシーズンですが、寒い地域の場合は4月から5月頃、暖かい地域の場合は6月くらいからおこなうとよいでしょう。セロリの育て方として土作りはとても重要です。
酸性の土壌に弱いですので、植え付けをおこなう2週間くらい前に石灰を施して耕す準備をしておきます。苗を植え付けていく場合は、株との間隔を35センチメートルほど空けることがおすすめです。
植え付けをおこなった後には水を与えてあげましょう。苗の植え付けシーズンですが、涼しい地域では7月半ば頃から、暖かい地域では、6月下旬頃、中間地域では7月の初旬くらいから始めるのがよいです。
畑へ植え替え後の注意点
セロリを畑へ植え替えた後の育て方として、多肥を好むため堆肥と追肥を十分におこなう必要があります。また23度を超えてしまうと育ちにくくなってしまいます。セロリ栽培の適温は13度から20度くらいですので注意しましょう。
真夏の暑いシーズンには、直射日光があたってしまわないように日よけをして乾燥から守ります。また逆に0度以下にまでなってしまうと冷害が生じてしまいます。追肥は2週間くらいから20日おきに、化成肥料などを定期的に与えてください。
外の葉が変色してきているようでしたら摘み取ってあげてください。セロリ栽培で上向きに伸びて株元が大きくなってきたなと感じたら、わき芽などの下葉を取り除いていきます。
収穫について
セロリは最も下にある節間の長さがおよそ20センチメートルほど、草丈が50センチメートルから60センチメートルほどになってきた時が収穫に適している時期となります。苗を植え付けてからおよそ70日から80日くらいだとされています。
葉の色も薄くなって株が十分に肥大しているようでしたら収穫していきましょう。収穫が遅れて葉が古くなってしまうと、すが入ってしまい美味しさが低下してしまうため早目に収穫していきます。株ごと引っこ抜いてしまう方法が一般的ですが、家庭などで育てていらっしゃる場合は使用する分だけを外側から1枚ずつ剥がしていくケースもあります。
害虫について
セロリの育て方として害虫にも注意が必要です。アブラムシは新芽や茎などに多くいるため汁を吸ってしまいます。殺虫剤などを散布して対処していきましょう。春頃からはキアゲハやクロモンキノメイガ、トマトハモグリバエなどの幼虫が葉を食害してしまいます。
葉の部分に穴があいてしまっていないかなどをチェックするように心がけてください。高温多湿のシーズンには軟腐病と呼ばれている細菌による病気が発生してしまいます。放置していると枯れてしまいますので、発見した場合は抜き取ってしまったり、水はけをよくするなどしてください。
栽培する期間が長い野菜ですので、害虫から守るために防虫ネット掛けなどを利用するのも予防策としておすすめされています。
セロリの栄養や効能
セロリは栄養価の高い野菜として有名ですが、ビタミンB群や食物繊維、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテンなどさまざまな成分が含まれています。独特の香りの主な成分にセネリンやアピインがありますが、これらは精神を落ち着かせてくれる作用があります。
ストレスなどでイライラがある場合などにもリラックスさせてくれる効果が期待されています。また、血行をよくして新陳代謝を高めてくれるため、身体の疲れや免疫力の低下などを予防する働きがあります。コレステロール値を下げて動脈硬化などを予防する健康野菜としても知られています。
ベータカロテンは、体内でビタミンAとして働いてくれます。眼の網膜にあるロドプシンと呼ばれているたんぱく質が含まれているのですが、ビタミンAはこのロドプシンの生成を促進してくれるため眼精疲労効果も期待されています。ビタミン類が豊富に含まれているため美肌効果があり、お肌のハリや弾力を保つためにもおすすめの野菜です。シミやソバカスなどの原因となるメラニンの生成を抑制してくれる働きを持っています。
セロリの歴史
セロリはセリ科の食物でヨーロッパや中近東などが原産で、冷涼な湿原地域が生息地だとされています。古代ローマやギリシャなどでは整腸剤などのような薬として利用されていました。16世紀頃にはイタリアでも栽培され始めました。
