ヘデラの育て方
ヘデラの育てる環境について
ヘデラは非常に丈夫に育てやすい植物です。
屋外でも室内でも栽培出来るので、外壁に沿わせたり、ハンギングなどにして楽しむことも出来ますし、室内に飾って観賞することも出来ます。特に難しい手入れなども必要としません。耐寒性がありますので、冬でも極寒地でなければ屋外で育てられます。
日当たりの良い、風通しの良い所で育てるのがベストです。日光が不足するとせっかくの模様が消えてしまったりするので、よく日に当てることが重要です。あまり直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまうこともありますので、夏場などで強い日光が当たりすぎる場合は、日除けなどを使用することをお勧めします。
基本的に育て方は簡単で、あまり手をかけなくてもどんどんツルを伸ばして成長していきます。ツルが伸びすぎると樹形が崩れてしまうので、短く切り戻してあげるとよいでしょう。節からワキ芽がドンドン伸びてきますので、仕立て直しも簡単です。
生育旺盛なため、放っておくと根が詰まってきてしまいます。鉢植えなどの場合は、鉢底から根が出てきたら根詰まりを起こしてしまっていますので、その際は植え替えをしてあげましょう。また、2年以上植え替えをしていない場合も同様です。
植え替えの適期は4月〜6月頃です。水はけの良い土を好みますので、赤玉土と腐葉土を6:4くらいの割合で混ぜ合わせたものを使用するとよいでしょう。市販の観葉植物用の用土を使用しても大丈夫です。屋外でツルを這わせて育てたい場合は支柱を立てたり、ワイヤーを使用したりすると綺麗な樹形になります。
ヘデラの種付けや水やり、肥料について
ヘデラは土が乾燥しきってしまうと、下の方から葉が乾いてパラパラと落ちてきます。その為年中を通して、用土の表面が乾いてきたらたっぷりと水をあげるようにしましょう。鉢植えで育てている場合は、鉢底から水が滲み出るくらい与えます。
特に生育期は水を多く必要としますので、乾燥しすぎないように注意することが重要です。庭などに植えている場合はそれほど頻繁に水やりをする必要はありませんが、夏場に日差しが強すぎたり、連日晴れが続いた時などには水をたっぷりとあげて、乾かないように管理してあげるようにしましょう。
冬場は休眠期になり、あまり水を吸わなくなりますので、乾燥気味にしてあげると越冬させやすくなります。ハダニなどの予防にもなりますので、定期的に霧吹きなどで葉の表裏に葉水を与えてあげるとより元気になります。特に肥料を必要としない植物ではありますが、
より元気な葉を育てたい場合や、他の植物と寄せ植えをしている場合などは、生育期間中の春〜秋にかけて、緩効性のある化成肥料を2ヶ月に1度位の割合で置き肥してあげます。あまりたくさんの肥料を与えてしまうとドンドン伸びて成長してきますので、あまり大きくしたくない場合は肥料は控えめにした方がよいでしょう。
鉢植えで育てている場合は、置き肥などは控えて、水で薄めた液体肥料を与える程度で十分育ちます。ハイドロカルチャーなどで育てている場合も同様で肥料は控えめにします。葉の元気が気になった時にハイドロカルチャー専用の液体肥料を与える程度大丈夫です。
ヘデラの増やし方や害虫について
ヘデラは栽培も簡単で、挿し木や水差しによって増やすことが出来ます。挿し木で増やす場合、切り戻しなどをした時に切り落とした部分を挿し穂に使うとよいでしょう。適期は春から秋です。10センチほどにした挿し穂の上部2〜3枚の葉だけを残して、下の部分の葉は全部落としておきます。
20〜30分ほど水につけて十分に吸わせてから、挿し木用の用土に挿しておきましょう。その際、切り口に発根促進剤を塗っておくと発根がスムーズになります。発根するまで約1ヶ月ほどかかりますが、それまで土が乾燥しないようにマメに霧吹きなどで加湿してあげるようにしましょう。
