グロリオーサの育て方
グロリオーサの育て方
グロリオーサは秋に貯蔵しておいた球根を春先に植えます。新しく出来た球根はVの字の形をしていて、それぞれの先から新しい芽が出ています。栽培をするためにグロリオーサを植える時はそのVの字になっている球根をまず2つに分けて切り口を乾かしておきます。
そして植える時には芽が上を向くようにして水平に土の中に植えるのが育て方のポイントの1つです。切り口を乾燥するのはここを乾燥させておかないと雑菌が入って球根が腐ってしまうからです。そうなると栽培する云々どころではなくなってしまいます。また芽は1つの球根に1つしかできませんからここを折ってしまわないように注意しなくてはいけません。
土は水はけが良いことが最低条件で、できれば肥料をあまり必要としないくらい肥えた土が良いです。鉢植えで栽培する方は中粒の赤玉土6と腐葉土4を混ぜ合わせたものを使用するのが良いです。グロリオーサを植えつける時にはゆっくりと作用するタイプの肥料を混ぜ合わせておきます。
植えた後は追肥として2週間に1回液体肥料を与えるようにします。開花している時も肥料は与えておくほうが良いのですが、理由は花が咲くのに栄養がたっぷり必要で追肥をしておかないと花はまだまだ咲いているのに葉が黄色くなってしまって休眠状態になってしまうからです。
早すぎる休眠は花を見ることができる期間が短くなるというだけではなく、新しくできる球根が元気に育たないということがあります。水やりは土が乾いた時にたっぷりあげる程度で十分ですが、夏は土が乾きやすいので水切れしないように注意したほうがいいです。しかし水をあげるのは早朝や夕方の涼しい時間帯がベストです。日中の暑い時間帯にあげてしまうと高温で蒸れてしまい、枯れてしまうきっかけになってしまうのです。
種付けはできるのか?
グロリオーサは基本的に種付けではなく、球根で育てます。種は栽培用に園芸店などでも購入することができます。またグロリオーサの花が枯れた後にそのままにしておくと種付けすることができます。種付けされた房はぷっくりとふくらんで太めのシシトウのような見た目になります。
グリーン色だった房が茶色くなってきたら採種のタイミングです。発芽する温度は約20度から25度ほどなのですが、4月中旬頃に植えるとちょうどそれくらいの気温です。種の育て方は難易度が高めだといわれています。種は深さ1、5ミリほどにして植えます。
発芽までは1か月ほどかかるので水を切らさないように与えることが大切です。植えてある花からだけではなく、時々は切花の状態でも長く咲いている場合に種付けされることがあります。種は地面に落としてしまうと拾うのも大変ですから落とさないように気をつけて採種しましょう。
グロリオーサの種類
ロスチャイルディアナはアフリカのコンゴが原産ですが、今では普通に栽培されているものです。黄色と赤のコントラストが美しく、直径10cmほどの大輪の花が咲きます。熱帯アフリカに原種があるスペルバもあります。スペルバはほぼ直立している細い花びらで、ふちはきつめのウェーブがかかっています。
この種は花の色が変化します。花が咲き始めた頃は黄色ですが、徐々に朱色に変化してきます。スーパーバと呼ばれることもあります。それから名前は似ているスペルバ・ルテアもあります。園芸品種で、レモンイエローの花を咲かせます。あまり強い花ではないので育てるのが少し難しいです。
シンプレックスは熱帯アフリカ原産の花で、花びらは直径5cmほどの小さめの花が咲きます。オレンジ色の花になります。細かな品種でいえば、パールホワイト、レモンイエロー、ピクシー、ファイアーバード、フラミンゴなどがあります。パールホワイトは白、レモンイエローとピクシーは黄色、ファイアーバードは赤、フラミンゴはピンク色の花が咲きます。
栄光という英名がついているように贈り物としてもよく利用されます。定年退職や昇進、何かを受賞した時などには特にふさわしい贈り物です。またウェディングブーケにも使われることがあります。花色にもよりますが、大人っぽいブーケになりますので落ち着いた雰囲気を出したい方にはオススメです。
リリーと名はつきますが、一般的なユリとは違ってグロリオーサは香りが強くない花ですからブーケなどに使っても華やかで上品な印象をつけることに役立ってくれます。病気は水やりに気をつけていればそれほど心配はないのですが、ハダニやアブラムシの発生には気をつけるようにしたほうが良いです。
グロリオーサの歴史
ユリ科グロリオーサ属の花で、原産は熱帯アジアやアフリカで、原種が5種類ほど分布しています。生息地も同じく熱帯アジアやアフリカの辺りになっています。日本では百合車や狐百合と呼ばれることがあります。このグロリオーサという名前はラテン語からきており、見事なという意味があるgloriosusが語源になっています。
初めて発見されたのはアフリカのウガンダで、1903年のことでした。その後ヨーロッパへと持ち込まれ、切花用に良いととても人気がでたのです。そして日本にも渡来したわけですが、同じ切花でも日本の生け花にはグロリオーサは向いていませんでした。そのため、ヨーロッパほど国内では普及しなかったのです。しかし戦後になってからフラワーアレンジメントなどが普及するようになりました。
そのため生け花の世界も変化し、グロリオーサを用いることができるようになってきました。花言葉は華麗、頑強、栄光、天分、光栄、堅固などがあります。英語ではグローリー・リリーつまり栄光のユリという名前がついています。あるいはフレイム・リリー(炎のユリ)とも呼ばれています。ジンバブエの国花にもなっているのがこの花です。
グロリオーサの特徴
グロリオーサは葉の先が巻き毛のようにくるんと巻いており、自然の中ですと他の植物にその葉を巻きつけることによってなんと草丈が3mほどに達することもあります。花色は黄や赤と黄のコンビ、鮮やかな赤やオレンジ色をしていて、波状のねじれたような花びらが特徴的です。
切花としてよく見かけることが出来ます。見るだけならばとても美しい花なのですが、グロリオーサの球根にはアルカロイド系の毒が含まれていますので口にしないように気をつけましょう。見た目がナガイモやヤマイモなどに似ているので注意が必要です。できれば食用の植物などとは分けて違う場所で育てるようにしたほうが良いです。
球根は細い棒状で二又の八の字型をしていて、葉の先がつるになって伸びるという意味では同じくユリ科のサンダーソニアという花と似ています。秋には葉や茎は枯れるので、冬は球根の状態で越すことになります。開花は7月上旬頃から9月中旬頃までです。
痩せた土地で育てる時には肥料をけっこうあげなければいけませんが、そうでなければほとんど肥料を必要としないというメリットがあります。暑い夏をきれいな花を見て乗り越えるのにはぴったりです。
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グロリオーサの育て方は簡単ではありませんが、難し過ぎるというほどでもありません。マメに手入れをする方であれば問題なく育てることはできるでしょう。ただし寒さがあまりに厳しい地域ですと葉が落ちてしまう可能性もありますので、温度対策をしてあげる必要が出てきます。