エクメアの育て方

エクメアの育て方

エクメアはパイナップル科のサンゴアナナス属に属します。原産はブラジルやベネズエラ、ペルーなどの熱帯アメリカに182種が分布している着生植物です。着生植物とは、土壌に根を下ろすことなく他の木の上、もしくは岩盤などに根を張って成長する植物のことを言います。

育てる環境について

エクメアの育て方は、春の時期から秋の時期にかけては、直射日光はなるべく避け、室内の明るい日陰に置くのがいいと思います。夏の直射日光が強い時期は、直接強い日差しがエクメアにあたると、葉やけを起こしたりしますので注意が必要です。葉やけを防ぐためには、

直射日光に長時間当てないことは言うまでもありませんが、レースのカーテン越しや遮光ネット越しに日光に当てることをおすすめします。一度葉やけを起こしてしまった葉は、残念ながら元に戻ることはありません。原産が熱帯だから直射日光にたくさん当てた方が

いいだろうと考えるかもしれませんが、やはり物事には限度があって、程よい日差しが植物にもいいのは当然です。冬は室内の窓際に置きレースのカーテン越しに日光を当てるようにします。ただし冬の時期の夜は、窓際の温度がかなり低くなりますので、

エクメアを窓際に置いて管理していたのならば、夜間に関しては窓際から少し室内寄りに移動するようにしましょう。筒状の中の水を抜き鉢度を乾燥させれば多少低温にも強くなり、最低5度以上を保てれば越冬することも可能です。それでも原産が熱帯であることを考えれば、

日本の寒い冬の時期はある程度の暖房管理が必要となります。ただしあまり暖房の強い所に置くと乾燥した空気が植物に悪影響を及ぼす可能性もありますから、暖房が強くなる冬の時期は湿度の管理に注意が必要となります。葉の乾燥を防ぐため葉水を行うのも有効だと思います。

種付けや水やり、肥料について

花が開花した後にできた小株は、葉が5~6枚になったら親株から離しても大丈夫だと思います。親株から切り離した子株は、水ゴケなどを利用して別の鉢に植え替えます。葉のつきが少ない子株を切り離すときちんと成長しないことがありますので、必ず葉が5~6枚になった時点で行ってください。

株分けの際の注意点として、あまり子株と近い位置で切り離すと株の基部が筒状になってしまい活着しなくなりますから、注意して切り離してください。切り離して別の鉢に植え替えた子株は1年から1年半くらいで花を咲かせるようになります。エクメアの水やりですが、

春の時期から秋の時期にかけては株の上から水を与えるようにします。筒状になっている葉の部分に水をためて置きます。冬の時期は葉の筒状の部分に水が残っていたら、鉢を慎重に逆さにして筒の中に残っている水をいったん抜くようにしましょう。

そして鉢土が白く乾いてきたら、春から秋にかけての水やりとは違って、鉢土だけに水を与えるようにします。くれぐれも葉の筒状の中に水をためないようにして下さい。肥料の与え方ですが、春から秋にかけての生育期間に暖効性化成肥料を2~3か月に1回与えるようにします。

暖効性化成肥料とは、ゆっくり効きめを表しますが長く肥料効果がでるように改良されたものです。ガーデンショップやホームセンターなどで簡単に購入することができます。冬の休息期間は肥料を与える必要はありません。

増やし方や害虫について

エクメアの増やし方ですが、株分けで行います。一度花を咲かせた株からは再び花を咲かせることはありません。ですから株分けで増やすようにしましょう。株分けの時期ですが、花が咲いた後に行います。子株の葉が少ない場合は切り離しても活着しない場合があるので、

必ず葉が5~6枚ついてから行うようにしましょう。親株から子株を切り離す時は、あまり子株に近い位置で切り離すと切り口が年輪状になって活着しないので、できるだけ親株に近い位置で切り離すようにしましょう。切り離した子株は、水ゴケなどを使って別の鉢に植え替えます。

