ミツバツツジの育て方
育てる環境について
日本の山間で、半日以上日光を浴びて、育ってきたミツバツツジですから、せめて、午前中いっぱいは、日が当たる場所で育てましょう。そして、落ち葉で肥えた土で、成長してきたことも配慮し、腐植質に富んだ、保湿と水はけの両方に優れた場所で、育てるのが、最も適しています。日があまり当たらないところでは、花が就かずに枝ばかりが、広がってしまうことになります。
鉢植えにして育てる場合も、十分ン日に当てるためにも、屋外で育てることが、一般的です。どちらにしても、土壌は湿り気と水はけが、適度にできること、日当たりが、半日以上であることのうちの一点でも欠かすと、地植えでも鉢植えでも、枯らしてしまうかもしれないと自覚しておきましょう。
それらが、整っているのに元気がないと言うときは、根の特徴が、他の樹木と異なり、細い根が、浅く、広がっていることに配慮できているかをチェックしてみましょう。また、たくさん開花させるのは、醍醐味もあるし、自慢できそうですが、栄養を沢山取られるため、葉芽が形成されないで、枝枯れが起こり、勢いがなくなってきますから、摘み花をすることも気にかけましょう。
水やりも不要であると決めつけずに、週に一度とか隔週に一度、灌水を行えば、年中、生き生きとしたミツバツツジに会えるでしょう。常に、どのような環境で育ってきたのか、自生地を頭に浮かべながら、適した環境を保てるようにすることは、栽培の初心者であっても、基本姿勢であることを心がけるようにしましょう。
種付けや水やり、肥料について
ミツバツツジの根はとても細くて、群集し、地表近くに張りますから、土壌が乾燥することは、良くありません。庭植えであっても、鉢植えであっても、地面が、乾いてしまうと危険です。夏の高温で、雨の降らない時期は、朝夕のどちらかに、水を沢山与えておくことです。ほかの季節でも、乾きだしたら気を付けて、水を与えることを習慣化しましょう。
また、鉢植えは、人工的に環境づくりをしますから、水持ちも水はけも良い質の土にしておくために、細粒の赤玉土や鹿沼土とバーミキュライトなどを、最も適した倍率で配合するのが、園芸家としてのノウハウの一つですから、園芸店などで、苗を購入した時などに教えてもらっておきましょう。
環境が整えば、5月と6月の開花後と、株が成長する9月終わりごろに、油かすなどの栄養分を、しっかりと与えましょう。鉢植えの植え替えは、隔年に行い、いつも良い環境を保つことです。開花期を除いた、3月から6月や9月や10月ですが、深植えにならないことと腐葉土などを混ぜた良い土を入れることが、大切です。
また、基本的に、剪定をしなくても、樹形が悪くなることは、あまりないので、世話いらずですが、いつも垢抜けた庭の景色などを楽しみたいという人は、伸びてきた枝や枯れた枝をこまめに処理しておくことで、いつも樹形が、美しく保たれます。庭木として、いつも不都合がない状態です。単に育てるだけなら、環境さえ整えば大丈夫ですが、だんだん欲が出てくるところが、園芸の楽しさでもあるでしょう。
増やし方や害虫について
乾燥する季節に、ハダニやツツジグンバイム、シベニモンアオリンガなどが、元気に活動しますから、樹木の新芽やつぼみの中に入って、食べ散らかしますので、要注意です。病気には、ほとんどかかることは、ありませんから、温度的にも快適なころのである春や秋の乾燥するころには、よく観察して、虫がついていれば、殺虫をしたり、水で流してしまったりするなどの対応をしましょう。
野生の植物は、生き残れる場所に種を付けて、自生して子孫を増やしていきます。命に必要な要素が、全て揃っていますが、それは、どの植物にも共通していえることです。あとは、植物の構造上の特徴の違いを知り、ここに対応すべき配慮を知っていれば、立派な園芸家です。四苦八苦と頑張って育て、半年ほどたった10月から11月になるころに茶色くなった果実の中の種もまた、ここまで育てた褒美の品でしょう。
