バナナの育て方
バナナの育てる環境について
寒冷地で育つ植物ではありません。生息地は熱帯アジアのマレーシアやフィリピンなどなので、日本で栽培する際も冬に気温が下がるような土地では生育しづらいです。そのため、家庭で栽培する場合も年中通して15度以上に保つ必要があります。
適性気温は15度から40度で最低でも5度以上に保つ必要がありますので、冬場は室内に入れて一定温度を保つように心がけてください。0度を下回ると枯れてしまう恐れもあります。温度管理には注意が必要です。バナナは品種が非常に多く、沖縄などで育てられている種類はあまり寒さに強くありません。
海外の比較的涼しい地域で栽培されている品種もあります。アップルバナナやアイスクリームバナナなどの品種は比較的寒さに強いので育てる際には自分が住んでいる環境に合わせた品種を選ぶのが良いでしょう。また、逆に40度以上の気温が長期間続いてしまうと葉焼けを起こしてしまうおそれががあり、実づけに影響を及ぼします。
鑑賞用に植える場合もありますので、その場合実付けを意識せず育てるので、比較的温度管理は不要ですが、実を採取することを目的とする場合はより管理を行うことで、非常に大きな実をつけてくれます。
非常に大きくなりやすい植物で、育てる鉢が大きければ大きい程生育は良いので、少し大きめの鉢、5リットル程度からスタートし、生育に合わせてサイズを大きくしていくようにします。湿度の変化には非常に強いので乾燥地でも湿度の高い環境でも問題なく生育します。
バナナの種付けや水やり、肥料について
バナナを栽培する上で肥料は非常に重要な要素になります。特に窒素とカリウムが重要な栄養素ですので、肥料を与える場合は窒素とカリウムが豊富に含まれている物を選んでください。肥沃な土地を好む植物だと言われていますので、腐葉土に加えて肥料が全体の約15%~20%を占める割合で与えると良いでしょう。
比較的暖かい季節に肥料を与えます。肥料を与えなくても生育上問題はありませんが、果実に甘味やサイズを求めるのであれば肥料を与えることをお薦めします。また、肥料を与えることで寒さにも強くなりますので、冬の寒い季節に向けて調整することも重要です。
日本では秋ごろに少し肥料を多めに与えておけば冬を越す耐寒性をつけることが出来ます。温かい季節は非常に大量の水分を吸収しますので、鉢で栽培する場合には水はけとともに排水されてしまわないように液体肥料ではなく固形肥料の方が適しています。
夜間はあまり成長しないため、夏場など乾燥しやすい季節の場合は朝にたっぷりの水をあげれば十分です。水はけと排水性の良い土を好みますので、自身で用土を配合する場合は火山灰から作られた赤玉土小粒7、腐葉土3程度で配合してください。
バナナの増やし方や害虫について
バナナには種類が非常に多く、種の無い品種と種のある品種があります。どちらの品種でも、基本的には果実を収穫するとその木は枯れてしまいます。そのため、種の無い品種の場合はある程度大きく成長した状態で、吸い芽を株分けして増やします。
あまり小さい間に株分けしてしまうと非常に高い確率で枯れてしまいますので、注意が必要です。株分けには専門的な知識は必要ありあませんので、吸い芽をナイフなどでだけです。季節は温かい時期に行い、複数の吸い芽がある場合は一本だけ残してあとは切ってしまって大丈夫です。
あまり病気にかかる植物ではありませんので、病気の心配は基本的にしなくても大丈夫ですが、あまり長い間乾燥状態が続いてしまうとハダニが発生してしまう可能性があります。適度な湿気を与えてハダニの発生を防ぐ必要があります。
非常に小さい害虫ですがその数が増えると葉の養分を吸い取られてしまいますので、放置することはできません。ハダニはクモの仲間で非常に小さく目に見えづらいため、定期的に葉の裏などをチェックしてあげます。殺虫剤を利用する駆除方法もありますが、
水分を嫌いますので、スプレーで水をかけてあげることである程度駆除することが出来ます。が、葉の裏などに集まることが多いので、じっくり時間をかけて散布してください。または、水を含ませた布などで拭きとることも効果的です。牛乳を散布することで退治することもできますが、夏場であれば臭いも気になりますので、出来れば水が進めです。
バナナの歴史
バナナの歴史は非常に古く紀元前10000年前には既に人間に認知されており、栽培もされていたと言われています。現在我々が口にしているほとんどがマレー半島とフィリピンを原産とする種類がもとになっていると言われています。野生のバナナには種が含まれていますが、
現在栽培されているバナナの果実には種が無いものが一般的です。この種は偶然できたものと言われており、その苗を人間が育て始めたのが始まりとされています。温暖な気候では非常に健康に成長し、育て方もそこまで難しくありませんので、現代にいたるまで人々に親しまれてきました。
日本には1900年代初頭に台湾から輸入されてきたことが始まりで、栄養素が豊富で当時は非常に高価な果物だったため、あまり庶民の口には入りませんでした。風邪や病気の時だけ口にできる特別な食べ物でした。よく言うバナナのたたき売りという言葉は、
輸入の途中で果実が熟してしまいすぐに黒ずんでしまったバナナをやむを得ず安値で販売すると言うところからきています。バナナは黄色くなってしまうと熟すのが非常に早いので当時輸送手段ではそのコントロールが非常に難しかったと言えます。
若干黒味がある方が甘味が強いのですが、日本では現在でもあまり好まれません。昭和に入り、一般庶民の口にも入りやすくなりましたが、実際に貿易が自由化されたのは1960年代です。それ以降は各企業が激しく輸入競争を行い、現在ではフィリピンからの輸入が圧倒的一位のシェアを占めています。
バナナの特徴
そのほとんどが熱帯アジアを原産国とする植物で、寒冷地では基本的に育たず、日本で栽培されているバナナもほとんどが沖縄や鹿児島など温暖な土地で栽培されているものがほとんどです。一部宮崎県でも栽培はされていますが、あまり多くは作られていません。
日本ではバナナは一般的な果物で一年中通して比較的安価な価格で提供されています。最近ではコンビニエンスストアなどでも常に並んでおり口にする機会も非常に多いと言えます。一般的に日本に輸入されるバナナのほとんどがフィリピンから輸入されるもので、フィリピンバナナと言われる種類になりますが、
その他にも台湾バナナや沖縄で栽培されている島バナナ、珍しいものであれば小ぶりのモンキーバナナなど様々な種類のバナナがあります。栄養価が非常に高く、ビタミンBが豊富で、美容にも良いと言われています。また、意外と知られていない成分ではポリフェノールが含まれており、
その量はポリフェノールで有名なブドウよりも含有量が多くなっています。バナナの木は非常に大型で、大きいものになればその丈10メートルにもなります。木と表現しましたが、実際は多年生の草ですので、正確には樹木ではありません。
バショウ科バショウ属の植物です。葉も非常に大きく広がり、非常に分厚く水分を多く含んでいるため、一部地域では調理器具の代用として利用されることも多く、葉に食材を包み、蒸し焼きにするなどの利用がされています。
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