カルミアの育て方

カルミアの育てる環境について
生息地が北アメリカからキューバとなっているので、基本的には日当たりが良い土地で育てることが一番良いのですが、最近の日本の夏は気温が異常に高いので直射日光や西日には十分な注意をする必要があります。あまり強い日差しを当ててしまうと葉の部分が十分に光合成できなくなるので、
翌年の花の付き方が悪くなるなどの悪影響を及ぼしてしまいます。また乾燥し過ぎることで水分が不足するので、雨の少ない夏などは水やりをする必要があります。北アメリカの寒い地域で自生していた植物なので日本の寒さにも強いのですが、
北海道で栽培をする場合には北風が当たりすぎないように対処する必要があります。カルミアは一般的には花のつきが良いことで知られているのですが、10月以降に蕾を半分程度摘んでおかないと翌年に花が咲かなくなってしまいます。その原因としては花がたくさん咲くことによって、
木が疲労するので、次の年に花を咲かせる時期になってもその状態が維持されることが非常に多いことから、蕾をある程度間引きしておかないとカルミアの花の状態が悪くなることが知られています。マンションや団地の周囲に植える場合でも同様なのですが、
庭植えの場合にはあまり世話をしなくてもある程度の生育をするので、花の品質などにこだわらない場合には蕾を摘むなどの面倒な作業をしなくても十分に花を咲かせることができます。しかしカルミアが疲労するのは事実なので、毎年美しい花を咲かせるためには蕾を摘みましょう。
カルミアの種付けや水やり、肥料について
カルミアはもともとキューバや北米で自生していた植物なので湿っている土地ではコンディションが悪くなる場合があります。水やりに関しては植えてある場所の土の表面が乾いてしまっている時に十分に水分を与えることが重要で、雨が降ったりして地面に湿り気がある場合には水やりの必要はありません。
鉢植えの場合には土の乾燥が速くなる傾向が強いのでとくに真夏の暑い季節にはこまめに水やりをする必要があります。肥料に関しては花が生育する春の季節がくる前に油かすや骨粉などを混ぜたものを与えると春にきれいな花を咲かせることができます。
また花が咲いたあとにはゆっくりと吸収される化成肥料を説明書の指示にしたがって与えるとカルミアの樹木の体力が回復して翌年も多くの花をつけることができるようになります。この植物は水はけがよく適度な保水力のある土を好むという性質があるので、
鉢植えにする場合には土がやや酸性になるように調整して、鹿沼土や腐葉土を6対4くらいの割合にして鉢植えをします。庭植えをする場合には水はけの良い場所に鹿沼土や堆肥などを混ぜ込んで、地面の土をやや酸性にしてから植えることで元気に育てることができます。
また火山が存在している地域の場合にはもともと土が酸性である場合が多いので、そのまま植えつけるだけで十分に育てることができます。植え替えに関しては鉢植えをしている場合にはひと回り大きな鉢に植え替えをするのですが、その時には土をそのままにして新しい鉢に植え替えをします。
カルミアの増やし方や害虫について
増やし方は種をまく方法と挿し木をして増やす方法の二種類があるのですが、種で育てる場合には10月くらいにカルミアの花があった部分にできた種を採取して保存をしておいて、3月くらいに撒くと発芽をします。種をまく時には短く刻んだミズゴケや川砂を使用して、
薄めた液体肥料を10日おきくらいに与えることで、鉢植えや地植えをすることができる大きさにまで育てることができます。この植物は挿し木でも育てることができるのですが、成功する確率が低いので、初心者や経験があまりない人は種をまく法が良いとされています。
また挿し木ができない場合には接ぎ木をすることで成功率が上がるので、土台となる木を使ってそこに枝を接ぎ木することで、新しいカルミアを増やすことができます。害虫に関してはカイガラムシが多いとされていて、とくに茎についてしまうことが多いので、
肉眼で注意をして見ると白い斑点などが付いているので、薬剤を用いて駆除をしたり、歯ブラシなどでこそぎ落としたりすると効果的です。成虫の場合には表面が非常に硬くなるので、薬剤の効き目があまりなくなる場合があるので、なるべく歯ブラシなどを用いて物理的にカイガラムシを落としていきます。
放置してしまうと葉の色が変色してしまって、正常な光合成ができなくなるので、花がしおれてしまう原因となってしまいます。カイガラムシは一般的に大量に発生することが多いので、少ないうちから歯ブラシで落としておくことが重要です。
カルミアの歴史
カルミアはツツジ科に属している植物のことで約7種類が世界で認められています。北アメリカやキューバが原産とされていて、主に酸性の土壌で栽培されていて、北アメリカの植物を観賞用にするために調査をしていたスウェーデンの植物学者の名前をとってカルミアと名付けられた歴史があります。
常緑樹なので北アメリカなどでは一般的によく見られる植物なのですが、コネチカット州の花となっている品種も有るほどアメリカなどでは愛されている花です。この植物が日本に入ってきたのは大正4年頃とされていて日本がアメリカに桜を寄贈したお礼としてハナミズキなどと一緒に送られてきたとされています。
大正時代に日本に入ってきたとされているカルミアなのですが、その後はアメリカとの戦争等があったことで、普及が遅れてしまってじっさいに日本で本格的に普及をし始めたのは戦後のことで、現在ではアメリカシャクナゲとも呼ばれていて、鉢植えや庭植えで楽しまれています。
しかしシャクナゲの仲間ではないので栽培する場合には注意が必要となります。木の高さは平均すると1メートルから5メートルとなっているのですが、これに関しては生育している土地や庭植え、鉢植えによってかなり違うので、
それぞれの環境によって最大で5メートル程度のなると考えられています。花の形が非常に面白いので日本でも人気の観賞用品種となっていて、様々な品種が開発されているので比較的簡単に入手をすることができます。
カルミアの特徴
カルミアの特徴としては木の高さが1メートル以上になることが多いのですが、鉢植えにしてしまうとその環境に適応して20センチ程度の高さまでしか育たないので、庭植えとは違った趣きのある花を楽しむことができます。満開になると全体的に花がつくのでとても美しいとされていて、
世界中に多くの愛好家を持っています。花の大きさは平均すると2センチ程度で、色に関しては赤やピンクなどの派手な色も有るのですが、基本的には白や淡い赤色となっています。また品種改良が盛んに行われているので、花びらの部分に模様が入っているものもあるので、
カルミアの様々なバージョンを楽しむことができるので、日本でも非常にポピュラーな園芸用の植物となっています。庭木にすることでたくさんの花を楽しむことができるのですが、成長過程の樹高が低い状態でもきれいな花を咲かせることができるので、鉢植えでも人気となっています。
育て方は他の園芸用の植物と比べても簡単なので、初心者でも十分に楽しむことができるのが魅力の一つとなっています。開花をする時期としては4月から5月となっていて、暑い時期が来る前に花が散るので、日本で咲いている多くのツツジ科の植物と同じ時期に、
開花するのでツツジ科の植物を育てた経験があると、初めてでも簡単にきれいな花を咲かせることができます。最近では品種改良によって紫色のカルミアなども販売されているので、マンションの周りにこれらの色のカルミアを植えることもあります。
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