バラ(ブッシュ・ローズ)の育て方
育てる環境について
日当たりの良いところを好みます。特に生育が著しい時期には日当たりの良い場所におくのが基本です。また、風通しの良い場所を好むという点にも注意が必要です。風通しの悪い場所で育てるとうどんこ病が発生する可能性が高くなりますから注意が必要です。
水はけが良くて肥沃な土地を好みます。日本の一般的な庭であれば特に問題なく育つと考えられますが、やせた土地の場合には堆肥を多めにすき込むと良いです。鉢植えの場合には深めのものを用意すると良いです。庭植えでも楽しむことができます。
鉢植えの場合には水はけの良い赤玉系の土を用いると良いです。同じ環境でも品種によって育ちやすいものとそうではないものとがありますから注意が必要です。地植えの場合には土壌の温度を気にしなくても良いですが、鉢植えの場合には土壌の温度が高くなると生育には適しません。
たとえば夏の暑い時期には鉢に直射日光が当たらないようにすることは必要でしょうし、水やりを多めにすることも必要なことだと考えられます。冬には鉢が冷たくなってしまうことがあり、これが原因で枯れてしまうことがあります。鉢の温度が高くなりすぎたり低くなりすぎたりしないような環境で育てることは、
大事なことの一つです。地植えの場合にも本来は気にするべき事なのですが、特殊な場所でなく、一般的な庭や花壇などであればあまり気にする必要はありません。ただ、ブッシュ・ローズといっても色々な品種がありますから、それぞれに適した環境を選ぶことは必要です。
種付けや水やり、肥料について
バラを種から育てる場合には3月中旬くらいが適しています。ピートモスの用土に植え付けると良いです。日当たりが良く、雨の当たらない軒下で育て、乾燥しないように水やりを行います。5月頃になると双葉が出始め、いくつかの本葉が出たところで植え替えると良いです。
水やりについては、土の表面が乾いてくれば水をやるという一般的な方法で問題はありません。乾く前に水を与えてしまうと弱ることがありますから注意が必要です。庭植えの場合には、夏の暑い時期だけは水をやると良いです。真夏の暑い時期で雨があまり降らない状態が続いた場合、
たっぷりと水を与えるくらいでかまいません。生育があまり進んでいない時期には水をやりすぎないように注意が必要です。バラはどちらかというと肥料を好む植物です。ですから、有機物の多い用土を用いるようにします。植え付けをするときに堆肥を3割から4割くらいまで増やすと良いです。
植え替えをするときにも同じように堆肥を多めにしておくのが基本です。鉢植えを行った場合、生育期は定期的に液体肥料や固形肥料をおくと良いです。4月から10月に生育しますから、この時期には定期的に肥料をやるようにします。
庭植えの場合にも鉢植えの場合にも、冬には固形肥料を与えるのが一般的です。品種による違いもありますから、肥料をやらない方が良いものもありますが、全体としてみた場合には、肥料を多めにやっておいたほうが良い植物です。
増やし方や害虫について
バラの増やし方としては、挿し木が一般的です。生育期であればいつでも良く、5月から10月くらいであれば挿し木によって増やすことができます。5月後半から7月くらいが最も適していて、失敗しにくいです。あまりにも寒い時期には失敗しやすいですから、
ある程度の温度が必要ですが、気温が高くなってくると乾燥しやすくなりますから、真夏は避けた方が良いです。乾燥しない方が良いですから、日本の気候で言えば梅雨の時期が適しています。挿し木に適した枝は3ミリから7ミリくらいの太さの枝です。
細い方が発根しやすいという特徴がありますが、その代わりに発根した後の成長は遅くなりがちです。10センチくらいに切って用土に指しておくと発根します。バラは種で増やすこともできます。種で育てるのに適したのは3月中旬です。ピートモスを中心とした用土に蒔き、
雨が当たらない場所で水やりをしながら育てます。本葉が出てくれば鉢に植え替えます。うまくいけば種を蒔いたその年の内に花を楽しむことができるでしょう。バラは病害虫が多い植物だと言われることがあります。確かに病気や害虫の被害に遭うことはありますが、
生命力は割と強い植物ですから、被害に遭ったとしても枯れない場合が多いです。バラにはアブラムシがつくことが多いです。風通しの悪い場所で生育させた場合には、うどんこ病にかかりやすくなりますから注意が必要です。風通しの良い状態を保つようにしましょう。
バラ(ブッシュ・ローズ)の歴史
ブッシュローズは低木として育つものを差します。ヨーロッパにももともとあったそうですが、現在園芸品種として出回っているものは中国で品種改良されてヨーロッパへ伝えられたものの系統が多いです。バラというとヨーロッパの植物というイメージを持つ人もいると思いますが、
中国でも盛んに栽培が行われていました。そして、美しいもののうちのいくつかがヨーロッパへと伝えられ、その後のヨーロッパの品種改良に大きな影響を与えたと考えられています。その後はブルボンローズなどの新しい系統を誕生させていくなど、
歴史にはバラの進化の歴史には大きな影響を与えた品種の一つです。バラは、北半球の温帯域を生息地とする植物ですが、原産はチベットやミャンマー、中国南部などです。この地域から中東へ渡り、そしてヨーロッパへともたらされました。自生しているバラは北半球だけのもので、
南半球にはありません。アジア地域に広がってから、その後にアメリカにもたらされたと考えられています。日本にも自生していて、原種としてあるものの3つは日本の原産です。茨という言葉と同じ語源だと考えればわかりやすいでしょう。
ヨーロッパのものが持ち込まれるようになったのは江戸時代の初期で、江戸時代には園芸が盛んに行われていたために、日本でも品種改良が進みます。明治時代にも栽培は行われますが、第二次世界大戦では農作物のほうが優先され、生産量が減ります。しかし、戦後には再び栽培されるようになります。
バラ(ブッシュ・ローズ)の特徴
バラは園芸品種が非常に多くあります。花びらは5枚が基本で、その周りに複数のおしべがあります。原種ではこのような形をしているものが多くありますが、園芸品種として用いられているものは八重咲きになっています。バラというと花びらがたくさんあるイメージを持つ人が多いと思いますが、
これらは園芸用に品種改良されたもので、本来は5枚の葉からなる小さな花です。北半球の温帯地域に広く自生していて、低木となっているものが多いです。花言葉が多くあるというのも特徴の一つだと言えるでしょう。多くありすぎるために分かりにくいという人もいます。
品種改良が進んだために統一的な特徴というものはあまりありません。たとえば、棘があるのが一般的だというイメージがありますが、棘のない品種もありますし、花の色は赤や白、ピンク、青などがあります。青の花びらを作ることはできないと言われていた時期もありますが、
最近になって作られるようになり、栽培が進んでいます。ブッシュ・ローズといった場合には、一般的には低木になるものを指すことが多いですが、蔓状のものもあります。香りの強いものが多くあり、見た目だけではなくて香りを楽しむことができるという特徴もあります。
色や香りについて言えば、秋に咲くものの方が良いと言われることが多いです。秋に咲く花は色が鮮やかで、香りが長続きするという特徴があります。日本にも自生していたくらいですから、育て方としてはそれほど難しいものではありません。
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