パセリの育て方
パセリの種付け
パセリは、特別な畑や庭が必要というわけでなく、マンションのベランダでプランターや植木鉢で育てることが出来ます。育て方もコツさえつかめば、栽培はそれほど難しいことではありません。パセリは基本的に2年草なので、2年以上は育てることは出来ません。
ずっと育てて行きたいのであれば、種を収穫し、2年毎に種付けをして育てていくことになります。種付けは、発芽しやすく気候のよい春であれば4~5月、秋であれば9~10月が適しています。
種付けの前日に一晩水につけておくとより一層発芽しやすくなります。プランターでも地植えにして栽培するにしても、まず初めに土に気をつけなければなりません。酸性の土や水はけの悪い粘土質の土は、適していないので、病気になったり虫が付いたりして育ちにくくなります。そのため、土は赤玉や腐葉土を混ぜて、水はけのよい土にしておく必要があります。
パセリの育て方
パセリの栽培には、日当たりが大きく関係してきます。日が良く当たる所で育てたパセリは、葉の色が濃く固くなります。日が適度に当たる所では色も日が良く当たる所よりは、葉の色が薄く柔らかいものになります。
色が濃く固い場合は、料理する場合に細かく刻んで炒めたりしているのに適しています。一方色の薄いやわらかいものは、適当な大きさに切り、そのまま食べるサラダなどに適しています。用途や好みに応じて育ててみるのもいいかと思います。
パセリは乾燥に弱いので、日が当たり過ぎて土がカラカラに乾燥している場合は、乾燥しないよう水やりに注意します。肥料は、種付けの際に土の中に固形肥料を埋めておきます。次々と葉が成長している生育期には切らさないようにします。その際は、液体の肥料を生育の様子を見ながら追加していきます。
生育時期には、次から次へと葉が生えて出てくるので適度に摘むことが必要です。これを怠ると、葉が隙間なく茂りすぎてしまい、風通しが悪くなり、その結果枯れてきてしまうからです。葉が込み合って風通しが悪いと感じたら、葉を定期的に摘むことが必要です。
春や秋に植えたパセリは、冬を越せば翌年も収穫できます。きちんと手入れさえすれば、越冬させることが可能です。気温が5度以下や、霜がおりたり北風にさらされるような環境下では、防寒用のネットなどで寒さ対策をして保護すれば大丈夫です。冬の肥料は必要ありません。
育て方のコツは、「日当たり」「水やり」「風通し」となります。2年草なので、夏に花を咲かせ種を付けます。種を取るのであれば、そのままにします。そしてその後、種を取ります。種を取らない場合は、早めに花の付いた茎を摘まなくてはなりません。
と言うのも、そのままにしておくと、株自体が弱り、葉の付きが悪くなってしまうからです。そして、気をつけなければならない育て方が、病気や害虫対策です。病気にしないためには、水や風通しに気を配ることです。水はけが悪く多湿状態で発生する軟腐病には、注意が必要です。
この病気は、高温多湿の状況下において、細菌が発生することが原因です。軟腐病の発生時期は、6月から10月です。軟腐菌は、珍しくない最近です。雑草の根の周りにいるので、雑草はこまめに抜いておくことが予防にも繋がります。パセリ栽培中にこの病気が発生したら、すぐに処分しなくてはなりません。
細菌を根絶しないと、細菌が広がり株全体を腐らせてしまうからです。腐敗臭は悪臭です。傷口から細菌が侵入するので、虫などが原因で葉や茎が傷ついていないかの確認も怠ることができません。その、害虫による対策も必要になってきます。食害性害虫のヨウトムシに注意します。
葉や茎を食べてしまい、パセリの葉を食べつくし、丸坊主にしてしまうからです。葉の裏に卵や幼虫を見つけたら、すぐに葉ごと廃棄しなければなりません。土の中に隠れて潜んでいることがあるので、見つけ次第有効な薬剤で処理しなくてはなりません。
ちなみにヨウトムシは漢字表記では「夜盗虫」です。夜活動して、葉や茎を食い荒らします。困ったことにヨウトムシの食欲は旺盛で、油断しているとあっと言う間に食べ尽くされてしまいます。
パセリのこれから
パセリは、栽培のコツさえ掴めば簡単に栽培できる身近な食材だと思います。キッチンガーデンの必須野菜として、適しています。とても身近なハーブであるにも関わらず、単なる飾りのわき役に追いやられていたパセリですが、自分で育ててみると、その存在価値はとてつもなく大きなものに変わって来ると思います。
お店で買うのもいいですが、自分で育ててみるといろんなことが見えてきて、そこから世界が広がると思います。料理法も、刻んでみると、レパートリーが広がります。和食から洋食、中華、エスニック料理等。鎖国時代にはるばるオランダからやってきたパセリ。そんな歴史が隠されていたとは驚きです。あの小さくて緑色のパセリには歴史や大きな栄養素を含んでいます。
パセリの歴史
その歴史は古く、紀元前にまでさかのぼります。特徴的な香りにより、薬用や香味野菜として使われてきました。日本には、鎖国時代に唯一海外との貿易が可能だった長崎の出島に、オランダから日本へと持ち込まれました。
原産地の地中海マケドニアからオランダへ渡り、長い旅をして、日本へとやって来ました。日本でこんなに古くから存在していたとは驚きです。呼称は「オランダゼリ」。別名で「オランダ三つ葉」とも呼ばれていました。
パセリの特徴
やはり主役と言うよりは、地味な脇役の付け合わせのイメージが強いと思います。サンドウィッチの横に付いていたり、サラダの色添えに付いていたりします。多くの方は、単なる飾り付けと感じてしまい食べないことが多いようです。
しかし、あの小さい葉には多くの栄養素が含まれているので、食べずに残してしまうのは、とてももったいないことなのです。一言にパセリと言っても、数種類があります。原産地は地中海沿岸とされています。生息地はオランダです。
イ タリア料理で使うパセリはイタリアンパセリ、中国パセリはコリアンダーと称されていますが、同じセリ科に属しますが、別属になります。好き嫌いが分かれる パクチーは、中国パセリのことです。エスニック料理がブームになった頃、タイ料理でよく使われ、一般的に認知されるようになりました。
従って、パクチーは タイ語になります。その独特の香りと味により、苦手とする人が多くいます。お馴染みのパセリは葉が縮れていますが、品種改良により人工的に作り出したものです。自然界では、同じセリ科の他の植物がそうであるように、葉は元々縮れていませんでした。
とても育てやすいので、世界中で栽培されています。乾燥に弱いので、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎ保存します。乾燥した瓶詰の物を見かけることがありますが、電子レンジで乾燥されて保存することも出来ます。この場合、乾燥させると変色が起きるので、冷蔵庫または冷凍庫で保存します。
濃い緑色が示すように、ビタミンやミネラル類が豊富に含まれています。とりわけベータカロテンが豊富なので、美容や免疫力に役立ちます。さらに、特徴的な香りには食欲増進を促す効果もあります。
口に含むと、爽やかな精油成分が広がるので、口の中をさっぱりさせてくれます。
今まで見向きもしなかった単なる付け合わせの考えを改め、健康と美容のために残すことなく、積極的に取り入れたいものです。
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タイトル:イタリアンパセリの育て方
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