コマクサの育て方
コマクサの育てる環境について
コマクサの葉というのはパセリの様に細く、白い粉を帯びて緑白色になるのも特徴です。また、自生している花の多くはピンク色をしており、先端が白くなっており、ケマンソウに似た形の花を持ち、花茎の先には数輪咲くと言った特徴も有ります。自生しているものの中には珍しい白色のものもあります。
尚、自生しているものは、白色の軟らかい根が2~3メートルほど伸びており、この根は岩場の隙間などに奥深く伸びていると言われており、簡単に抜くことは出来ません。また、自生しているものは目で見て観賞をしたり、写真に収めるなどして、持ち帰ることはしないようにしなければなりません。
最近は、繁殖品となるものが多数流通しているため、通販サイトなどでコマクサの苗木を購入して、鉢植えなどで栽培する事も出来ると言われていますし、選抜品種、交配種と言った種類も作り出されており、従来のように登山などをしないとみることが出来ない高山植物ではなくなっていると言う特徴も有ります。
尚、育てる環境と言うのは日当たり、水はけなどを考えて選ぶ事が大切です。育て方は一般的な植物と比較をすると難しいと言われていますが、コマクサが自生している場所と言うのは、日陰になるようなものが全くない高山の礫地であり、日当たりの良い環境を好みます。
また、春から秋が生育期であり、この時期は太陽の光がよく当たる場所で管理を行うのがコツです。但し、真夏などの時期と言うのは、1日中直射日光が当たる場所においておくと、鉢の中の温度が極端に高くなります。
コマクサは暑さに弱いため、直射日光を遮光するか、午前中は太陽の光が当たり、午後から日陰になると言った場所に置いておくのが良く、風通しが良い場所を選ぶ事が大切です。
コマクサの種付けや水やり、肥料について
コマクサは、落葉性や耐寒性が強い植物ですが、耐暑性は弱いため、夏場の時期などは直射日光を長時間浴びていると栽培をしている鉢の内部の温度も高温となり、弱ってしまいます。そのため、午前中は太陽の光が当たって、午後から日陰になり、且つ、風通しが良い場所で管理をしていくことが栽培のコツです。
また、西日が当たるような場所に置いていく事も厳禁ですし、暑い時期であり、太陽の光が当たらない場所に置いておくのも良くなく、日陰になる場所にずっと置いておくと間延びしてしまって弱ってしまいますので注意が必要です。冬場は地上部は枯れてしまい、
地中にあるヒゲ根の状態となり休眠になるため、太陽の光を浴びさせる必要はなく、春になって芽が出て来るまでの間は、凍結、霜と言った事に注意をして日陰に置いておきます。鉢植えの用土は、軽石や硬質鹿沼土、桐生砂を同量加えるか、軽石を2、硬質鹿沼土を4、桐生砂を4の割合で混ぜて用土を作ります。
また、市販されている山野草用培養土を利用しても良いのですが、何れの場合も、一度水でよく洗うこと、みじんを完全に抜くことがポイントです。尚、根と茎の境界線あたりについては、花崗岩質の粗い砂利を利用して覆ってあげることで自然環境に近い状態になるのでお勧めです。
また、水やりについては表土が乾い時には水をたっぷりと与えてあげます。夏場は二重鉢、発泡スチロールの箱の側面の下部分の2cmから3cmの場所に水抜き用の穴を数か所開けてあげて、その中に予め洗った軽石や鹿沼土の小粒を満たして砂床を作り、そこで栽培をする事で乾燥防止や鉢の中の温度上昇を抑えることが出来ます。尚、冬場の乾燥時期は水切れに注意が必要です。
コマクサの増やし方や害虫について
肥料については、植え替え時に、リン酸とカリウムが多く含まれている緩効性化成肥料を元肥として与えます。3月頃から9月にかけて、1週間に1度の割合で、1500倍から2000倍に薄めた液体肥料を与えますが、真夏の時期については3000倍に薄めた液体肥料を与えることで肥料の効果を高められます。
増やし方としては種まき、株分け、根伏せなどの方法が有ります。種は6月から7月になると種が熟しますが、この時に先端を開いて果実を取って種を集めておきます。但し、種は素手で取ると発芽の効率が下がると言われており、ピンセットなどを利用して取ることが大切です。