現在では食用として広く使用されていますが、食用として使われるようになってきたのは17世紀頃からだと言われています。日本にセロリが入ってきたのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際で加藤清正が持ち帰ったという説が伝えられています。そのため別名として清正ニンジンと呼ばれることがあります。
その他にも、オランダミツバやセルリーと呼ばれることもあります。1800年頃にも異国から運ばれて来ましたが、独特の強い香りがあることからあまり普及していくことはありませんでした。しかし、第二次世界大戦後の日本は食生活が洋風化していったため国内でも多く栽培され始めるようになりました。中国などでもキンサイと呼ばれる改良された品種があります。カントンセロリと呼ばれてスープなどに使用されています。
セロリの特徴
セロリの色は淡い緑や黄色っぽさのある白が多く、海岸沿いなどの湿地に生息します。色は品種によって少しずつ異なり、高さはおよそ30センチメートルから75センチメートルほどになります。栄養成分が大変豊富だという特徴から、健康効果が期待されています。
古い時代から肉類の臭みを取るために利用されたり、スープや煮込み料理などのベースとしても使われてきました。コーネル系の品種が一般的ですが、特に香りが強いという特徴を持っているのがミニセロリです。この品種は茎が比較的細くなっています。日本国内で盛んに栽培されている地域は長野県と静岡県で、黄色種や中間種のものが多く生産されています。
地中海地方の冷涼地域に生息しているように暑さには弱いです。一般的には茎の部分をスープやサラダなどの料理に使用するイメージが強いですが、葉や茎、根、実のすべてを食用として使用することができます。栽培をする方法が一般的な野菜と少し異なることもあり、上手く育てることが難しいとされています。
栄養価の高い野菜ですので、家庭菜園で栽培にチャレンジされる方もたくさんいらっしゃいます。葉柄が太く肉厚な特徴を持っているコーネル619号が栽培しやすいためおすすめされています。セロリの栽培方法に注意しながら家庭菜園をされてみてはいかがでしょうか。
-
ポテンティラ・メガランタの育て方
ポテンティラ・メガランタは別名をハナイチゴや西洋キンバイといいます。葉がイチゴのものに似ていて愛らしい黄色の花を咲かせま...
-
フリチラリアの育て方
フリチラリアはユリ科の植物でフリチラリア属に属します。生息地は北半球独自の品種であることから、地中海沿岸地方から日本、カ...
-
ジニア・リネアリス(ホソバヒャクニチソウ)の育て方
ジニア・リネアリス(ホソバヒャクニチソウ)は和名を細葉百日草といい、原産地はメキシコを中心とした南北アメリカです。リネア...
-
ホトトギスの育て方
ホトトギスは、ユリ科の花になります。原産地は日本になり、特産主として、主に太平洋側に自生する、多年草になります。主な生息...
-
ヒマワリの育て方
野生のヒマワリの元々の生息地は、紀元前3000年頃の北アメリカとされています。古代インカ帝国でヒワマリは、太陽の花と尊ば...
-
カレンデュラの育て方
カレンデュラは、キク科カレンデュラ属またはキンセンカ属の植物で世界中で栽培されています。和名はキンセンカ、別名はポットマ...
-
きゅうりの育て方
インド北部のヒマラヤ山麓がきゅうりの原産地や生息地で、現在から約3000年以上前には栽培されていたのです。その後シルクロ...
-
ブルーデージーの育て方
ブルーデージーは、キク科フェリシア属であり、このキク科フェリシア属は熱帯から南アフリカあたりを原産として約80種類が分布...
-
ペペロミア(Peperomia ssp.)の育て方
ペペロミアの原産地はブラジル、ボリビア、エクアドルなどで、主な生息地は熱帯や亜熱帯です。約およそ1400種類もの種類が存...
-
バオバブ(Adansonia)の育て方
バオバブは古くから人類の歴史と深く関わり続けている樹木です。人類が2足歩行をする400万年前以前からフルーツや葉を食料と...
セロリはセリ科の食物でヨーロッパや中近東などが原産で、冷涼な湿原地域が生息地だとされています。古代ローマやギリシャなどでは整腸剤などのような薬として利用されていました。16世紀頃にはイタリアでも栽培され始めました。