ハクサイの育て方
ハクサイの育てる環境について
ハクサイは中国北部が原産で有る事や、冬の野菜と言う事からも、冷涼な気候を好むため、育てる環境は18度~20度前後が適しており、高温は比較的弱いため、育成温度が22度から23度を超えることで育成が進まずに結球し難くなることからも温度管理が大切です。
また、葉が巻き始める時の気温は13度から14度が適しており、最低でも4度から5度程の気温があれば徐々に結球をすると言います。連作障害を生じる事からも2年間は同じ場所に作付けをしないようにする事、日当たりや水はけが良い場所を選ぶ事、アブラムシやアオムシ、コナガと言った虫が付きやすいた早期防除が大切です。
連作障害は根こぶ病が発生する可能性が有る事などからも、2年間は同じ場所に作付けをしないようにすることが大切です。因みに、ハクサイは南は沖縄県から北は北海道に至る日本全国で栽培が行われています。同じ季節でも沖縄県と北海道では気温の差が在ります。
ですので、北海道で栽培が出来る時期でも沖縄県で栽培をするためには野菜の育て方の栽培暦も異なります。尚、野菜の育て方の栽培暦は中間期や寒冷地、暖地と言った3つで分けられており、種まきや受付、追肥や土寄せ、収穫と言ったタイミングが異なります。
そのため、育てる環境はその地域によっても異なるのが特徴です。暖地と言うのは沖縄県や九州地方、四国地方で、寒冷地と言うのは北海道、東北地方、新潟県、石川県、富山県などであり、その他の地域は中間地と言われています。
ハクサイの種付けや水やり、肥料について
ハクサイは内側の葉が白いものが多く在りましたが、近年品種改良が行われるなどで、芯近くが黄色になる黄芯系、オレンジ色のオレンジ芯系などが多くなっています。中間地においての種まきはポットまきで、8月から9月にかけて行います。
寒冷地においては8月の初旬から中旬ごろ、暖地では9月の初旬から中旬ころにそれぞれポットまきで行い、植え付けは中間期であれば9月の半ばから10月の初旬頃、寒冷地は8月の後半から9月の中旬ころ、暖地は9月の中旬頃から10月の中旬ころに行います。
尚、ハクサイには栽培期間が短い早生種が在りますが、早生種は種まきから65日前後で収穫が出来るものが在りますし、種まきから55~60日で収穫が出来る極早生種なども有ります。種まきを行う時期は野菜の育て方の栽培暦により地域により異なりますが、
どの地域においても9センチのポリポットに培養土を入れて、4カ所ほど4つ物ほどの種をまきますが、発芽をしてから3本、本葉がひらいた時に2本、本葉が3~4枚になった頃に1本間引き、本葉が5~6枚の苗に育てていきます。
尚、種まきから1か月ほどで植え付けが出来る大きさになりますが、乾燥した時は大目に水をあげるのがコツです。また、肥料は種まきの時は培養土、植え付けの時は苦土石灰をあらかじめまいておいて、
2週間ほどしたら植え付けを行います。植え付ける時は、1㎡あたり堆肥を2kg、1㎡あたり粒状肥料を200gをまいて土に混ぜ込んだ後に植え付け、水やりは土の状態を見て、乾燥が激しい場合などではたっぷりと水をあげます。
ハクサイの増やし方や害虫について
ポリポットを利用する事で初心者でも簡単に栽培が出来るのでお勧めですが、間引きをきちんと行う事が大切です。また、4粒の種をまいて発芽、本葉が開いた時、本葉が3~4枚になった時にそれぞれ間引くこと、そして本葉が5~6枚になった時に植え付ける事、
前もって苦土石灰をまいて土を作り上げておくこと、植え付ける時には1㎡あたり2kgの堆肥と200gの粒状肥料を利用して土と混ぜ合わせてから行うなどの注意点が在ります。また、水をまくタイミングは乾燥した時にはたっぷりと言う点に注意をする事で育成を行うことが出来ます。
尚、ハクサイは植え付けを行ってから2週間ほどすると本葉が10枚ほどになります。この時、株元に軽く土寄せを行って上げて、液体肥料を水で500倍に薄めてあげて、1週間毎に2~3回まいてあげます。また、結球が始まるタイミングを見て、土寄せを行って肥料を与えていきます。
