温帯スイレンの育て方
温帯スイレンの育てる環境について
温帯スイレンを育て方にはこつがあります。まず直射日光の当たる場所に置くことが大事です。終日直射日光が当たる場所に置くのが一番いいのですが、それは難しいという方は、少なくとも半日以上は直射日光を当てましょう。直射日光が当たらない場所で栽培すると花が咲かなくなることもあるので、注意してください。
暖かい場所にあるほど、開花の時間や期間が長くなります。耐寒性があるので、冬も屋外で栽培することは可能ですが、注意点はあります。まず、水は充分張ったままにすること。次に、根茎が凍らないようにすることがあげられます。特に水位については花が咲いていなくても定期的に確認することをおすすめします。
また、北海道など冬場気温が低くなる寒冷地では、温帯スイレンの場合であっても、冬越し対策を考えるとよいでしょう。冬越しは基本的には屋内にて行います。また、温帯スイレンを栽培時に必要な作業は2つあります。まずは枯れ葉を取る作業です。
スイレンの葉が黄色くなったら葉が枯れた証拠。葉の付け根から取り除きましょう。また、葉が多すぎて重なっている場合にも、葉を取り除く必要があります。枯れ葉をそのままにしておくと、水が濁る原因となりますので、気づいたら取ることをおすすめします。
次に、花がら摘みです。花が咲き終わると、花弁を閉じうなだれます。そのような状態の花を見つけたら、付け根から茎も一緒に切り取りましょう。その際、蕾を切り取らない用に注意してください。
種付けや水やり、肥料について
温帯スイレンの植え付けは3月中旬から7月中旬がおすすめです。この時期に植えると、5月中旬から10月の下旬まで花を楽しむことができます。長い期間花を楽しむために、早めに植え付けをするとよいでしょう。初めて植え付けをする場合には、ホームセンターなどで苗を購入することになりますが、
実はホームセンターなどでは、4月下旬くらいから苗が販売になります。初めての方は4月下旬以降に植え付けを行いましょう。花の色などを選ぶのはとても楽しいはずです。植え付けをするには、7号以上の平鉢(駄温鉢)が必要になります。ない場合には合わせて購入しましょう。
平鉢に、購入してきたポット苗の根鉢を植えます。芽が鉢の中央にくるように配置しましょう。そして、植え付けたらすぐに水やりし、水を張ったスイレン鉢などの大きな容器につけます。水の量は、芽から水面までが10cm以上になるよう調整しましょう。
土は田んぼの土が最も適していますが、ない場合には、荒木田土や赤玉土小粒を練って使用することをおすすめします。家に赤玉土がある場合には購入せずに、その土を使用しても大丈夫です。水やりについては、鉢を水につけた状態で栽培しているため、日々する必要はありません。
ただし、水位のチェックは日々しましょう。水が減ってきたら足します。夏場などは水位が下がりやすいので、特に気をつけましょう。水が濁っていたりした場合には、全ての水を捨て、新しい水を貼りましょう。
増やし方や害虫について
温帯スイレンを前年度から栽培していた場合には、3月下旬から4月下旬に植え替えを行うことが多いのではないでしょうか。植え替えと同時に、伸びた根茎のチェックをすることをおすすめします。根茎が伸びていた場合、長さを10cmに切り、別の鉢に植えつけることにより、増やすことが可能だからです。
毎年チェックをして増やしていきましょう。最後に温帯スイレンの害虫について紹介します。主な害虫はヨトウムシ、アブラムシ、ボウフラとなっています。これらの害虫、実は熱帯スイレンと同様になっています。ヨトウムシは食欲旺盛な鵝の幼虫です。植物を好んでよく食べます。
温帯スイレンについた場合には、葉や茎などを食べてしまいます。まずは、葉を食べるので、葉に虫に食べられているような場所があるのを確認したら、すぐに駆除しましょう。次にアブラムシについては、茎にいる場合があります。見つけたらすぐに駆除するのがおすすめです。
数が多い場合には、駆除剤を利用して、少ない場合には、粘着性のあるテープなどで駆除するのがおすすめです。ボウフラについては、実は温帯スイレンの害虫ではありません。ただし、ボウフラをそのままにしておくと蚊になってしまいます。
自分の庭で蚊が発生するのは避けたい人が多いのではないでしょうか。ボウフラ対策にはメダカが効果的です。水の中にメダカを飼うことをおすすめします。メダカを入れた途端、ボウフラを食べていってくれます。
温帯スイレンの歴史
スイレンは古くから多くの人に愛されてきた花です。そんなスイレンには温帯スイレンと熱帯スイレンがあり、温帯スイレンは耐寒性スイレンと呼ばれ、低い気温にも強い品種となっています。ヨーロッパでのスイレンの栽培は18世紀から始まりましたが、
初めて導入されたのも温帯スイレンであるオドラータでした。オドラータは北アメリカ原産のスイレンです。19世紀には温帯スイレンの品種改良が盛んに行われるようになります。温帯スイレンの品種改良で有名なのは、フランスの園芸家であるラドゥール・マーリヤックです。
マーリヤックにより、それまでのヨーロッパにはなかった、赤や黄色などのスイレンが登場しました。色とりどりのスイレンに人々は驚きました。この頃登場した品種は現代も栽培されています。アトラクションという赤い花の温帯スイレンは現代でも人気があります。
実は日本もスイレンの生息地で、古来からあるスイレンの原種が一つ存在します。ヒツジグサと呼ばれる花です。ヒツジグサの名前は未の刻である午後2時に開花することが由来となっています。しかし、実際には明るくなると花が開き、暗くなると閉じます。
日本では明治、大正時代に外国種のスイレンが輸入されました。多くはマーリヤックにより品種改良された温帯スイレンです。当時は大変人気があり、同好会ができるほどでしたが、戦争でほとんどの品種が絶えてしまいました。戦後再び外国種のスイレンが輸入され、今日に至っています。
温帯スイレンの特徴
スイレンは日本も含め世界各地に40種近くの原種が存在しています。それらをもとに多くの園芸品種が作られています。アメリカやヨーロッパでは栽培が盛んで、品種も多く誕生しました。それらの品種が温帯スイレン、熱帯スイレンと呼ばれるものです。
それぞれ、100種類以上あります。温帯スイレンの花の色は赤、白、黄、ピンクの4種類が中心となっています。また、その葉は丸いのが特徴となっています。花の色は優しい色合いで、花型は熱帯スイレンよりも豊富です。ヒメスイレンという小型の花もあります。
花は早朝から昼ごろにかけて咲きます。温帯スイレンを楽しむなら午前中をおすすめします。スイレンの絵をたくさん残した画家として有名なのはクロード・モネです。スイレンを描いたモネの絵を観たことのある人は多いのではないでしょうか。
モネはスイレンに心酔し、スイレンの絵を描くために庭も作ったほどです。その庭は池の庭、花の庭と呼ばれました。モネは28年もの間スイレンの絵を描きつづけたそうです。そんなスイレン、実は丈夫で育てやすい花となっています。耐寒性もありますので、屋外での栽培も可能です。
温帯スイレンを育てたい場合には、苗を購入しましょう。4月下旬からホームセンターなどで苗が販売されます。この時期になったら、お店に行ってチェックしましょう。様々な種類があるので選ぶだけでも楽しめます。様々な色が春の終わりから初秋まで、長い間ずっと花を咲かせる温帯スイレン、是非一度栽培することをおすすめします。
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