植えつけ後約1年から1年半で花を咲かせるようになります。切り離した子株の管理は、基本親株と同様の管理方法で大丈夫ですが、切り離した直後はまだ活着していない状態なので少し注意が必要です。エクメアの害虫ですが、斑点秒の病気ややカイガラムシなどの害虫が代表的なものです。

斑点秒にかかったのが確認できたら、すみやかに葉を摘み取ってしまいましょう。斑点病が初期の時期であればダイセンやマンネブダイセンなどの殺菌剤で広がりを防ぐことができます。斑点病は風通しの良くすることで予防にもつながります。そしてカイガラムシは

スミチオンやスプラサイドなどを1000倍に希釈して散布するようにしましょう。いずれの薬剤もガーデンショップやホームセンターで購入することができます。ただし散布の際は手袋やマスクなどをして散布剤を吸いこまないように注意して下さい。

エクメアの歴史

エクメアはパイナップル科のサンゴアナナス属に属します。原産はブラジルやベネズエラ、ペルーなどの熱帯アメリカに182種が分布している着生植物です。着生植物とは、土壌に根を下ろすことなく他の木の上、もしくは岩盤などに根を張って成長する植物のことを言います。

寄生植物と間違えられることもあるが、くっついている植物から栄養などを吸収して成長しているわけではないので全く別の植物です。木の上で成長するので根が着生した木の上に張り付くようになっているものが多くみられます。また、根がしっかりと葉や茎、

花を支えているわけではないので、高く成長する種類は少ない。株はロゼット状で基部は筒状の形をしています。ロゼット状とは、一般に節間が極端に短くなった茎に葉が重なってつき、その姿がバラの花のように見えることからその名がついたといわれています。

葉の縁にトゲがあることが特徴の1つとなっています。花苞のきれいな種類が多いことで人気のある観葉植物です。「エクメア・ファッシアータ」は有名で、葉に白色の横縞模様が入り、桃色の花が長期間楽しむことができます。よく栽培される「シマサンゴアナナス」はブラジルが原産で、

ロゼット状の葉は高さが約60cmと比較的大きな種類になります。葉は濃い緑色で、葉に白い横縞模様が入ります。花色は紫色で咲いて数日でしおれてしまいますが、苞は桃色で長期間楽しむことができます。園芸品種が多く、葉縁にトゲのない「プリメラ」などがあります。

エクメアの特徴

エクメアの特徴の1つが着生植物であるということです。着生植物とは木の上や岩盤の上などに根を張って成長する植物のことを言います。寄生植物と間違われやすいですが全く別なものです。エクメアの他によく知られている植物では、ラン科の植物にも着生植物が多く見られます。

株がロゼット状の形をしているのも特徴の1つです。ロゼットという言葉は、もともとバラの花から由来する言葉で、節間が異常に短くなった茎に葉が何枚にも重なってつき、それがあたかも八重咲きのバラの花びらのように見えることから言われるようになりました。

ベネズエラからペルーにかけて分布する「エクメア・チャンティニー」はロゼッタ状の葉は高さが60cmとなり、葉の色は濃い緑色で灰白色の横縞斑が入るのが特徴です。葉の縁には黄斑が入る「ショウグン」、葉の中央に黄色の縦縞模様が入ります。

海外では「サムライ」と呼ばれる「ヤマモト」は、いずれも日本で作出された園芸品種です。この他に小鉢向きの品種で「エクメア・チランジオイデス」や、黄色い覆輪斑が入る「エクメア・エンペラー」なども人気のある品種です。エクメアの生息地からもわかるように

暑さには強い品種ですが寒さにはやはり弱く温度管理などには注意のいる品種です。ただ温度管理を注意していれば、観賞期間は1年を通じて楽しめるといってもいい品種ですので、大切に管理して葉の緑の鮮やかさや、花苞の美しさを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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