しっかり発根したら鉢上げします。水差しは、後にハイドロカルチャーで育てたい場合にお勧めです。挿し穂を土ではなく、水に挿しておくだけで発根します。水栽培に向いた根が出てきますので、水差しで発根させたものは土に植えると弱ってしまう場合があります。
早く発根させたい場合は、水で薄めたメネデール液に挿しておくとより早く、上部な根が出ます。ヘデラは上部な植物ですが、アブラムシや、ハダニ、カイガラムシなどの害虫が発生することがあります。これらは葉水をすることによってある程度予防することが出来ますので、
定期的に葉にも水をかけておきましょう。もし見つけた場合は早めに駆除をして、殺ダニ剤や、オルトランなどを散布しておきましょう。また、風通しが悪くなるとこのような害虫が付きやすくなりますので、葉が密集してきたら定期的に剪定をし、風通しよよくしてあげることもポイントです。
ヘデラの歴史
ヘデラは北アフリカ、ヨーロッパ、アジアと広い地域を生息地とする非常に人気がある常緑性のつる植物です。非常に様々な品種があり、ヨーロッパ、北アフリカ、アジアを原産とするセイヨウキヅタ、カナリア諸島原産のオカメヅタなどがあります。
日本に自生しているキヅタという種類もありますが、いわゆるヘデラと言われるのはセイヨウキヅタのことを指します。別名をアイビーとも言います。ヘデラの名前の由来は「葉が密生する」という意味のギリシア語「ヘドラ」からという説と、
ラテン語の「haerere(しがみつく)」から来ているという説があります。その名の通り、ヘデラは外壁や大きな樹木などに這うように生息します。すでに4,000年ほど前には観葉植物として人気がありました。それ以降、様々な品種改良を経て現在に至ります。
葉の形や、色、大きさななど、バラエティ豊かなヘデラは日本でも人気があります。寒冷地にも強く、育て方も簡単ですので、あまり植物を育てたことのない初心者の方にもお勧めの植物です。屋外でも室内でも栽培出来ますし、ハイドロカルチャーとしても観賞できるので、置き場所を選ばず、
好きな所で育てられるというのも人気の理由一つといえるでしょう。ヘデラの花言葉が『永遠の愛』『不滅』『誠実』『結婚』ということから、最近ではウェディングフラワーとしても人気を高めてきているようです。ウェルカムボードや、ブーケなどにも使用される非常に縁起のいい植物です。
ヘデラの特徴
ヘデラはウコギ科の植物で、壁や木に張り付いたり巻き付いたりして成長していく植物です。その為、エクステリアの装飾としても人気があり、フェンスや建物にびっしりと密生させて楽しむ方も少なくありません。寄せ植えとしても非常に人気があります。
ヘデラ自体が非常に丈夫ですので、一緒に植えている草花の成長を邪魔しません。カラフルな花と一緒に植えれば素敵なアクセントになりますし、支柱を立てて上げればツリーのようにも出来ますし、そのまま垂らせばまた違った趣が出てきます。
色々な状況下においても丈夫で美しい葉を維持してくれるので、インテリアにも最適です。葉形にはツルンとしたものや、深い切れ込みの入ったもの、ハート型のものなど様々なタイプがありますが、いずれも艶のある美しい葉が特徴です。
色も種類が豊富で、黄色や白などの明るい色から、黒に近い深緑まで様々です。中には秋ごろに赤く色づくタイプのものもあり、見ていて飽きない植物です。スジ模様や斑入りのものなど、模様入りのものも合わせると、およそ100種類ほどあると言われています。置きたい場所や、
一緒に寄せ植えしたい植物のイメージに合わせて、色んな品種の中から選べるのは嬉しいところです。園芸店やホームセンターなどには必ずと言っていいほど置いてある植物です。場合によっては一店舗で様々な品種のヘデラを取り扱っているところもあります。他の観葉植物と比較して安価で入手しやすいのも嬉しいところです。
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