外葉が大きくしっかり育てる事で、大きなハクサイをつくるコツです。害虫となるアブラムシが発生した時は、食品成分を利用している殺虫殺菌剤や天然ヤシ油を利用している殺虫殺菌剤、浸透移行性の殺虫剤などを散布して防除してあげます。
ヨトウムシ、アオムシが発生した時は天然成分を使った殺虫剤を利用し、ダンゴムシなどの場合は殺虫剤を散布して退治します。尚、地際から異臭を放った形で腐ると言う軟腐病や、葉に不規則な模様が出るべと病などにも注意が必要です。
ハクサイの歴史
ハクサイは漬物や鍋の中に入れる野菜、中華料理の食材や野菜炒めなどでもお馴染みの野菜です。色々な料理に利用出来る万能野菜と言えますが、ハクサイは地中海沿岸地方が原産地だと言われています。また、原種となるのはブラッシカ・ラパと呼ばれるもので、紀元前の時代に中国に伝わり、
様々な野菜が誕生したと言れており、変種となって誕生したのがハクサイであり、チンゲン菜や野沢菜、水菜、みぶ奈、タアサイ、カブ、小松菜なども変種として存在している野菜になります。ハクサイが誕生した当初は結球性が弱い、シロナに近いと言われており、
16世紀から18世紀にかけて結球性を持つものが誕生し、その後改良が進められた事で現在のハクサイが誕生したと言います。尚、日本の中では様々な料理に利用される冬の野菜でもあるわけですが、結球種のものが食べられるようになったのは20世紀に入ってからだと言われており、
江戸時代以前の時代にも度々日本に入って来たものの、品種を保持できないなどからも、現在のように一般的に食べるようになったのは20世紀以降だと言います。また、明治の初期頃には政府による導入が試みられたのですが、その大半は失敗に終わったと言います。
明治の末期から大正にかけて、宮城県で導入を成功に導いていますが、この時の栽培地は松島湾の中にある小島であり、松島白菜と言った品種名になっています。尚、現在の様な結球するハクサイが栽培されるようになったのは山東白菜の改良によるもので、明治の末期頃から対象にかけてが現在のハクサイの誕生と言われています。
ハクサイの特徴
ハクサイはアブラナ科アブラナ属の二年生植物であり、一般的には結球する品種が特徴と言います。但し、種類によっては結球しない品種も存在していると言いますが、ここでは結球するハクサイについて述べます。現在食卓には1年を通して登場する野菜となっており、
生産量においては大根やキャベツに続いて3番目に多いとされます。ハクサイはそもそも冬場の野菜として存在しているのですが、現在は1年を通してお店でも購入が可能になっています。しかし、旬となるのは冬であり、冬の野菜として鍋料理などで利用されています。
また、霜に強い野菜でもあり、冷害などにより栽培出来ない季節でもハクサイは成長を遂げますし、霜に当たる事でより甘みが増して美味しい野菜になると言う特徴も有ります。また、味は比較的淡泊ではありますが、生の状態で食べるとシャキシャキ感を持ち、煮込む事で柔らかくなり甘みも出てくることからも、
日本では鍋の食材で利用される定番の野菜になっています。尚、アメリカなどでは煮込むよりもそのままの状態でサラダとして食べるケースが多いと言います。キャベツなどと同じで結球した葉を食べる野菜ではありますが、キャベツは横に扁平な形で結球するのに対し、ハクサイは縦長に結球すると言う特徴を持ちます。
また、ハクサイは100gあたりのエネルギー量が14kcalと低カロリーであることや、ビタミンやミネラルなどの栄養分を多く含むのも特徴と言えます。尚、ハクサイの生息地は京都白菜、松島白菜、野崎白菜、花心白菜などの在来種も多く在る事からも全国的なものとなっています。
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