メキャベツの育て方

育てる環境について
メキャベツは寒さには比較的強い野菜になりますが、キャベツより若干暑さに弱く、芽球が出来上がる為には、12~13℃以下(適温は5~10℃)の気温が必要になります。23℃以上の高温になる場所で育てる場合は注意が必要です。プランターや鉢などで栽培する場合は、10号鉢で1株、容量20L以上の大きめのプランターで2株を目安としましょう。
小型のプランターで育てる場合は、少し深めのものを用意しましょう。多湿環境で育ててしまうとカビが発生してしまったり、せっかくの実がだめになってしまう事があるので気をつけましょう。また、出来るだけ水はけの良い場所や日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。生育期間は3~4ヶ月程で、11月頃から収穫が出来るようになります。
ただし連作障害があるので、同じ土壌で連作する場合は気をつけましょう。2年以上空けて作れば問題がありません。日当たりの良い場所であればプランター栽培も出来るので、比較的育て方も簡単なので初心者の方でも作りやすい野菜になります。また、ちょっとしたスペースがあれば栽培することが出来るので、ベランダ栽培などもお勧めです。
この野菜は冷涼な環境を好むので、初心者が栽培する場合は秋冬取り栽培がお勧めになります。また、収穫時期を見逃さないようにする必要もあります。収穫時期を見逃してしまうと、せっかくギュッと締まった葉っぱが開いてしまう場合があるので、是非定期的にチェックしましょう。
種付けや水やり、肥料について
高温期の栽培は初心者には難しく、夏に種をまいて秋から冬にかけて収穫をする為にも種まきは7月頃に行うと良いでしょう。ポットに種を4~5粒まいて培養土を入れ芽が出てきたら間引きをしましょう。最終的に1つのポットに一つの芽が残るようにします。茎が直立して伸びる為、ちょっとした事で倒れやすくなっています。
その為、草丈が30~40cmになったら支柱を立てて支えるようにしましょう。追肥は植え付けの1ヶ月後に行い、以後、1ヶ月ごとに2回追肥を行うと良いでしょう。メキャベツはポットに芽が出て、1ヵ月くらい経つまではポットで育てましょう。本場が5~6枚ほど出てきたら、大きなプランターなどに移し替えましょう。
水やりは結構な頻度であげなくてはいけません。苗をプランターに植え付けた後は根付くまでたっぷりと水をあげるようにしましょう。だいたい1週間程度で根付く事が出来ます。根付いた後は土の表面が乾かないように注意しましょう。表面が乾燥してきたら午前中のうちにたっぷりと水をあげます。
肥料をあげる場合は、苗が小さなうちは苗の周りに蒔いて、徐々に苗が大きくなってきたら根元から少し離れた場所の土に肥料を混ぜていきましょう。また実を半分くらい収穫したら、追加で再度肥料をあげましょう。そうする事で、長く収穫を楽しむ事が出来るので是非やってみましょう。水やりをする為に、定期的にチェックする必要がありますが、環境さえ整えばしっかり収穫することが出来る野菜です。
増やし方や害虫について
メキャベツを増やしたい場合は、種を収穫しましょう。収穫が終わったらそのまま放置しているとやがて小さなマメのサヤのような実がつきます。その実が裂果しますがその中に種がたくさん入っています。その実がはじけてしまうと種が飛び散ってしまうので、その前に収穫するようにしましょう。さやの取り時は茶色に変色なった頃になります。
さやごと収穫して中から種を取っていきましょう。メキャベツのようなアブラナ科の植物にはモンシロチョウの幼虫であるアオムシが発生しやすくなります。アオムシが発生してしまうと食害がおこってしまうので注意が必要です。収穫量にも影響してしまうので、定期的にチェックをしましょう。
苗を植え付けたら不綿布などをかけてあげるとアオムシを寄せ付けないので是非やってみましょう。また、実がなり始めたら、実を大きくする為にも葉かきを行っていきます。葉かきとは葉で日当たりが悪くなってしまうのを防いだりするのに効果的なので是非おこないましょう。実がなり始めたら葉を取っていきます。
頂部の葉を10枚くらい残して他の葉を取り除くと、風通しも良くなりますし日の光もしっかりあてる事が出来ます。その場合、一度に全部取り除くのではなく実が出始めた部分から徐々に取っていく方が良いでしょう。葉を取る際は、ハサミなどを利用して取り除くと良いのですが、あまり葉の根元の方を切ってしまうと茎を傷めてしまう可能性があるので2cmくらい残して切るようにしましょう。
メキャベツの歴史
キャベツを小さくしたような形の”メキャベツ”。キャベツと同じアブナ科になります。キャベツの芽と勘違いする人もいますが、メキャベツというキャベツとは別の品種になります。原産地はベルギーになり、日本には明治元年に伝わったと言われています。メキャベツの栽培の歴史は意外と浅いそうです。ヨーロッパでは18世紀末頃から栽培が始まり、
1812年に第三代アメリカ合衆国の大統領トーマス・ジェファーソンが大統領退任した後に栽培をはじめて徐々にアメリカに普及していったそうです。キャベツを小さくしたような形のこのメキャベツはキャベツの仲間を品種改良したもので、ベルギーのブリュッセル付近で最初に栽培が始まりました。
その為、英語では「ブリュッセルのキャベツ」を意味する”Brusselssprouts”の名で知られており、またフランスでも同じ意味の”choudeBruxelles”と呼ばれています。見た目にも可愛らしいこのメキャベツは、今では様々な料理に利用されており食卓の上を賑わす存在です。また1990年には、アメリカ国立がん研究所が「がん予防に有効な成分を含む食品」を発表しました。
その上位にメキャベツもランクインされています。それほど栄養価の高い野菜になります。今ではベルギーだけではなく世界各国に生息地の幅を広げています。日本では終戦直後までは神奈川、長野、静岡、兵庫などで栽培されていましたが、今では静岡県がほとんど生産をしています。
メキャベツの特徴
メキャベツは上記であげたように、非常に栄養価が高い野菜になります。メキャベツは主役になる事はそんなに多くありません。主にシチューの具材など脇役として食卓に上がる事がおおいでしょう。しまし、キャベツと同様に、ビタミンCやビタミンB1などが豊富に含まれているので、美容にも大変効果的です。特に豊富に含まれているのがビタミンCです。
キャベツのおよそ4倍ものビタミンCが含まれており、メキャベツを5~6個食べるだけで、1日のビタミンCを摂取出来てしまうという優れモノです。また、がん予防やストレス解消にも効果があるので、是非進んで食べてみましょう。メキャベツはキャベツの様な生え方をしているわけではありません。葉の付け根に出てくる脇芽が結球しているのが特徴です。
地上から80cm程に伸びた1本の茎に50個から60個程も密集してなるなんとも不思議な野菜になります。多い時で100個ほども脇芽が生えており大変子沢山な野菜になります。その為、その見た目から”子持ちキャベツ”とも呼ばれています。小さなキャベツの様な形をしていますが、
葉がぎっしりと巻きついており、アクが強いので料理で使用する際は下ゆでをしてから調理をします。一つ約20g程と小さなものになりますが、その体にたくさんの栄養を含んでいる野菜になります。一口で食べる事が出来るメキャベツは、野菜スープなどとして煮込んで食べてもおいしく頂く事が出来る野菜です。
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