種まきは6月から7月にかけて行いますが、種をまくと直ぐに発芽するものもあれば、翌春に発芽するものもあるのが特徴で、発芽してから2年経過で開花となります。株分けの場合は、植え替えを行う時に同時に行い、古くなった根茎を、自然に分かれている部分を探して分けてあげます。
根伏せによる増やし方は、植え替えを行った時のカットした根の部分を切り口を上にして植え付けるもので、切り口はカミソリなどを利用して切り戻しを行います。コマクサの病気には軟腐病が有りますが、軟腐病は6月頃から9月頃に発生するもので、茎の根元部分が腐って抜けてしまいます。
気が付いた時は手遅れだと言われており、栽培環境を良くすることが大切です。その方法としては、栽培を行う場所の風通しを良くすること、用土を水はけのよいものに交換する事、茎のつけ根から上の部分の用土を粗い砂利にするなどになります。
コマクサの歴史
高山植物の女王とも呼ばれているコマクサは高山に咲く高山植物の一つです。北アルプスなどの山々の中で見ることが出来ますが、比較的標高が高い場所に自生しているため、北アルプスを登山しなければ見ることは出来ないとも言われています。
尚、原産は東北アジア、中部地方以北の日本国内ですので、北アルプスだけではなく、他の地域でも見る事は可能です。しかしながら、生息地が標高が高い場所、と言う事からも登山をしなければ見ることが出来ないと言う事です。そのため、初めて発見をした人と言うのは、
山を歩いている時に見つけたのではないかとも言われています。北アルプスなどの場合は、標高が2500メートルや3000メートルと言った高い場所に生息しているのが特徴です。また、木曽御嶽山などは古くから自生している生息地としても有名であり、木曽御嶽山においても標高が高い場所で見ることが出来る高山植物です。
高山植物と言う事からも、高い場所で見ることが出来る植物と言う事になるのです。但し、海外においては海岸近くの崖地、砂利採取場、採石場と言った場所で見ることが出来るため、初めて発見した人は登山をしている時に見つけたわけではなく、
海岸を散歩している時に見つけている可能性もあるわけです。地域により生息地が異なりますが、コマクサは他の植物が生育することが出来ない、厳しい環境に生息する植物であり、山などでも高地、岩稜地帯と言った場所が生息地となります。
コマクサの特徴
コマクサの原産は、東北アジアや中部地方より以北の日本国内であり、園芸分類においては山野草、ケマンソウ亜科コマクサ属の多年草であり、高山に咲くと言う高山植物の一つです。一般的にはピンク色をした花のコマクサが有名ですが、自生するコマクサの中でも、
赤いものや白い花を持つものは珍しいとされています。海外などでは海岸近くにある崖地、砂利採取場、採石場と言った岩稜地帯に生息しており、国内においては高山の岩稜地帯などに生息しているのが特徴で、他の植物が自生する事が出来ないような場所に生息しているのが特徴です。
また、コマクサは高山植物の女王とも言われていますが、これは他の植物が自生出来ない環境で花を咲かせることからも、このような呼び名で呼ばれているのです。尚、国内の中では木曽御嶽山に多く自生している事が有名でしたが、登山をした人などが記念に持ち帰ったり、
薬草として採取をする事が多く起こり、その結果一時絶滅が危ぶまれたと言われています。因みに、登山をする時には山道の両側には様々な高山植物を目にすることが出来ますが、何れの高山植物も、その場所でしか自生が出来ない植物であり、持ち帰ることで環境を悪化させてしまう事もあるので、
持ち帰ることはマナー違反だと言われています。また、コマクサは岩場などの場所に多くみられるため、一般的な登山道ではなく岩場などの中にある登山道で目にすることが出来るなどの特徴も有り、山歩きをする人々の魅力の一つとなっています。
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