野生種のミツバツツジは、種をまき、苗になったら植え替えて育てることで増やすことしかできませんから、種にふさわしい土やミズゴケなどを準備して、ふるい落とすように撒き、湿り気があるように気を付けて育てると、春先に発芽します。
種から育てると、桃や栗と同じく、3年ほどは、花も実も見られません。だからこそ、楽しみも大きく膨れ上がり、花が咲いた時には、飛び上がりたいほどの喜びが、あるでしょう。育てやすい初級レベルの栽培でも、命あるものを育てるには苦労があります。それがあるからこその園芸の楽しさとも言えます。
ミツバツツジの歴史
ミツバツツジは、日本を始め、アジアの東に30種ほどある、山つつじの仲間に近い樹木です。関東から中部に分布している野生の落葉低木ですが、挿し木や接ぎ木で増やそうと失敗しますので、園芸による改造などが、全くなく、野生ためのみに限られるため、花色も限られているというのが、
このミツバツツジの魅力でもあると、庭上をして、育てている人も、ずいぶんといます。園芸初心者にとって失敗しにくい野生ものですから、安心して育てる人がいますが、弱って、枯れてしまったという結果も、少なからずあります。原産地が日本であることや、野生植物であることから、殆ど世話もいらないこの樹木を枯らしてしまう人は、
その生息地が、どのような環境にあったかを調べずに、適当に植えて、そぐわぬ環境に樹木が、勢いを失ったというのが、原因であることが、多いですから、謙虚に園芸のイロハを学ぶことが、大切です。半日以上日の当たる場所でなければ、根だけが育ち、花も付きにくく、元気がなくなります。
水やりをしなくても育つとは言っても、生息していた自然の中では、必要な水分が、自然から調達されていたからです。土も落ち葉などで、十分な肥料があり、それを吸い上げて育っています。どんな野生種も、自分にとって必要なものが、与えられる環境だからこそ、そこに群生します。
何をしなくても大丈夫という育て方では、ミツバツツジに限らず、育つはずがありません。庭先に選定されて、洗練されたこの樹木が、紫色の野趣のある姿を見ると、育てた甲斐があったと満足できるでしょう。
ミツバツツジの特徴
枝先に3枚のひし形の葉をつける落葉する種類を、一般的なミツバツツジの種類と呼んでいます。紫色の野趣あふれる花を咲かせます。そして、開花と同時か少し遅れて、葉が出てくるものが、多いですが、その逆に葉が出て、花を咲かす遅咲きの種類も、ありますから、その両者を植えることで、長期間、花を楽しむことができます。
また、つつじの種類というのは、根が浅いため、細根が群がるように広がるという特徴も忘れてはいけません。自然に育つこの樹木は、株元には、落葉で守られているため、日光を遮り、根が乾いてしまうことがありません。また、落葉は、根の養分にもなります。日当たりが良く、水はけも良いところに植えているのに、元気がないというときは、
株元が、日にさらされていて、根元から助けを求めている可能性もあります。確かに、水やりも肥料も、まめに与える必要がありませんが、植えた場所に、生息地と同じだけのものが、揃っている場合です。自生する場所の特徴は、その樹木自身の特質でもありますから、欠けているものがないかを知ることは、重要なことです。植木鉢であれば、環境をコントロールしやすいですが、庭に植えて、
見栄えの良い立派な庭園にしたいなどと考える場合は、日光と肥えた土、水はけ、風通しを与えられることと、暑さや寒さに強いと言っても、夏や冬の天候によっては、光と土と水の三大要素に狂いが生じますから、やはり配慮をすることは、必要です。それほど、遮二無二にならなくても、素直さが特徴でもあるミツバツツジです。SOSを明確に出しますから、すぐに対応すれば、間に合うでしょう。
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